

8月末に種まきしたソバ、30日しないうちに花が咲きだしました。

それどころか、きょうは種まきから35日ですが、もうけっこう実が付いています!
今年は早い?!

実は、去年は花はよく咲いたのですが、結実する花が少なく、どうしたものかとそば会のたびに話題になってました。
実付きが良くない原因はどうも媒介者のミツバチが減ってきたことにあるようです。
それで今年は直前まで「人工授粉」を検討していたのですが、いろいろ検索してみると、「人工授粉しても収穫量はせいぜい一割増くらい」という記事や論文に出会い、あきらめました。
ソバの人工授粉は花が特殊で、ナシやモモ以上に大変なのです。
以下のような事情を考慮して、人工授粉はあきらめました(ToT)
ソバの花には株によりタイプが違います。
まず Type A


Type A : めしべのほうがおしべより長い(長花柱花)タイプ
つぎに、 Type B


Type B: おしべのほうがめしべより長い(短花柱花)タイプ
同じタイプの花粉を受粉させて結実しない性質があるというのです。
結実できるのは Type Bの背の高いおしべの花粉を Type Aの背の高いめしべに受粉させた場合(B⇒A方向)と、
反対に Type Aの背の低いおしべの花粉を Type Bの背の低いめしべに受粉させた場合(A⇒B方向)に限られる、というのです。
これを人間の手でやろうと思っても、花が小さいのでAの株かBの株か識別できないし、とくに Type Aの雌しべの下にあるおしべの花粉をめしべを傷つけずに採取することなど、出来っこありません。
ところがソバの花は虫媒花として進化してこのようなスタイルをとるようになったと考えられ、実によくできた役割分担で2種類の昆虫をじょうずに使い分けています。
たとえば、

背の高いミツバチは Type Bの背の高いおしべの花粉を Type Aの背の高いめしべに受粉させることに特化して花粉を媒介してくれるのです。(B⇒A方向)
逆に、

背の低いアリは Type Aの背の低いおしべの花粉を Type Bの背の低いめしべに受粉させることに特化して花粉媒介者の役目を担います。(A⇒B方向)(ただし、アリのばあいは、花粉を受け取ってから別の株に到達するまでいったん地表に降りなければならないことから、どちらかというと効率が悪いように見えます。)
図体の大きいヒトがソバの花の人工授粉をしようとしてもなかなかむつかしいのです。
今年は花が咲いているときミツバチが心なしか去年より多く来ていたので、収穫も期待できそうです (^_-)-☆
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