
ネコヤナギかと思ったら、樹名板には 「クロヤナギ」とあります。

ふ~む、確かに黒いですねぇ

学名に Salix gracilistyla var. melanostachys とあります。
Salix gracilistyla というのは ネコヤナギの学名で、 その後ろの var. は変種(変異種)の意です。
クロヤナギはネコヤナギの突然変異種だったのです。
どこが黒いのでしょう?
このモフモフの正体は 雄しべの根元から伸びている「苞」なんだそうです。

ネコヤナギの雄花
(小学館 園芸植物大事典より)
(続・樹の散歩道「ヤナギの花序のふわふわの毛は何に由来するのか」より)

この苞の色が白いか黒いかで穂全体の色が変わるということらしいです。

クロヤナギは ネコヤナギの雄花の突然変異なので、クロヤナギは雄株しかありません。

クロヤナギ(ネコヤナギも)は花穂の付け根の部分から順に咲きあがっていきます。


なので、一番下の雄しべの葯が割れて黄色い花粉を出している部位は黄色く、その上の雄しべの葯が苞よりも高く伸長してきている部位は葯の赤さが目立ち、最上位の部分だけは苞が目立つので(クロヤナギでは)黒く見えるのです。

雄しべも花粉を放出し終え小さくしぼんでしまうと、また黒いほうが目立つようになります。
〔参考〕ピンクネコヤナギ

ピンクネコヤナギのピンクの花穂も「苞」の色が紅いため綿毛の色と混ざってピンクに見える、ということのようです。
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