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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

キキョウ、トルコギキョウ - めしべが違う

2020-09-11 09:05:36 | みんなの花図鑑
キキョウと名がつく2つの花、そのめしべの観察です。


まず、キキョウのほうから。西尾市憩の農園で9月1日午後3時過ぎの撮影です。
英語で balloon flower といいます。まさにその状態。




キキョウでは、はじめ雄しべが中の めしべのこん棒を包み込みます。その中を雌しべのこん棒が上へ伸びることによりおしべの花粉がこん棒の膨らんだところに擦りつけられます。キキョウでは おしべの役目はここまでで、虫が着て花粉を運ぶのは 雌しべこん棒の頭の花粉なのです。
役目を終えたおしべたちは 花弁に倒れ枯れていきます。




めしべこん棒は花粉が無くなるころ 頭を5つに割り、柱頭を開きます。ここから ほんとうの めしべとしての活動が始まります。




さて、トルコギキョウのほうに話題を移します。撮影日時、場所は 上のキキョウと同じです。

「トルコキキョウ プッチーノ・ミント」とラベルにありましたが、肝心なのは キキョウの名が入っているけど、トルコギキョウは キキョウ科の植物ではないのです。




シベを観察してみます。大きな おしべ。キキョウのおしべと違いますね




ユリのおしべみたい (^^)/




下のほうに めしべが見えてきました。 めしべも キキョウのようなこん棒型 ではないですね




ここまでの観察でお分かりのように、トルコギキョウは キキョウ科ではなく リンドウ科の花だったのです。
もっとも、まだ調べてませんが、リンドウそのものとも おしべ・めしべの動きはちがうようです。
本物のリンドウのばあいには、最初は雄しべが開いていて、雌しべの柱頭が2つに分かれています。その後、雄しべは閉じてきて、雌しべに花粉を付けるようですが。


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