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アジサイ科のウツギ - 樹に咲く花21

2022-05-18 06:00:05 | みんなの花図鑑
ウツギの名の付く植物は多いですが、きょうはその中でもアジサイ科のウツギを集めてみました。

ウツギ

アジサイ科(以前は ユキノシタ科)のウツギの仲間は先日も紹介しましたが、そのときはこのウツギはまだ咲いてませんでした。
最近ようやくウツギ(卯の花)が咲きだしたので、もういちど「ウツギ3兄弟」を紹介します。
ウツギ、ヒメウツギ、マルバウツギをウツギ3兄弟といって、雄しべに特徴があります。




その前に、ウツギ(卯の花)の枝ぶりを見ておきましょう。
親の枝から一定間隔で小枝を待っ杉に伸ばしその先に花をつけます。




あくまで個人的な意見ですが、こういう枝ぶりがウツギの代表的な咲き方のような気がします。




さて、本題。
ウツギ3兄弟の雄しべの特徴。
雄しべの花糸が円柱でなく、扁平で、みな翼状になっていることです。



そして、翼の上端の形状がウツギとヒメウツギとマルバウツギで少しづつ違うのです。
ウツギは翼の上端から左右に水平に角が出ています。
ヒメウツギもそうなのですが、水平には出ていません。






ヒメウツギ

ヒメウツギはウツギに比べ背丈も花も枝も小ぶりです。








雄しべの花柱の翼の上端ですが、ウツギより左右に伸びる角が派手です。




この花柱の翼の形状は、なんだかウツギとあまり変わり映えがしないようですが、ウツギと比べるとより角が長いですね。











マルバウツギ

マルバウツギもウツギの仲間で、雄しべの花柱が翼状になっています。




ただし、ごらんのとおり上端から角は出ていなく、なで肩になっています。




葉が丸いと、翼の上端も丸くなる、と覚えておきますか (^^ゞ









ウツギ3兄弟の雄しべの花糸をまとめると
「花糸の翼の形がウツギ、ヒメウツギ、マルバウツギでそれぞれ違う。
ヒメウツギでは、翼の上端が角(ツノ)のように突き出している。
ウツギはほぼ四角であり、マルバウツギではなで肩になっている。」
(松江の花図鑑「ウツギ」より)






サラサウツギ

ウツギの変種で、八重咲きです。



雄しべが花弁化しているので、雄しべの観察はできません。



花弁の内側は白く、外側が淡い紅色をしていて満開になると大変美しいです。






バイカウツギ

アジサイ科ですがバイカウツギ属(Philadelphus)です。
バイカ(梅花)といいますが、梅は5弁花、この花は4弁花です。
ウツギの仲間では 早くに咲きます。




バイカウツギには ウツギ属のような雄しべの特徴はありません。
代わりに、雌しべの花柱の先が4裂します。
4数性がバイカウツギの特徴のようです。
ウツギの花が咲くころは ほとんどのバイカウツギは花後の姿になっています。



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