アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ヒレタゴボウとタカサブロウ

2024-09-30 07:00:00 | みんなの花図鑑
刈り取りまじかの稲田の畦の草を2つ。

ヒレタゴボウ

アカバナ科チョウジタデ属の水田雑草で、
名前は ヒレタ・ゴボウではなくて 「ヒレ・タゴボウ」です。




タゴボウは在来種チョウジタデの別名





別名「アメリカミズキンバイ」



葉の付け根が「ヒレ」のような形になっていますので「ヒレの付いたタゴボウ」から「ヒレタゴボウ」となりました。漢字では鰭田牛蒡と書きますが、鰭(ヒレ)とは魚の「ひれ」のことです。(桑名医療センター・理事長の部屋「10月:ヒレタゴボウ(鰭田牛蒡)」)




黄色の葯を有する「おしべ」が8本、中央に薄黄色のボールのような「めしべ」がみられます。(同上)





タカサブロウ

学名は、Eclipta thermalis
キク科キク亜科★タカサブロウ属

★ キク科には 筒状花だけの花で出来ているタンポポ亜科、舌状花だけで頭花を作っているアザミ亜科、
そして舌状花と筒状花の両方で頭花を構成するキク亜科があります。




花はごらんのように1cmほど、白く見える舌状花(ゼツジョウカといい、これ一枚一枚が花で、この中に雌しべと雄しべがあります)があり、この花の場合には雌しべだけがあります。中の方は筒状花(トウジョウカといい、短い花びらで、根元はくっついています。これも一つの花で、雌しべと雄しべがあります)で、両方ともに果実が出来ます。(川崎市総合教育センター「タカサブロウ」)



タカサブロウとはまた面白い名前ですが・・・
タカサブロウの由来については、次のような説が考えられています。(以下、Google AI による概要)

・茎や葉に含まれる汁が空気に触れると青黒く変色するため、茎を折って紙にこすりつけると文字が浮かび上がるという性質から、昔の高三郎という人が茎で字を書いたことが名前の由来だとする説

・古い時代に皮膚病(タタラビ)を治すのに使ったためタタラビソウと呼ばれ、それが訛ったとする異説




よく似たアメリカタカサブロウという同属の草があって、そちらは「葉の基部に向かって幅が狭くなる」(松江の花図鑑「アメリカタカサブロウ」)。





また、果実に翼があるのがタカサブロウで、翼の無いのがアメリカタカサブロウということになっています。
翼があると上から見て果実の並びが目の玉が整列しているように見えます。翼が無いと 菱形が詰まっているように見えます。近くでは在来のタカサブロウがほとんどで、典型的なアメリカタカサブロウには出会っていません。

下のものは 花が小さく、葉を見ると細長いので一見 アメリカタカサブロウかと思ったのですが、
果実が目の玉が並んでいるように見える(翼が付いている)ので、どちらかと言えば タカサブロウのようです。




タカサブロウはアメリカタカサブロウより総苞片の幅が広い、というけれど・・・
比較している訳じゃないので、判りません(ToT)








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2 コメント

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Re: kojiさん^^ (アブリル)
2024-09-30 09:54:50
kojiさん、ごめんなさい
> チョウジタデ(丁子蓼)=タゴボウ(田牛蒡)
です。(本文、タゴボウのタが抜けてました)
こちらではチョウジタデよりこのヒレ・タゴボウのほうが多いです。
とくに休耕田などでの繁茂がすざましく、
ヒレタゴボウだけで埋め尽くすこともよくあります。
熱帯アメリカ産なのでこれからますます分布を広げることでしょう(´v_v`)
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チョウジタデ(丁子蓼)=タゴボウ(田牛蒡)なんですね (koji)
2024-09-30 07:42:37
花はいまの時期なのでしょうか?
見逃しているのかも知れませんが、わたしのリハビリ散歩農道コースでは見ていないような気がします。
でも、これがどうして「田んぼの牛蒡」なんでしょうね。今度注意して見てみます。
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