週刊誌に誕生日会のエッセイが載っていた。
それは、幼い少女たちがそれぞれの家にお呼ばれする、
淡くもちょっと複雑な気持ちを抱えるようなお話。
私は自分が小学生だった頃を鮮烈に思い出した。
近所の女の子たちがしていたその“誕生日会”を、
母がわが家でも開いてくれたのだ。
いつもは寝室になる和室に低いテーブルが置かれ、
いつもは口にすることができないお菓子やジュースが並ぶ。
何人の友達が来てくれたのだろう…
その記憶はないけれど、
友だちにぐるっと囲まれた私はなぜだかとても居心地が悪くて、
おめでとうの言葉からも嬉しいはずのプレゼントからも逃げたくなっていた。
けれど、母の優しい笑顔を悲しませてはいけない気持ちとがぐるぐると絡まって、
どうしていいか分からなくなっていた。
今思えば、ずっと私はそうなのだ。
何かの中心にいると落ち着かない。
真ん中の誰かの話をうんうんと聞いてその体験を自分に重ねたり、
隣の誰かと寄り添いお互いのコトを語り合ってホッとしたり、
そんなほうがしっくりくる。
だからどうというわけではない。
それが私なんだ…と改めて思い至っただけのことなのでした。
☆あの時の和室は、それでもとてもいとおしく…☆
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