BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
読んだ本や見た映画、食べた料理、旅先、育児や日常のことなど、趣味をつらつら語ります

マナティ・ツアー

2006-04-15 00:51:00 | のほほん日記
フロリダは水と森の州。オーランドの空港上空から見えたたくさんの湖や池、そして緑はとてもきれいでした。この燃えるような緑を見てると、緑がない世界はなんて悲しいのだろう(前回のアリゾナと比べて)って思います。
「小鹿物語」という話を知ってますか?昔アニメで日本で放送されてました。フラッグという名のバンビとアメリカの少年の悲しい結末のお話です。私はこの話が大好きでした。あの土地の舞台がこのフロリダです。どんなところか想像できたでしょうか?
フロリダは大西洋とメキシコ湾・カリブ海に突き出た半島で、周りを海で囲まれたせいで水が豊富です。川もたくさんあってここに野生の『ウェストインディアン・マナティー』が住んでるのです。マナティーは海牛類といって、海に住むジュゴンと親戚。三重の鳥羽水族館でしたっけ?この両種が二つ同時に見れる珍しい水族館が日本になります。もし三重に行く機会があったら、ぜひ訪れてほしい場所のひとつです。ジュゴンはちなみに日本にも生息していて、沖縄県の海で発見されます。一方マナティーは川にすむ動物。アフリカとアメリカに居ます。そのうちフロリダのマナティーはスピードボードのスクリューによる被害で一時期日本でも話題になりました。このマナティーが冬の間暖かい泉を求めて、フロリダの西海岸にあるホモッサ・スプリングとクリスタルリバーというところに集まってきます。この両場所では年中マナティーツアーを各ダイビングショップが行ってます。シーズン12-2月の真冬ですが、少しの希望を抱いて参加してみました。ぜひ野性のマナティー見てみたいですもん!
さて、J子とオーランドで別れた後私は空港でレンタカーを借りました。そこからクリスタルリバーまでは2-3時間。ターンパイクという有料道路で向かいます。途中にフロリダのオレンジのお店がたくさん出てきて、フレッシュオレンジジュースとオレンジをいくつか買いました。とっても甘くておいしい。オレンジというとカルフォルニアっていうイメージが日本ではあるのですが、フロリダも州のナンバープレートに用いられてるくらいですから有名なみたいです。
さて、宿は「ベストウェスタン・クリスタルリバー」。ここは私が予約してたダイビングショップに一番近いモーテルで、少しレベルが上のクラスのモーテルなのですが、さすが泊まり心地は抜群でした。マナティグッズを売る売店もあったりして。
次の日の朝5時におきてダイビングショップに向かいました。せっかくの素敵なホテルをギリギリまで使えないのが悲しい。けどマナティ・ツアーの集合が6時15分だったのです。さすがに眠―――い!まだ真っ暗です。ショップでチェックインを済ませ、ダイビングスーツとシュノーケルを借りて着込みます。参加者は30人ほど居ました。3つのグループに別れ、私のグループは家族のグループ2組と一緒でした。ガイドはクリスという中年の白人女性。7時ぐらいに出発。ショップはクリスタルリバーのキング・ベイという場所にあり、キングベイからクリスタルリバーへと繰り出します。真っ暗な空が徐々に明るくなってきました。しかしこの日のお天気はちょっと微妙。雲が多くて少し肌寒い。湾から運河のようにクリスタル・リバーがあちこちに入り組んでます。その中を船が進んでいく。運河の周りには船付きの家がたくさん並んでます。水はすごくきれいで澄んでます。クリスタル・リバーといわれるのも納得。と、行き止まりの運河の手前でマナティー2匹発見。どうやら親子みたいですが、身動き一つせず寝てるみたいです。基本的にツアーはマナティーの生活の邪魔をするようなことはしません。こういうときはそっとしておくのが普通で船もそのままと通りすぎました。
マナティーはとても大きい哺乳類で、近い動物はなんとゾウなのです。マナティーの顔、よく見るとゾウさんにそっくりです。彼らはベジタリアンで藻など食べて生活してます。性格はとってもおとなしくてあだ名は「Gentle Giant」(=紳士的な巨人)です。そしてけっこう好奇心がいっぱいの動物で、人間がダイビングしてると寄ってきたりもします。そういうときマナティーの顎の下のあたりをくすぐるように優しく触ると逃げないそうです。逆に手を上げたりおいでおいでのように腕を振ると、これマナティーを殴る行為とみなされて逃げられてしまうそうな。(以上ガイドさんの説明から)
そんな訳で次に運河をさまようことしばらくして、ガイドさんが移動中のマナティーを発見。親子連れで6人のグループ。船を止めてガイドさんが川に入り、マナティーにコンタクトを取ります。私達は船の上からマナティーを見てました。大きな体のマナティーが4体に小柄な子どもが2匹、みんな体を寄せ合うように泳いでいました。みんなキングベイのほうに向かって泳いでます。クリスが追いかけるとマナティー達が急に船のほうに戻って来ました。船のブイや階段や紐にへばりついて遊んでます。マジかで見るマナティーはすごーく大きくて、とてもかわいらしい。巨大でのんびりした印象なのに、泳いでる時はすいすいあの巨体を動かしてて優雅だ。しかし、マナティーはまたしばらくすると再びキングベイに向かって行ってしまった。もしこの場所でしばらく留まってくれたら一緒に泳ぐことができたのに、残念だ。
それからまた2時間ばかり運河やキングベイを回ってマナティーを探したのだが結局見つからなかった。マナティーと一緒に泳げるかと思ってたので、とても残念だ。しかし最後にガイドさんが泉が湧き出てる場所に連れて行ってくれた。それは運河の奥に5Mほどの隙間からたくさんの水があふれ出てる場所があって、そこを遡っていくと泉に着いた。とても水がきれいでシュノーケルで泉のそこまで覗くことができる。地面から泡や渦巻きのようなものが見え、そこから水が湧き出しているものと思う。ここで30分ぐらい私達はシュノーケルを楽しんだ。かわいいお魚もたくさんいて、蟹まで見つけてしまった。この泉はほんとにきれいで驚いた。その後再びマナティーを探しにキングベイに出たら最後の最後で2,3頭の群れを発見。これも船を止めてクリスが接触をしようと潜ったのだが、マナティー達は止まらずに行ってしまった。残念。しかし最後にまたマナティーに会えてよかった。やはり春のこの時期になるとなかなかたくさんのマナティーに会うのは難しいみたいだ。一緒に泳ぐのが(あわよくば触りたかったのだが)夢だったのだが、野生動物はやっぱり簡単にはいかないなぁと久々に実感しました。大学時代にこの手の経験は散々したのですけどね。。。
その後ショップに戻り解散だったのですが、クリスが水中ビデオカメラで写したマナティーや私達の泳ぎの映像をコピーしてDVDでくれました。素敵な旅の思い出ができたなぁ。DVDで見るマナティーは水中の姿がよく映っていて船の上から見るのとは全然違っててかわいらしいです。
その後オーランドに戻るまで3時間ほど時間があったので、クリスタルリバーから20分ほど南にあるホモッサスプリングス州立動物公園へ行った。ここではマナティーを放し飼いのような状態で飼ってるので、絶対見ることができる。ホモッサスプリングを一部横切って作られた動物園のような場所なのである。ここは入り口から動物が居る場所まで船で行くことができる。入場料さえ払えばツアーのように船にガイドが乗って色々説明してくれる。森の中の川を登っていきながら、フクロウやサギなど色々見れて面白い。
さて15分ほどで園内の入り口に船が着いた。ここではマナティーのほかにもカバやワニなど色々あるが、まずはマナティー。ずんぐりと大きな体をしたマナティーが橋のたもとなどでグーグー寝ている。寝ながら時々息つぎのため地上に鼻を突き出し、また潜る。カバみたい。。。奥にもマナティプールがあって、これはみなホモッサスプリングと繋がっててマナティーは自由に移動できるように見える。このプールで餌付けされてるマナティーがいる。なんとニンジンを食べてるのだ。マナティーってニンジン食べるのだ?!ってちょっとびっくり。器用にもぐもぐ噛み砕いてる。水中のマナティーを見れるようなものが作られていて泳ぐマナティーも見れた。のんびり、泳ぐマナティー気持ちよさそう。腹ばいになったり、、、プールの中をウロウロ。やっぱり野生とはちょっと動きが違う。この後ボランティアさんの教育プログラムがあって、マナティーはボランティアさんの合図で寄ってくるのだ。よくしつけられててこれまたびっくり。
マナティーを堪能した後はオーランドへ一路戻る。さよならマナティー。私はこの後、マイアミへと飛行機で飛びました

お世話になったダイビングショップのHP
http://www.birdsunderwater.com/

ベストウェスタンのHP
http://crystalriverresort.com/


エバー・グレーズ国立公園。

2006-04-15 00:49:00 | のほほん日記
マイアミでの一夜明けて、アメリカきっての大湿原「エバークレーズナショナルパーク」へ行きました。国道1号線を走ること1時間ちょい目指す看板を発見。途中で左側に「コーラルリーフキャッスル」という珊瑚の石でできた巨大なお城を発見。その昔この地に住んだラトビア産まれの男が一人で長い年月をかけて作ったお城。中にはお風呂やベットや子ども部屋や色んなものが作られていて、門も机も立派。こんな大きな石を一人で運んで掘って作るなんて謎です。それからエバーグレーズまでの道は畑の中をずーと走ります。きゅうりやトマトやかぼちゃや豆畑。。。まるで十勝平野のような広い場所にずーと畑が続いててこんな景色私は大好きです。とっても気持ちがいい
さて、エバーグレーズはとにかく広い。公園内は入り口が北側と南側に分かれてて、私は南側の部分を観光しました。入り口から南部分の最奥のフラミンゴまでは車で走っても1時間。ゲートで入場料10$を払い、まずはビジターセンターへ。フラミンゴはその昔本物のフランミンゴが住んでたからついた名前ですが、今ではなかなか本物は見れないとのこと。湿原の中を周るぼートツアーがフラミンゴ発着であるので参加してみることに。
途中空模様が怪しくなる。思い雲が立ち込め、いかにも一雨来そうな。。。でも湿原らしい。道すがら色んな鳥達が見れた。もちろん水辺の鳥サギなどである。
フラミンゴに着いてツアーの料金を払い、売店でお昼ご飯を食べてると案の定雨が降ってきた。ものすごく強い土砂降りである。ツアー大丈夫かなぁ。。。と思ってたら30分もしないでやんだ。ボート乗り場には愛嬌物のワニが登場してておきゃさんの注目の的である。ここの売店ではエバーグレーズグッズが売ってるのだが、シンボルマークがワニと蚊である。夏のエバーグレーズは蚊の王国らしい。蚊の撃退グッズの充実振りといったらびっくりです。夏に来てはいけないところですね。
さてボートツアーは定刻通り出発。運転手さんとレンジャーさんがいて、色々説明してくれる。私たちのツアーは湿原の裏側を回るものだが、フロリダ湾に飛び出しイルカなどを見るツアーもあるらしい。今はシーズンオフなので(冬がオン・シーズン)裏側ツアーしかやってないらしい。マングローブがよく生い茂る川をボートはどんどんあがっていく。なんだかテレビで見たフロリダの景色そのものでうれしい。たくさんの詐欺や鷲、アリゲーターなども見れてけっこう楽しい。クルーズは2時間で湿原の多くにある大きな湖に出て戻るのだ。この湖は西側で海と繋がっていて、ここにはマナティも住んでる。しかし水が澄んではいないためなかなかわからない。ツバメやカモメなども見れた。2時間とはいえあっという間だった。気になってた雨もすぐ側に雨雲らしきものは見えるが降られずに済んだ。
クルーズの後は元のゲートに戻りつつ、途中のトレイルや展望スポットに寄りながら走った。カヌーでしか行けないマングローブの道や見渡す限りに続く湿原の海。ここはアメリカの釧路湿原だ。。。しかし所々に見られる南国の植物がまた一風変わってる。
ゲートの側で歩いたアンヒンガトレイルはとてもきれいだった。たくさんのワニや水鳥がマジかで見られ、湿原の植物もとってもきれい。
さて、今晩のお宿はエバーグレーズユースホテル。黄色の外見のかわいらしいホテルでこじんまりしてるが、中庭はかわいい庭やハンモックなど色々あって面白い。ユーズホテルらしく旅行者がたむろしてる。私のお部屋は2階にあるプライベートルーム。水色の壁に人魚の絵が描いてるこれまたかわいらしいお部屋。家具もかわいくてこれなら50$でもいいかなぁと納得。
久々に気持ちよく眠れそう。前日のマイアミはサイアクだったので。実はこの日の夜もカード会社の人と保険の話をしてだいたいの手続きの流れがつかめたのでほっとする。夕ご飯は近場の街で日本食を頂く。マグロの刺身。疲れたときは日本食が食べたくなるのよ。
夜に大雨が降った。ちょっと明日の天気が心配になったりして。