BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
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夢の守り人

2008-01-04 20:45:53 | 読書感想文
守り人シリーズの文庫本第3弾。前作「闇の守り人」から5ヶ月。長かった。もうほんとに心待ちに待ってるだけに長かった。シリーズ1作目「精霊の守り人」がダ・ヴィンチ文庫ランキング1位に選ばれたらしい。おめでとう!!
たしかにむちゃくちゃ面白いですもんね。児童文学にしておくにはもったいないファンタジーです。
ということで待ちに待った3弾ですが、今回は主人公バルサさんの出番が少ないです。それより久々に登場するチャグムがまたおいしすぎる。ちょっと成長して声変わりをして、皇子としての風格も出てきたけど、帝との対面を前に「不敵」な笑いをするあたりがなんだか、末恐ろしい・・・です。よく守り人関係のHPでチャグムの人気が高いんだけど、なんだか今回納得。第1弾の頃と比べ、そのかわいさは残ってるものの、なんだか高貴な色気のようなものが漂ってて先が楽しみです。
そして今回の主役は呪術士師弟のトロガイとタンダですね。二人の明かされなかった過去がストーリーと絡まって出てきて、さらに面白いです。タンダとバルサの心の結びつきもより深くアピールされてる感じがいいですね。
なんか前作はバルサの過去のお話、今回はトロガイ・タンダの過去と明かされていくうちに、1作ずつより深く登場人物たちの魅力が深まるようで、上橋さんうまいなぁと思ってしまう。めっちゃ4作目も気になる。
今回は敵が人の夢を糧にする異界の花です。花の持つ神秘さと夢の持つ神秘さ。あとがきで作者が「眠って見る夢と憧れとして追い求めるものを、なぜ人は同じことばで表現したのでしょう」と語ってるのですけど、ほんとにそう思います。夢で人は時としてこうであったらいいなぁというほど幸せな思いを味わうことがあります。そんな時目覚めた後はそれが夢であったのかと少しがっかりしたりして。
その気持ちと自分には手に入りそうもない理想(夢)を追い求める切なさが似てるんでしょうかね。そんな風に夢というものについて深く考えてしまうお話でした。
そんな私の初夢はSMAPが出てきました。しかもキムタクがなぜかそばにぴったり寄り添っていて。。。これこそ夢の世界ですね。第一キムタク既婚者なのに。目が覚めてから、あれ?私はキムタクのそんな熱烈ファンでもないんだけど。。。?と思ったりして。
次はまた5ヶ月ぐらい待たなきゃ行けないのかしら。。。ああ、辛い。

○夢の守り人 上橋菜穂子 新潮文庫