久々に須賀敦子の文章が読みたくなって、まだ何か持ってない本があったかなぁと検索したら、出てきたのがこの本でした。
職場の近くにある本屋にも平積みにされていて、初版が発売されて8年もたつのにこんな田舎の本屋でも平積にされるなんて、やっぱり彼女の本は人気者なんだなぁと改めて感心してしまいます。
この本は彼女の最後に出版されたエッセイだと思います。
短いエッセイばかりですが、やっぱり美しいイタリアの情景が目に浮かぶような文章は素晴らしいですね。
でも冒頭のエッセイがウジ虫の湧いているチーズを食べる話だったので、のっけからびっくりしてしまった。
お嬢様である彼女がこのチーズを見たときはさすがに衝撃だったろうなぁと、想像してしまいます。
たまに出てくるイタリア人の知人たちの親切や人柄が、私の思う陽気で派手なイタリア人とはまた違った感じで新鮮です。
北イタリア独特のものなんだろうか、なぜか地味で恥ずかしがり屋でおせっかいで人間臭い。
ローマやベネチアやアッシジなど有名なイタリアの名所も出てきますが、このエッセイのタイトルにもなった「霧の向こうに住みたい」と思ったウンブリア地方の田舎にある山の峠。
その霧の流れる峠にあったバーとその中にいた無口な羊飼い。
この少しの文章がまた雰囲気があってとっても素敵でした。
人は旅をしたり外国に長く住んでいても、何年かたってふと思い出す景色って有名な都市や歴史的建造物などではなくて、こんな風に名前も知らないような場所で出会った何でもない景色なんだろうって思います。
久々に読んでみずみずしい文章に癒されました。
これ読むといつもイタリアに行きたくなるのよね。
〇霧の向こうに住みたい 須賀敦子 河出書房新社
職場の近くにある本屋にも平積みにされていて、初版が発売されて8年もたつのにこんな田舎の本屋でも平積にされるなんて、やっぱり彼女の本は人気者なんだなぁと改めて感心してしまいます。
この本は彼女の最後に出版されたエッセイだと思います。
短いエッセイばかりですが、やっぱり美しいイタリアの情景が目に浮かぶような文章は素晴らしいですね。
でも冒頭のエッセイがウジ虫の湧いているチーズを食べる話だったので、のっけからびっくりしてしまった。
お嬢様である彼女がこのチーズを見たときはさすがに衝撃だったろうなぁと、想像してしまいます。
たまに出てくるイタリア人の知人たちの親切や人柄が、私の思う陽気で派手なイタリア人とはまた違った感じで新鮮です。
北イタリア独特のものなんだろうか、なぜか地味で恥ずかしがり屋でおせっかいで人間臭い。
ローマやベネチアやアッシジなど有名なイタリアの名所も出てきますが、このエッセイのタイトルにもなった「霧の向こうに住みたい」と思ったウンブリア地方の田舎にある山の峠。
その霧の流れる峠にあったバーとその中にいた無口な羊飼い。
この少しの文章がまた雰囲気があってとっても素敵でした。
人は旅をしたり外国に長く住んでいても、何年かたってふと思い出す景色って有名な都市や歴史的建造物などではなくて、こんな風に名前も知らないような場所で出会った何でもない景色なんだろうって思います。
久々に読んでみずみずしい文章に癒されました。
これ読むといつもイタリアに行きたくなるのよね。
〇霧の向こうに住みたい 須賀敦子 河出書房新社