BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
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奇跡のリンゴ 

2013-06-24 22:13:14 | 読書感想文
オール弘前ロケの「奇跡のリンゴ」が公開になりました。
映画に先立って、取り合えず原作も読んでみようと文庫を買ってみました。
木村さんは今や日本中でとっても有名な人で、
こんな人が地元(弘前)から出たとはほんとに驚きです。
私にとってりんごはあまりに身近な存在過ぎるのに、
この本を読んで今まで知らなかったリンゴ農家の大変さがわかりました。
リンゴ畑の中で遊んで育った私ですが、実際一年を通してリンゴ農家さんはいつでも畑にいらっしゃいました。
農薬も確かによく薬をかけていましたが、
あんなにたくさん種類があって回数も多いとは(今現在そうだかは知りませんが)、
まったく驚きでした。
たしかにか弱き乙女だなぁとつくづく思います。
そんなリンゴを木村さんは自分一人の力でも立てるように、
リンゴが本来もつ強さを引き出すことに成功したのはすごいことだと思います。
その生い立ちも人生もたしかに本になるくらいドラマチックです。
何で木村さんの歯はあんなふうなのか。
どうして入れ歯にしないのか。。。ずっと気になってましたが、わかって納得。
リンゴの花の咲かない時期の苦しみの数々、試行錯誤のいろいろ、そしてそれを支える家族の物語。
どれ一つをとっても頭が下がる思いです。
木村さんをいろいろ言う人はまだまだ地元にはいるでしょうが、温かく見つめる人もいる。
人は一人で生きてはいけないし、自然を人が何かしようとすることもできない。
これを読むとそういうことがひしひしと伝わってきます。
映画ももちろんよかったですが、あえて原作を読んだほうがもっとわかりやすいかと思います。
映画にはないエピソードもあるし、私は木村さんの鍛治町アルバイト時代の話もなかなか素敵な話だなぁと思いました。
いつか奇跡のリンゴ食べてみたいけどね。