GWに読んでた本、「マチネの終わりに」。
キングダム最新刊を読み終えてからというものの、
気分は漫画モードから久々活字モードに入りました。
この本は去年の秋に買ったもの。
ちょうど福山雅治・石田ゆり子主演で映画が公開されていました。
映画のCMもよく流れてて気になってたもの。
恋愛小説を買うなんてすごい久しぶり~。
読みだしたものの、この作品は出だしがノリづらかった。
1/4過ぎたあたりから徐々に読めるようになってきたけれど、
反対に内容は切なく辛い展開になっていき、悲しくなった。
お互いに深く思い合っているのに、ある嘘から離れてしまう二人。
ほんの少しの接点で誤解が解けて一緒になれたのに、どうして。
ヒロインがその真実に気が付くときにつぶやく、「なぜなのかしら?」。
そのセリフが胸を痛める。
二人がここまですれ違ってしまったのも、
そもそもお互いを自分よりも大事に思うあまり、
深く思い合っていたからなんだろうなとは思いますが、
それにしても切ない関係です。
しかし離れていてもいつも心の中にその存在がいて、
結婚という形では結ばれなかったけれど、
ああいう形の最後はハッピーエンドなんでしょうね。
いずれにしろPTSDやスランプを抱えた状態で二人がうまくいったとは言えないかもしれない。
主人公の蒔野よりもヒロインの洋子の歩む道がすごく興味深い。
有名な映画監督の娘でハーフで、母親は被爆者。
イラクに派遣されパリで暮らし、結婚してアメリカへ渡る。
離婚しスイスの国連(みたいな)で難民支持の仕事にあたる。
などなど美しく才能がある素敵な女性。
石田ゆり子さんがどのように演じたのか映画も見てみたかったなぁ。