アメリカのアカデミー賞に作品賞ほか4部門(監督・脚色賞など)にノミネートされた、
「ドライブ・マイ・カー」が地元の映画館にて公開されたので、早速行ってきた。
オール日本語(つまり非英語)で作られた日本映画なのに、
アカデミーの外国語映画部門ではなく、作品賞に選ばれるのは前代未聞の快挙。
海外で人気の村上春樹作品が原作だからか、なんなのかとくかく気になってた。
原作は文庫本で読んでたので、ああ、あの話か、あれを映画にするの?って思ったくらい、
いつも思うけれど、村上春樹の作品って長編はすごく長くて映画のし甲斐があるのに、
短編が映画にされやすいよね、、、なんでなんだろうね。
IQ84とかねじまき鳥クロニクルとか、映像化が難しのかな。
で、みた感想なんだけど、、、ネタバレですが、
思った以上に長い映画だった(終わったら予想よりも1時間時計の針が進んでいた)。
3時間ぐらいあります。
バットマンやタイタニックのようなアクション満載の映画でないのに、
3時間近くは正直きついです。。。
でもドライブのシーンが多くて、そういう流れる動く景色のシーンが多いのは救いかな。
あと役者の演技が良かった。
特に運転手役のみさき(三浦透子)がよかった。
運転技術が(主人公に車に乗っているのを忘れるほどスムーズな運転技術と賛辞される)素晴らしいのに、おそろしいほどの無表情。
若いのに年齢を感じさせない、まるで空気のような存在感。
お気に入りの場所に連れて行ってといわれ、連れて行ったのがごみ処理場。
もう、こういう娘がすごく好き。
ごみ処理場から見た海の景色と向こうにある平和公園。
海を渡る風が映画のスクリーン越しに感じられてすごく好きなシーン。
もうひとりキーマンとして出てくるのが、岡田将生です。
この人の顔がけっこう好きなのだが、最近ドラマでもあまり見かけないのでどうしてるかなと思ってた。
どこか危うさのあるような不安定な性格の役どころで、
役が俳優なだけの本人と年齢とかが重なって見えてしまった。
この人と主人公の後半の車での問答がかなり気に入っている。
岡田将生の演技がめっちゃいい。
その熱量にちょっと胸がしびれた(とうか感動した)。
この演技を見るために3時間我慢する意味あったといっても過言ではない。
彼の言いたかったことは、要は、妻の不倫に気が付いた時点で、
変な気を回すのではなく、ストレートに妻へ問いただせばよかったという話。
実は妻も旦那に気付いてほしかった(気が付かせようとしていた)かもしれないし。
他にも魅力的なキャラはいっぱい出てくるけれど、
逆に気にくわなかったのが広島の国際演劇祭(か何か?)の実行委員のおばちゃん。
あの人の口調というか、言葉のリズムがほんとに受け付けれなくて気持ち悪かった。
すごくゆっくりで翻訳音声マシーンが話しているかのような声。
あれも意図した演技なんだろうけど、なんであんな風にしてるのか意味が分からなかった。
広島及び瀬戸内の島々を巡るドライビングシーンはとてもきれいです。思い出しながら。
広島へは数年前に行ったとことがあるだけに、広島っていいとこだよなーって
対照的に後半の北海道の寒々しいことと言ったら!
GWに西へ旅行いきてー!!と思わずにはいられなかった。
今のコロナ状況じゃ、なかなかまだ難しいとこですが。