昨日、仕事で次回発注する本のリストを、50音順にエクセルで作成していたらふと手が止まった。
『おかあさん、げんきですか。』 ャvラ社 後藤 竜二 (著), 武田 美穂
価格: ¥1,155 (税込)http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4591092100/250-0830936-4337815
備考として「母の日にシングルマザーであるおかあさんに自分の気持ちを打ち明ける子どもの手紙。絵本」となっている。
もしかしたら、重い話? でも武田美穂さんの絵だよな?
念のためネット検索をかけてみたら、武田美穂さん全開のラブリーで『ぜーったい、面白いんだから!読まなきゃ損だよー!!」というオーラが発散されている表紙だ。
いつも武田さんが描く「たよりなくて、とりえなくて、やや勘が悪そうで、でも人が良くて、正直でやさしい男の子」がいかにも「おかあさんに言いたいこと、山積み!」ってカオして腕組みし、その視線の先には、「こどものクレヨン描きのおかあさん」が「何か文句あんの?」と不敵にはっしと息子の視線を受け止めている。
この表紙だけで、充分読みたくなる。
でも今日は月曜日。図書館はお休みだ。(だから私も休んでるんだけど)
そや! 買い物のついでに、児童書の専門店に寄って、立ち読みしたろ!
ということで、夕方の忙しい時間にも関わらず、本屋さんに道草する。
出だしはこんな感じ。
「おかあさん、げんきですか。
ぼくはげんきです。
母の日なので、てがみをかきます。
「おかあさんに、かんしゃのてがみをかきましょう」
と、せんせいがはりきっているから、がんばってかきます。
「いつもごはんをつくってくれてありがとう」なんて、
となりのユースケはすらすらかいているけど、
ぼくは、ちょっとはずかしいから、おもいきって、
いいたいことをかきます。」
この部分だけで、もう絶対にこれはブラボーな絵本だ、と確信できる。
だって「せんせいがはりきってるから」なんて、自然に目に浮かんでしまう。「別にぼくは書きたいわけじゃないけど、先生があんまりはりきってるから、しょうがないよな」っていう、こどもの醒めてる大人目線は、近くに小学生の子どもがいる人なら、絶対味わってると思う。先生でも親でもね。
おまけに「いつもごはんをつくってくれてありがとう」と「すらすらかいて」いる子って。
「子どものおかあさんへの感謝の言葉」って、これが一番多いパターン。学級通信でクラス全員の言葉が載ってたりすると、まずこれが数ではトップにきますね。で、「すらすら」っていうのは、パターン通りで「こんなところで、無難にまとめとこ、楽だし」という姑息?な感じがありあり。
でも、主人公の男の子は感謝の言葉をかくのは「ちょっとはずかしい」。
これは「実はもの凄く感謝してるから」だ、という伏線になっているのだ。(ぜんぜんそんなこと、書いてないけどね)
1ページ目の武田さんの絵は、男の子の手による原稿用紙上に鉛筆で描かれたお母さんの似顔絵。一筋縄ではいかない、元気で猪突猛進なかんじ。彼の「にてる・・・」という心のつぶやきが、素直に自画自賛しててなんだかおかしい。
その後は、くすくす、うふふ、ぷぷっ、げらげら、う、じーん、ふむふむ、あ、あかん、涙が・・・ わはは、しみじみ、涙で絵が曇る・・・ジ・エンド。
立ち読みして、これほど充実した読書体験は初めてかも。行間にぎっしりと語られてないストーリーが流れていましたもん! もちろん買いましたとも!! お財布の中味は、札が消えタマだけになってしまったけど。これはすごい。
ストーリーわかってるのに、家でもう一度読んで、またもやおんなじキモチの繰り返しだった私は、絵本代の元を取れる、ということなのか?? 絵も文章もベストマッチな極上の絵本でございました。
『おかあさん、げんきですか。』 ャvラ社 後藤 竜二 (著), 武田 美穂
価格: ¥1,155 (税込)http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4591092100/250-0830936-4337815
備考として「母の日にシングルマザーであるおかあさんに自分の気持ちを打ち明ける子どもの手紙。絵本」となっている。
もしかしたら、重い話? でも武田美穂さんの絵だよな?
念のためネット検索をかけてみたら、武田美穂さん全開のラブリーで『ぜーったい、面白いんだから!読まなきゃ損だよー!!」というオーラが発散されている表紙だ。
いつも武田さんが描く「たよりなくて、とりえなくて、やや勘が悪そうで、でも人が良くて、正直でやさしい男の子」がいかにも「おかあさんに言いたいこと、山積み!」ってカオして腕組みし、その視線の先には、「こどものクレヨン描きのおかあさん」が「何か文句あんの?」と不敵にはっしと息子の視線を受け止めている。
この表紙だけで、充分読みたくなる。
でも今日は月曜日。図書館はお休みだ。(だから私も休んでるんだけど)
そや! 買い物のついでに、児童書の専門店に寄って、立ち読みしたろ!
ということで、夕方の忙しい時間にも関わらず、本屋さんに道草する。
出だしはこんな感じ。
「おかあさん、げんきですか。
ぼくはげんきです。
母の日なので、てがみをかきます。
「おかあさんに、かんしゃのてがみをかきましょう」
と、せんせいがはりきっているから、がんばってかきます。
「いつもごはんをつくってくれてありがとう」なんて、
となりのユースケはすらすらかいているけど、
ぼくは、ちょっとはずかしいから、おもいきって、
いいたいことをかきます。」
この部分だけで、もう絶対にこれはブラボーな絵本だ、と確信できる。
だって「せんせいがはりきってるから」なんて、自然に目に浮かんでしまう。「別にぼくは書きたいわけじゃないけど、先生があんまりはりきってるから、しょうがないよな」っていう、こどもの醒めてる大人目線は、近くに小学生の子どもがいる人なら、絶対味わってると思う。先生でも親でもね。
おまけに「いつもごはんをつくってくれてありがとう」と「すらすらかいて」いる子って。
「子どものおかあさんへの感謝の言葉」って、これが一番多いパターン。学級通信でクラス全員の言葉が載ってたりすると、まずこれが数ではトップにきますね。で、「すらすら」っていうのは、パターン通りで「こんなところで、無難にまとめとこ、楽だし」という姑息?な感じがありあり。
でも、主人公の男の子は感謝の言葉をかくのは「ちょっとはずかしい」。
これは「実はもの凄く感謝してるから」だ、という伏線になっているのだ。(ぜんぜんそんなこと、書いてないけどね)
1ページ目の武田さんの絵は、男の子の手による原稿用紙上に鉛筆で描かれたお母さんの似顔絵。一筋縄ではいかない、元気で猪突猛進なかんじ。彼の「にてる・・・」という心のつぶやきが、素直に自画自賛しててなんだかおかしい。
その後は、くすくす、うふふ、ぷぷっ、げらげら、う、じーん、ふむふむ、あ、あかん、涙が・・・ わはは、しみじみ、涙で絵が曇る・・・ジ・エンド。
立ち読みして、これほど充実した読書体験は初めてかも。行間にぎっしりと語られてないストーリーが流れていましたもん! もちろん買いましたとも!! お財布の中味は、札が消えタマだけになってしまったけど。これはすごい。
ストーリーわかってるのに、家でもう一度読んで、またもやおんなじキモチの繰り返しだった私は、絵本代の元を取れる、ということなのか?? 絵も文章もベストマッチな極上の絵本でございました。