ほとんど縁のない東京だけれど、東京に行ったら、ぜひ行ってみたい場所がある。去年の夏、『件p新潮』2005年7月号「特集/生活デザインの素・日本民藝館へいこう」を見て、ぜひ「日本民藝館」へいってみたい!と思ってしまった。展示品云々以前に、入口と大階段の姿に一目惚れだったから。
今日は久々の日曜休日、珍しい日曜日オフで、朝食づくり、洗濯物干しの後、夫に呼びかけて一緒に「新日曜美術館」を観た。子どもたちはとうに朝食を終えて居間から消えている。土日に静かにテレビが見られるなんて、めったにないから「僥倖」という言葉すら浮かんで来る。
新日曜美術館は「柳宗悦の家」。午前9時からの放送で、今年5月より一般公開されたという「柳宗悦の私邸」を静かにじっくりと観る事ができた。というか私があまりの素晴らしさにはしゃいでしまったので、夫にとっては「静かにじっくり」ではなかったかも。許せ、H氏。すまんかった。
柳邸の黒田辰秋の家具が素晴らしい。シンプルだけど見たり触れたり(触った事はないけれど、たぶん)するだけで、なぜか幸せを感じるような質感がある。H氏は「テーブルのあのタイプのもので、あれだけの厚みがあるのって知らんなー」と感心する。もちろん椅子もシンプルかつ優しい。二人でぞっこん惚れ込んでしまう。「行きたいねー、日本民藝館! (もちろん出来れば柳邸も!)」
書斎も壁3方が作り付けの本棚になっており、しかも角は斜めに棚空間を作るという小憎らしいほどのうまい作り方。入口側が、それも入口の上の部分もびっしりと本棚っていうのが凄い。窓は下方がくもりガラスで、外から部屋が見えない程度の上部のみ透明ガラスになっており、グッドアイディアにうなる。なるほどなー。
そして夫婦でウケまくったのが、獅子頭が肘鰍ッについた木製の椅子。なんだかファンキーなシーサーのように陽気な獅子頭なのだ。こんな椅子を日々愛用していた人なんだー、と(迷惑だろうけど)柳宗悦さんに友達になれそうな親しみを感じてしまう。きっと、私達って気が合うよ! なんて実は密かに思っている。
そんな風だから、この日テレビに出て来たすべての物について、「これ、ええな!」の連発で、「柳宗悦って、ものすごく趣味のええ人やったんやねー」と自明のことなのに(笑)改めて感心してしまった。柳宗悦さんが趣味のええ人っていうの、誰でもわかってるって! 要するに彼の趣味に私達が思いっきり共感してしまった、というだけのことなんだよね。5年前に信楽のMIHOミュージアムで「白洲正子展」に行ったとき以来の(工剣iに対する)感動と共感。
最後に晩年からだが不自由になった柳宗悦さんが、棟方志功さんとコラボレートした屏風をみると、しみじみ心温まるものがある。
柳さんの「民藝」の定義は『生活をあたためる物』というナレーションが入ったように記憶している。あるとなんだか嬉しくなるようなものって、日常生活には、是非とも必要やん!と心で固い握手をした気分だった。
今日は久々の日曜休日、珍しい日曜日オフで、朝食づくり、洗濯物干しの後、夫に呼びかけて一緒に「新日曜美術館」を観た。子どもたちはとうに朝食を終えて居間から消えている。土日に静かにテレビが見られるなんて、めったにないから「僥倖」という言葉すら浮かんで来る。
新日曜美術館は「柳宗悦の家」。午前9時からの放送で、今年5月より一般公開されたという「柳宗悦の私邸」を静かにじっくりと観る事ができた。というか私があまりの素晴らしさにはしゃいでしまったので、夫にとっては「静かにじっくり」ではなかったかも。許せ、H氏。すまんかった。
柳邸の黒田辰秋の家具が素晴らしい。シンプルだけど見たり触れたり(触った事はないけれど、たぶん)するだけで、なぜか幸せを感じるような質感がある。H氏は「テーブルのあのタイプのもので、あれだけの厚みがあるのって知らんなー」と感心する。もちろん椅子もシンプルかつ優しい。二人でぞっこん惚れ込んでしまう。「行きたいねー、日本民藝館! (もちろん出来れば柳邸も!)」
書斎も壁3方が作り付けの本棚になっており、しかも角は斜めに棚空間を作るという小憎らしいほどのうまい作り方。入口側が、それも入口の上の部分もびっしりと本棚っていうのが凄い。窓は下方がくもりガラスで、外から部屋が見えない程度の上部のみ透明ガラスになっており、グッドアイディアにうなる。なるほどなー。
そして夫婦でウケまくったのが、獅子頭が肘鰍ッについた木製の椅子。なんだかファンキーなシーサーのように陽気な獅子頭なのだ。こんな椅子を日々愛用していた人なんだー、と(迷惑だろうけど)柳宗悦さんに友達になれそうな親しみを感じてしまう。きっと、私達って気が合うよ! なんて実は密かに思っている。
そんな風だから、この日テレビに出て来たすべての物について、「これ、ええな!」の連発で、「柳宗悦って、ものすごく趣味のええ人やったんやねー」と自明のことなのに(笑)改めて感心してしまった。柳宗悦さんが趣味のええ人っていうの、誰でもわかってるって! 要するに彼の趣味に私達が思いっきり共感してしまった、というだけのことなんだよね。5年前に信楽のMIHOミュージアムで「白洲正子展」に行ったとき以来の(工剣iに対する)感動と共感。
最後に晩年からだが不自由になった柳宗悦さんが、棟方志功さんとコラボレートした屏風をみると、しみじみ心温まるものがある。
柳さんの「民藝」の定義は『生活をあたためる物』というナレーションが入ったように記憶している。あるとなんだか嬉しくなるようなものって、日常生活には、是非とも必要やん!と心で固い握手をした気分だった。