紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

雑草あれこれ

2006-05-10 23:00:02 | 季節
 クローバーの花が咲き始めた。

 3年前、学校のPTAのイベントで夕方~夜にかけてのキャンプがあったとき、そこに生えていたクローバーを野外ゲームの一環でもらってきたものだ。

 クローバーは雑草だけど、雑草の王様だと思う。いちめんのクローバーの地面はロマンチックだし、花はとても甘い、いい香りがする上、花冠もつくれる。退屈な時は「よつ葉のクローバー」探しで時間を忘れられる。
 
 たんぽぽもこの間まで、ふうわりと丸い綿毛を100個ほどアトランダムに並べて、夢見るような幻想風景を見せてくれた。地面にへばりついて咲く黄色のタンャは「地上の星」のようだし、背の高い白い和タンャも慎み深く無口そうに咲いていた。

 タンャをみると、ついブラッドベリの「たんぽぽのお酒」を思い出し、感傷的でロマンチックな気分になる。20歳の頃ファン心理が高じて「たんぽぽのお酒」を手作りしてみた。悲しいかなお酒の味についてはまったくの音痴なので、おいしい、とは思わなかった。ただ「夏を瓶詰めにする」というロマンはしっかり感じていた。

 ついでに云えば、カタバミ、すずな、スミレも残しておきたい好きな雑草たちである。

 微妙なセンなのはミント。ハーブとして使え、踏むだけでもすーっと香るが、大変な繁殖力を持っているので、「おまえはローマ帝国をつくるつもりなのか? それともナャ激Iンの再来か?」と聞きたくなるくらい、ぐんぐん領土を広げて行く。でもまだ、こいつは許せるのだ。

 金輪際許せないのは、スギナ。こいつだけは何とか撲滅できないものかと日夜考えている。ほぼ休みのたびに、シャベルで掘り返して引っこ抜く。が、謎の秘密結社のように、その根っこは地中深くネットワークを形成し、地上制覇を企んでいる。企むだけでなく、実行し一種独裁の「スギナ帝国」を打ち立てることもしばしばである。

 しかも春になれば「つくしんぼう」という可愛らしい名前で無邪気さをよそおっている策士である。雨が降れば、はっきり目に見えるほどぐぐっと成長する。許せないのは大事な植物たちの近く迄忍び寄り、掘り起こしたり抜き取ったりするのが出来にくい場所で、悠々と背丈を伸ばしていたりする奴だ。おまえだけは、許せん! という「花嫁の父」のようなキモチになる。

 いよいよ草取りが本格化してくる季節到来。紫外線と蚊と汗で畑仕事がやっかいになっちゃう前に、いくばくかでも除草をせねば、とあせるこのごろでもある。