私が子どもの頃、具体的にいえば昭和40年代なのだけれど、ケーキは本当にスペシャルな食べ物だった。お誕生日かクリスマスだけのものだった。
まず『ケーキ屋さん』がない。ショートケーキもなく、ワンホール単位のデコレーションケーキのみで予約注文制。もちろんバタークリーム・オンリー。たぶんパン屋さんで買うものだった。たぶん、というのは親がどこから調達してくるのかを聞いた事がないので、正確なところわからないからだ。もしかすると駄菓子などを売る小売店だったのかもしれない。
私が小学校で初めて友達になった女の子は、8人兄弟の7番目だった。彼女の最年長のお兄さんが、すでにパン屋さんに就職しており、クリスマスの日にはタダでクリスマスケーキを複数持って帰ってくれる、という話を非常に印象深く聞いたので、ケーキはパン屋で買うものだ、と信じてしまったのだろう。
そんなスペシャルな食べ物のCMは、子ども心に多大な影響を与えた。
日曜の夜の、『オバケのQ太郎』よりスタートした藤子不二雄劇場のアニメシリーズのスャ塔Tーは、韻を踏んだのか、洒落っ気なのか「不二屋」だった。スタートから成長の歩みを共にしていた私にとっては、藤子不二雄先生と不二屋は一心同体だった。不二屋のCMと『パーマン』や『怪物くん』は切っても切り離せない。思い出す時も画面一杯の不二家のマークに続いて、テーマソングがスタートするという大成功な刷り込みなのである。
そして「不二家のお店にきてね♪」という音声を聞くたび、「行きたいんやけど、どこにあるんや?」と、逆に問いただしたい思いに駆られていた。
そんな「不二家のお店」はしかし、実物との出会いまでにはずいぶんな時間を要した。高校生になり京都に通学するようになって、初めてテレビで観た「不二家のお店」をみつけて感動したものである。
それでも今では市内の駅前まで行けば「不二家のお店」で「スペシャル・ストロベリー」とかも簡単に買えるようになったのだから、かつてから考えれば夢のような話である。
しかし! 出会いもないままに消えて行った、もうひとつのお店がある。
同世代の方はすでにお気づきかもしれない。
そう! あの哀愁を帯びたメロディーのCMソングでおなじみだった「♪おとぎの国のロシヤが運んで来てくれた『パルナス』」である。唄っているのは中村メイコさんとボニージャックスだそう。ビッグだ。
しかし、かつて日曜・午前中のアニメのスャ塔Tーをし、日本の子どもたちに多大なインパクトを与えた「モスクワの味」はもう「幻の味」となってしまった。どうやら「パルナス」は21世紀を見る事なく散っていったようである。
それでも一部の日本人に染み付いた「パルナスのうた」は、そう簡単には消えやしない。
2003年11月に大阪にやって来た「モスクワ・アカデミー合唱団」はそんな日本の人々に心温まる「パルナスのうた」をプレゼントしてくれたそうだ。本場モスクワの合唱団による「パルナスのうた」を聴く。なんと贅沢な事だろう! その場にいたラッキーな方々は一生ものの思い出を作ったに違いない。
彼らの演目に「パルナスのうた」が入っていたのは、大阪公演だけだったのは、なぜだろう?と、とても不思議だったけど、「パルナス」って近畿圏だけで流れたCMだったんですね。そうかー、関東では???な話題だったんだ。重要な情報をありがとうございます、braryさん。
このブログを書く前に、参考資料をネットで漁っていたら、こんなHPをみつけました。オリジナルの「パルナスのうた」も聴けます。「モスクワ・アカデミー合唱団大阪公演レメ[ト」も読めます。どうぞ、存分に「パルナス・ワールド」にご耽溺ください。↓
http://www.ceres.dti.ne.jp/~toyoura/parnus/
まず『ケーキ屋さん』がない。ショートケーキもなく、ワンホール単位のデコレーションケーキのみで予約注文制。もちろんバタークリーム・オンリー。たぶんパン屋さんで買うものだった。たぶん、というのは親がどこから調達してくるのかを聞いた事がないので、正確なところわからないからだ。もしかすると駄菓子などを売る小売店だったのかもしれない。
私が小学校で初めて友達になった女の子は、8人兄弟の7番目だった。彼女の最年長のお兄さんが、すでにパン屋さんに就職しており、クリスマスの日にはタダでクリスマスケーキを複数持って帰ってくれる、という話を非常に印象深く聞いたので、ケーキはパン屋で買うものだ、と信じてしまったのだろう。
そんなスペシャルな食べ物のCMは、子ども心に多大な影響を与えた。
日曜の夜の、『オバケのQ太郎』よりスタートした藤子不二雄劇場のアニメシリーズのスャ塔Tーは、韻を踏んだのか、洒落っ気なのか「不二屋」だった。スタートから成長の歩みを共にしていた私にとっては、藤子不二雄先生と不二屋は一心同体だった。不二屋のCMと『パーマン』や『怪物くん』は切っても切り離せない。思い出す時も画面一杯の不二家のマークに続いて、テーマソングがスタートするという大成功な刷り込みなのである。
そして「不二家のお店にきてね♪」という音声を聞くたび、「行きたいんやけど、どこにあるんや?」と、逆に問いただしたい思いに駆られていた。
そんな「不二家のお店」はしかし、実物との出会いまでにはずいぶんな時間を要した。高校生になり京都に通学するようになって、初めてテレビで観た「不二家のお店」をみつけて感動したものである。
それでも今では市内の駅前まで行けば「不二家のお店」で「スペシャル・ストロベリー」とかも簡単に買えるようになったのだから、かつてから考えれば夢のような話である。
しかし! 出会いもないままに消えて行った、もうひとつのお店がある。
同世代の方はすでにお気づきかもしれない。
そう! あの哀愁を帯びたメロディーのCMソングでおなじみだった「♪おとぎの国のロシヤが運んで来てくれた『パルナス』」である。唄っているのは中村メイコさんとボニージャックスだそう。ビッグだ。
しかし、かつて日曜・午前中のアニメのスャ塔Tーをし、日本の子どもたちに多大なインパクトを与えた「モスクワの味」はもう「幻の味」となってしまった。どうやら「パルナス」は21世紀を見る事なく散っていったようである。
それでも一部の日本人に染み付いた「パルナスのうた」は、そう簡単には消えやしない。
2003年11月に大阪にやって来た「モスクワ・アカデミー合唱団」はそんな日本の人々に心温まる「パルナスのうた」をプレゼントしてくれたそうだ。本場モスクワの合唱団による「パルナスのうた」を聴く。なんと贅沢な事だろう! その場にいたラッキーな方々は一生ものの思い出を作ったに違いない。
彼らの演目に「パルナスのうた」が入っていたのは、大阪公演だけだったのは、なぜだろう?と、とても不思議だったけど、「パルナス」って近畿圏だけで流れたCMだったんですね。そうかー、関東では???な話題だったんだ。重要な情報をありがとうございます、braryさん。
このブログを書く前に、参考資料をネットで漁っていたら、こんなHPをみつけました。オリジナルの「パルナスのうた」も聴けます。「モスクワ・アカデミー合唱団大阪公演レメ[ト」も読めます。どうぞ、存分に「パルナス・ワールド」にご耽溺ください。↓
http://www.ceres.dti.ne.jp/~toyoura/parnus/