紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

大阪の「男子」に遭遇!

2007-07-09 15:09:46 | アート
 大阪は梅田へ行く。梅田の「阪急ヘップファイブ」というところで、梅佳代展「男子」が10日(明日!)まで開催されているのだ。梅田で梅佳代。なんかいい。

 デパートの8階で入場料200円だから、小さな展覧会なのは予想済。彼女が大阪の写真専門学校の学生の頃、大阪で撮った男子小学生たちの写真が、会場を埋め尽くしていた。

 写真としては未熟なのかもしれない。たんなるスナップ。しかしハタチそこそこの元気なネーチャンが撮った小学生男子たちは、えらくカメラマンに対して無防備である。いいのか、そんな無防備で?と、まずそこに驚愕する。そこが梅佳代の実力というかカメラマンとしての素質なのかも。人との壁がないところ。

 白目を剥く、鼻を指で上げる、ほっぺたを押しつぶす、鼻の穴にいろんなものを突っ込んでおどける、雨傘でカンチョーしたりされたりする、死んだふりをして路上に転がる、五円玉をセロテープで両目に貼付ける・・・ノリノリ男子、恐るべし。

 梅佳代展「男子」のサブタイトルは「無敵!ミラクル!!アホパワー!!!」。なるほど、そのまんまである。よーこれだけアホな顔できるなー、と感心する程に、どの男子たちも競うようにアホを全開させる。
 これが・・・実に、いいのだ、和むのだ。「アホな男子」って、究極の癒し系かも。嘉門達夫のコミックソングを聞いた時のような、わくわくする高揚感と心地いい脱力感がある。

 私が選んだ男子の写真ベストは

 ャeトチップスを2枚上下に口に挟み、アヒルのような顔で、節穴のように光のない目をした男子ふたりの後ろで、同じくャeトチップスを口に挟み「いええ~~ぃ!!!」と、ひとり元気な笑顔でピースサインをする男子のスリーショット。思わず笑ってしまった。

 たぶん普段は可愛いイケメンといっていい男子が、とびきりの笑顔で「でかい!スルメの足」を(それも当然2本!!)鼻の穴から出しているのは、ものすごい笑撃!! 参りました。

 3人の男子の真ん中の小柄で生意気そうな子が、チンピラのマネをして凄んでいる。その両脇の二人の男子がまじめな顔で姿勢良く「合掌」。なんか分からんけど笑える~。

 梅佳代の写真展、実は写真以外にサービス精神に富んだ数々の趣向が巡らされている。面白いことは、全部やる!という心意気が垣間見え、「むむっ、できる!!」という手応えを感じる。

 まず会場の写真パネルが並ぶ白い壁に、梅佳代さんのマジックの落書きで、いろんなちいさいイラスト(いわゆるヘタウマだけどチョーカワイイ!)が書かれていて、たいへんアットホームかつャbプ。写真も、パネルあり、布に印刷した垂れ幕(上下にメ[ルが渡してある)みたいなのあり、天井から吊るして群れるようにぶら下がった透明下敷きに挿んだ写真を思わせるものあり、覗き眼鏡(壁に望遠鏡のようなレンズ穴があり、覗くと写真が見える)風ありで、趣向が凝らされている。

 天井からぶら下がる下敷き男子写真の群に2列、小学校で使われるイスと机があり、そこに小学生用学習ノートシリーズの自由ノートが置いてある。感想が書ける「自由ノート」なのだ。5歳の子からお年寄りまで、また梅佳代さんのお友達らしき方まで、イラスト有り、落書きありの、貴重な記述で埋まるノートなのだ。
 それが数カ所にあるのに、もうほとんど全ページ埋もれているので、私は半分空白の部分を探して、そこを使わせてもらい感想を書かせてもらった。そりゃもうみんな、何か言いたくなるんだよね、彼女の写真をみたら。

 そのあと出口にあったアンケート用紙にも、梅佳代さんへのメッセージ欄があったので、存分にラブレターを書かせてもらった。

 まもなく発売の写真集「男子」、必ず買いますから! これからも応援して行きますので、がんばれ、梅佳代さん!!