紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

すきやき

2007-02-18 23:27:41 | ファミリー
 昨日、お年玉つき年賀はがきの2等の賞品、「北海道黒毛和牛すき焼き用」がやってきたので、今日はすき焼き。おじいちゃんがいた頃にも、数回したくらい「すき焼き」を食べない家なのだったので、Kちゃんに至っては「わたし、初めて食べた」と言うくらい。

 いや、彼女はホントは初めてじゃない。きっと不評なすき焼きだったのだろう。「すき焼き」とよべるレベルのものではなかったのかも。お肉のランクで味の決まる料理なのだ。
 今日はさすがにご飯をおかわりして、ホクホク顔で食べていた。「この生卵との絡みが絶妙のハーモニー♪」とうっとりした表情でグルメトークをしていた。お兄ちゃんも大満足の模様。量的にもきっちりだった(お肉は500グラム)。もしか足りなかったら・・・という配慮から、スーパーですき焼き用のお肉も買い足したけれど、全くの杞憂だった。

 お父さんが時間差ですき焼きに取りかかり、完食。せっかく玉うどんも買って来てもらったのに、うどんでフィニッシュを決められなかったのが、やや心残り。あしたのお昼のお楽しみにしよう。

 しみじみと幸せそうな子ども達の顔を見られ、和やかで穏やかな時間を持つ事ができた。適当に味付けをしたが、やや薄めながら好評だったのも嬉しい。

 そういや子どもの頃は、「すき焼き」というのは最高のおもてなしであり、御馳走だった。にぎり寿司や鰻は「話には聞いているけれど」な食べ物だったし。母親がいそいそとすき焼きの準備をしているときには、彼女の嬉しげな気配すら感じられた。東京の親戚が来た時にも定番で、母にとって叔母にあたる人は、「おいしい、おいしい。東京ではこんなお肉は食べられない」と連呼していたっけ。30年以上昔の話であるので、今は事情が違うかも。

 年賀状のお年玉さまさまである。今年は郵便局に足を向けて眠れないな。

 ついでながら先日書評欄でみた「世界屠畜紀行」(内澤旬子/著 解放出版社)は、なかなかよさげである。読んではいないが、妖怪アンテナのように私の中で激しく針が振れるのだ。外れるときもむろんあるけれど、直感というものはなかなかバカに出来ない、無視出来ない何かがある。
 これは珍しく夫婦で「面白そう!」と意見の一致をみた本でもある。読書ジャンルがまるで違うので、希有の一致なのである。

 

 

オズの魔法使い

2007-02-17 21:12:21 | ファミリー
 昨日の時点でまだ仕上がっていなかった!Kちゃんの学年の劇「オズの魔法使い」が、本番を迎えた。学習発表会の劇なのだが、昨夜はどうなることかとやや気を揉んでいた。まあ、毎年直前までごたごたしているのだが。

 しかし案ずるより産むが易し。彼女はオープニングで登場するドロシー役(場面によって交替するので4人ほどドロシーがいる)だが、ひらりくるりとセリフのない間も動き回り、手持ちぶたさな時間を作らない。やはり彼女は役者である。アーリーアメリカン風1代目コメットさん(九重佑三子)のような風貌で、質素なロングスカートを持ち上げ、魔オ、歩き回る。彼女は目が大きく、それだけで舞台映えがして、得している。
 走り回るドロシーの愛犬トートーも、ニコニコとよく動く。案山子役の男の子も、ぎこちない藁人形の動きで、抜群の演技力だ。うまい。

 夫・H氏は「あいつのスカートはいてる姿、初めてみた」。初めてってことはないが、そういえば4年生くらいから、彼女はほぼスカートはいてないなあ。

 数人が舞台から降りて来て、オズ大王を探しまわるシーンで、真面目に「あなたがオズ大王ですか?」と演技中の子どもに尋ねられ、ふいを突かれた先生が「ちがいます!」とそのまんまな即答するのを聞き、うけまくるH氏。いつもはちゃんとひねって返す先生だと知っているので、かえって受けてしまったらしい。

 西の魔女の手下との対決シーンでは、各スペシャリストが得意の技を披露する。ドロシー側は、サッカーの得意な子が出て来て「リフティング対決」、縄跳びの得意な子が出て来て「縄跳び対決」をして勝利し、拍手喝采を浴びていた。

 締めは「あっちむいてホイ対決」。あとでKちゃんに聞いた話では、これは3回勝負なので2回勝てばいいわけだから、1回目は真剣勝負なんやで、八百長違うねんで、ということらしい。八百長でなくても、ドロシー側がちゃーんと1発で勝ったので、舞台にいる人たちは「おおお~!」と、かなり感心したらしい。もちろん2、3回目は仕込んである。その後はそのまんまな戦いのシーンに突入する。

 ところで西の魔女は男の子だったが、実にハマっていた。西の魔女のキャラの魅力を存分に余す所なく伝えていた。

 昨日までダメだしの嵐だったとはとても思えない、目の離せないくらい上々の出来だった。舞台の少年少女たちが大満足だったのは、いうまでもない。担任の先生方(男性)も涙のフィナーレだったそうである。皆さん、お疲れさまでした。日曜と代休の月曜日はゆっくりとお休み下さい。

キャッチャー・イン・ザ・ライフ

2007-02-16 23:21:50 | 読書
 今月号の「ダ・ヴィンチ」では昨年第1部が怒濤のように終了した山岸涼子先生の連載バレエ漫画「舞姫(テレプシコーラ)」の特集をしていた。第1部の終盤での怒濤のようなストーリー展開に、すっかり心を迄Mされてしまった方々が、日本の津々浦々にいらっしゃるはずである。

 かくいう私もそんなトリコ状態のひとりであるが、今回の特集の山岸涼子先生にインタビューされている部分を読みながら、「この漫画の《悲劇が大転換されるダイナミックかつ感動的な部分》っていうシュチエーション、もっと前に読んだ覚えがある!?」と気づいた。

 いしいしんじさんの「プラネタリウムのふたご」を読んだとき、脳みそが捩じれる程、圧涛Iな感動になぎ唐ウれたことがある。物語のちょうど中盤。そして、これがラストの伏線にもなっている。ほとんど宗教的な体験に近いといっていい。よくもこんなことが物語として言語化できるものだと呆然とした。

 2作品共、最愛のものを喪ってしまう悲劇の最中、押し寄せてくる悲しみの力が転換され、まるでサナギが羽化するように人を成長させ、開花させる奇跡の場を、読者として目撃するのだ。こんな読書体験はめったにできない。

 「プラネタリウムのふたご」は名作だけど、リリカルでスローな文章は、現代人に忍耐力を要求するテンモゥもしれない。たしか400P以上はあったので、読み切るのにかなりの時間がかかった。もともと私はゆっくりしか読めないけれど、それでもページをめくるのに、いつもよりずっと結構な時間を要した。

 そしてこんな奇跡の場面を、山岸涼子先生がバレエ漫画で描かれたのだ。これをリアルタイムで、読めるとは、なんという僥倖! 

 不幸のどん底から、地を割って蔓を伸ばし才能を開花させるマジックは、最愛のものを喪う=自分自身も一度死に再び甦る、という過酷な体験を通して得たものかもしれない。疑似とはいえ「死」の体験を通り抜けてこそ、明確に自分の生きる意味をつかみ取れるのかもしれない。なんだか仏道修行や回峰行のようでもある。

 不幸は避けて通るものではなく、しっかり見据えてキャッチしければならないものかもしれない。人生に向き合う姿勢如何で、道は繋がって行くと思うこのごろである。

くものすおやぶん、ふたたび

2007-02-15 23:40:15 | 読書
 昨年の10/20のブログで「くものすおやぶん とりものちょう」という福音館の月刊雑誌絵本のことを書いた。最近来た福音館のメルマガで、その続編が出たという情報を入手し、市内の「E本倶楽部」へ買い物の帰りに寄り道する。

 「くものすおやぶん ほとけのさばき」なるタイトル、「こどものとも 2007年3月号」である。表紙は鬼蜘蛛の岡っ引き「くものすおやぶん」といちのこぶん「はえとりのぴょんきち」の捕り物ごっこ?がばーんと描かれているのだが、秋山あゆ子さんの真骨頂は、むしろ裏表紙にある。

 お寺の塀沿いをあるく十手持ちのおやぶんと、頭の上に♪があっても不思議でない串団子をもってはしゃぐぴょんきち。その前後には松尾芭蕉のような山蟻や托鉢僧の行列、おつかいものの風呂敷包みを抱えるバッタのおかみさんや、蜂の町娘などが描かれて、見飽きない。

 今回はお寺での「ホトケ泥棒未遂」事件に、くものすおやぶんが乗り出すことになる。この「お寺」が、ほとんど浅草寺パッケージで、門には蝉の絵柄の巨大な赤い提灯が下がり、その両側には蝉の仁王様が構えてらっしゃる。

 必見はお寺におまつりしてある仏さま達で、昆虫好きと仏像好き、どちらの人も満足させてくれる絵柄なのだ。蝉の仏さまはハスの花に乗っていらっしゃるが、両側の同じく蝉の菩薩様はゾウムシ(お米の中にいるヤツ)や毛深い蛾に乗っていたりする。

 他にもカブトムシやカマキリの仏像があるが、作者の筆のノリノリさ加減がわかるのが、巣の上に仁王立ちになるスズメバチとムカデの千手観音さまである。千手観音様の持ち物も、じっくり見れば団子や草履や虫食い葉なんかもあって、秋山さんは細かければ細かい程、仕事にのめり込んでしまうひとなのかも?と想像してみる。いかにも楽しんで描いてらっしゃるのだ。

 楽しんで描いていらっしゃる、といえば、虫達の着物の柄がまた微笑ましい。クワガタには鍬の模様、カメムシには亀の模様が付いている。
 また、土の中に暮らす虫達の生活も、詳細かつ多彩である。傘張りの内職をする浪人、洞窟風呂、ダンゴムシの居間とトイレなど、とことん遊んでいらっしゃるのだ。お寺の中の、バス/トイレの様子もいかにも昔の共同生活の場らしい。

 これだけの仕事がしてある絵本を、ええい、たったの410円で買っちゃったぜ! 「くものすおやぶん」の絵本は、待ちかねていた絵本好きが多いのではないだろうか。売り切れ御免になる前に、今すぐ、本屋さんへダッシュだ! 

クイズ・ナイスボケ

2007-02-14 23:55:01 | テレビ
 島田紳介が司会のクイズ番組を見ていたら、わざとハズしているとしか思えない珍回答の連続だった。その中で、かなり高レベルのナイスな回答があった。

 「いっしょうけんめいに探す様子をあらわした、2種類の鳥名を使った言葉は? →(  )の目(  )の目」 という問題。もちろん回答は「鵜の目鷹の目」なのだが、いくつかの答のなかに「ウオノメ タコノメ」という声が光を放っていた。見事に韻をふんでいるし、デキモノつながりでもある。正解よりもはるかに素晴らしい回答であったので、ここに記しておきたい。ウチでは夫婦で感激していた。バレンタイン・デーにふさわしいテレビから夫への贈り物である。

 ついでながら、以前ブログで紹介した、大奥でのおつかいもの向きバージョン「山吹色のお菓子」(バレンタイン仕様)は、めでたく完売御礼の札が下がっていた。HPはこころなしか活気づいていたようであり、各方面のブログでも話題になっていたようだ。↓

これもまた大変にめでたいことである。ホワイトデー仕様、こどもの日仕様、敬老の日仕様など、どんどん限定品を作っていただきたい、と期待でいっぱいなのである。