花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

「消えた窒素」が謎解きのヒント!

2013年07月05日 | 研究
これは植物体をつぶす道具です。
レモンなんかを搾るものによく似ています。
つぶされたのは食べ物ではなくサンパチェンス。
2ヶ月半も水質浄化してきた草花です。
光マジックをかけたサンパチェンスは普通のものより
水に含まれた窒素肥料分を早く大量に吸収し浄化しました。
そこでかなり窒素分が茎に蓄積されていると思ったのですが結果は逆!
光マジックの方が植物体の硝酸イオン濃度が半分しかないのです。
大量に吸収した窒素分はどこに消えたのでしょうか?
そのヒントがサンパチェンスの大型化です。
窒素分は吸収された後、植物体を構成する細胞を作る物質になります。
この反応に使われるのが糖です。
光マジックをかけたのに大きくなったのは吸収した窒素分が
栄養としてサンパチェンスの生長に使われたからだと思われます。
なぜなら光マジックをかけると
光を感じやすくなり光合成が盛んになり糖がたくさんできるからです。
おそらく光を求めなくなり小型化する反応よりも、
栄養が十分でき生長が促進される反応の方が強くあらわれた結果でしょう。
それを証明するのが消えた窒素分なのです。
面白い謎解きでした。
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想定外

2013年07月05日 | 研究
これはサンパチェンス。
2ヶ月半の間、水槽で水質浄化試験を行った株です。
左は普通のサンパチェンス、右は光マジックをかけたものです。
いつもであればチームの光マジックをかけられた植物は
光をあまり求めなくなるので小型化します。
ところが今回だけは大きくなりました。
これはまったくの想定外!
どんな理屈で説明できるのか悩んでしましました。
そこでこの現象を解明しようとサンパチェンスの茎の中に蓄えられた
硝酸イオン濃度を測定することにしました。
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