花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

もっと光を!

2013年07月24日 | 研究
これは6月に行ったサクラソウ調査の様子です。
4月はサクラソウの姿しかなかった自生地ですが
この時期はだいぶ他の植物が繁茂し
サクラソウを簡単に見つけることができません。
そこでチームは毎回、サクラソウに射し込む光量を測定してきました。
測定は単なる照度(ルックス)ではなく、
植物が光合成に用いる波長400~700nmの光がどれぐらいあるかです。
調査も先月末をもって一段落し、先日から膨大なデータ分析が始まりました。
するとハマボウフウなどの植物の草丈が高くなるのに反比例して
サクラソウに射し込む光量が減少していることがわかりました。
驚くことに5月上旬に比べるとわずか4%しかありません。
地面近くに葉を広げるサクラソウは他の植物の陰に隠れるからです。
さらに葉の葉緑素量も同じように減少していました。
受粉こそ終わっていますが、この時期は種子を充実させ、
来年度のために栄養を蓄える大切な時期のはずです。
やはり自生地は厳しい環境であることに間違いはないようです!
サクラソウは昔から牧場など人の手が入った半自然の地域に繁殖する植物。
したがって放棄され手入れされなくなると次第に姿を消すことわかっています。
あらためてサクラソウ保護の難しさを考えさせられます。
この研究は秋に開催される日本植物学会で2年生が発表する予定です。
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藍染め

2013年07月24日 | 研究
これはタデ藍という染料植物です。
染料植物の研究は3年前から取り組んでいて
昨年卒業した3年生はムラサキでとても面白いデータを得ています。
そこで今年は2年生が先輩の発見した効果が
間違いないか確認するために再度ムラサキの栽培をしています。
しかしそれだけだと面白くないので2年生が新しい方法で藍の栽培をしているのです。
では3つの鉢をご覧下さい。
ムラサキは根ですが藍は葉から色がでます。
つまり葉の量が多いほど助かるはずです。
普通に育てたのが左側の鉢ですがあきらかに右側の葉が大きいのがわかります。
これでちゃんと着色すれば問題はありません。
名農では8月2日に今年も中学生対象の農学講座「アグリサイエンス」を開催します。
今年はたくさんの1~2年生から申込みがありました!
チームは今年も講座をひとつ担当しますが
そこでは環境浄化の他に、藍の生葉染めを中学生を指導する計画を立てています。
中学生がうまく染めてくれればこの研究も終了。
チームが取り組んできた染料研究も大詰めを迎えています。

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