花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

White Apple

2018年11月12日 | 生活科学科
チームフローラフォトニクスは2009年、
当時の園芸科学科2年生によって結成されました。
実はこの年の3年生の研究は、今はなき生活科学科を担当。
残念ながら生活科学科は閉科となることが決まっていたため
確か生活科学科最後の女子生徒たちでした。
しかし彼女たちは白いりんごの開発に取り組み、ご覧の通り大成功。
この驚きは名農ばかりじゃなく、一瞬で全国を駆け抜けました。
赤いリンゴは可愛いのですが、そこに白を加えることで
「祝福」というメッセージを伝えるアイテムとなります。
さらに緑色や黄色を組み合わせると、贈り手の
いろいろな感情を届けることができます。
感性工学やビジュアルデザインの手法を取り入れた
「メッセージアップル」という提案は斬新で
新しいリンゴの可能性を明確に示し、全国版の新聞やテレビにひっぱりだこでした。
あの東急ハンズさんから「サイレントアップル」という名を
もらったぐらい白いリンゴは美しいものでした。
その後はチームフローラフォトニクスが研究を引き継ぎましたが
初代メンバーいわく、自分たちがフローラ1なら彼女たちはフローラゼロ。
逆立ちしてもかなわないといいます。
誕生して間もないチームフローラにとって白いリンゴで脚光を浴びる彼女たちは
鮮やかでまばゆい圧倒的な存在だったようです。
そんな白いリンゴは今でもたびたび問い合わせが来ます。
先日も日テレから連絡。以前、番組「超問クイズ」に
白いリンゴの写真を提供しましたが、今度、カナダやアジアでも
放映されることになり、その承諾の連絡でした。
開発当時、日本人以上に白いリンゴは
海外で受けるのではといわれていたので楽しみです。
青森はりんご「ふじ」の収穫時期。
白いリンゴと彼女たちが思い出されます。
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FFJ検定特級合格

2018年11月12日 | 学校
測量とか農業に関する知識は競技会をすれば
自分の力がどれぐらいなのかわかりますが
研究活動であるプロジェクト学習のレベルというのは
数値にしにくいのでなかなか客観的に評価することはできません。
しかしプロジェクト活動はご存知の通り農業教育の柱です。
そこで農業クラブでは何十年も前から先生方によって
研究を評価するFFJ検定というものが行われてきました。
研究活動を大切にしている名久井農業高校では昔から
1年生で初級、2年生では中級と上級に全員挑戦させています。
そんなこともあり名農生はなかなか上手に研究論文を書けるような気がします。
さてFFJ検定の最高位である特級の結果が先月東京から届きました。
今年の名農の合格者数は5名。
なんとチームフローラフォトニクス最後の5名が全員合格したのです。
毎年、数名受検していますが、今年で植物研究チームも解散ということもあり
全員でチャレンジしての快挙です。
チームにとっては当たり前ですが5人とも全く違う研究テーマ。
これにもみなさん驚かれています。
研究活動の達人ともいえるタイトルホルダーとなった5名に拍手を送りたいと思います。
さて今、全国ではプロジェクト活動を重荷に感じる農業高校が増えつつあるといいます。
高校大学時代にフィールドで研究活動をしたことがない指導者が
増えているのも理由のようですが、自ら課題を掲げ
その解決のためにいろいろ試行錯誤する課題解決学習は
農業高校が他の学校に誇れる優れた指導方法です。
案ずるより産むがやすし。
指導者も楽しんで取り組める雰囲気が育ってほしいものです。
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健闘を祈る

2018年11月12日 | 研究
先月の下旬、チームのもとに測定機器が届きました。
光合成をする波長の明るさだけを測定する光量子メータと
葉の色を数値化する葉緑素メータの2種類です。
これはある高校の男子生徒さんにチームが貸していたもので
どうやら実験も終わり返却してくれたようです。
この彼はチームの研究に刺激を受け、
まわりの先生のご助言もあったとは思いますが
ほぼ独学で植物研究を行ってきました。
その間、何度かチームのもとを訪れては
学会でのポスター発表を共同で練習したものです。
学校こそ違え、いわば研究の仲間。
農業高校とは違い機材もなく、実験しにくい環境だったと思いますが
本当に良く頑張ったと思います。
そんな彼も来週は国立大学のAO入試。
わずか1年の研究では思う結果はでなかったと思いますが
その情熱は誰にも負けません。
健闘を祈っています。
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