花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

待ってました

2023年05月19日 | 研究
レタスやスイスチャードなどの葉菜類を栽培している節水チーム。
最初は萎びてしまうなどの失敗に見舞われましたが
その甲斐あってノウハウを確立。
今では萎れることなく元気に育っています。
でも主任研究員の彼女が一番楽しみにしているのがトマト。
なぜならトマトは世界で一番栽培されている野菜です。
生産量世界一のトマトで成功したら広く活用できると考えたからです。
そんな彼女の元へ数日前、とうとうトマトがやってきました。
植え付けたのがこの装置。実験用なので装置1つに2株植えられています。
使いやすそうな細長いポリバケツのような容器でしたが
先日、蓋が密閉されない仕組みであることがわかり大慌て。
少ししか入っていない水が蒸発してしまったら大変です。
皆さんのアイデアでいろいろ魔改造させてもらいましたが
最後まで解決できませんでした。
応急処理しましたがこんなみっともない形になりました。
でもこれは容器の問題。蓋がちゃんと密閉される容器で作ると
栽培2ヶ月経ってもまったく養液が減らなくなるので
それほど問題視していません。
さて先日の青森県の気温も30度超え。これからますます暑くなりますが、
工夫しながら栽培していきたいと思います。
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繊細にそして大胆に

2023年05月18日 | 研究
水耕栽培を主に学ぶ環境システム科。
そのため今年、課題研究で土耕栽培するメンバーは半分しかいません。
さらに1人を除いたほとんどのメンバーは
仮説を確認するだけの小規模な実験の予定。
したがって、ここにあるたくさんの培養土は
ある1人のメンバーだけに用意されたものです。
もちろん農場にはたくさんの土がありますが
圃場なので場所にとよって肥料成分がかなり異なることが予想されます。
実験するにはどうしても同じ条件が必要なため
農業高校ながら調達しているのです。
さて今日はそんな彼がいよいよ栽培を開始することになりました。
実験室の研究と違い、結果を得るまで約半年もかかります。
さらに誰も試したことのない栽培法なので技術的トラブルも考えられます。
新しいものトライするのがFLORAの流儀。
そのため思うような結果にならないことはよくあることで仕方がありません。
しかし凡ミスで失敗してしまったらかなりショック。
2年間しかない研究生活の半分が自分のせいで消えてしまうからです。
そのためここはかなり緊張する場面です。
彼はそのため春から繊細に検討して計画を立てました。
あとは自分のアイデアを信じて大胆に挑戦してほしいと思います。
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帰ってきたLED

2023年05月18日 | 研究
久しぶりにLEDがFLORAの実験室に帰ってきました。
これは先日紹介した波長655nmの赤色LEDライト。
大切に育てている野菜に照射しています。
こんな風景、5年以上は見たことがなかったので
懐かしいばかりじゃなく、なんだか嬉しく感じます。
このLEDはおそらく3代目か4代目が手に入れたもの。
PHOTONICSと名乗らなくなってから5年。
高額なライトですが、なかなか使うこともなくなってきました。
そんなことでこんなライトが温室にはたくさん眠っています。
さてライトを照射する際に気をつけるのは明るさ。
植物栽培なのでルックスやルーメンではなく
光量子量を測定して求める明るさになるよう調整します。
今回は20PPDF。ほんのりした明るさです。
初めてチャレンジする時は、この何十倍も強い光を照射したくなるのですが
明るすぎると植物は光を求めることをやめ、伸びなくなってしまいます。
成長を促すにはこの程度の弱い赤色光を与えた方がいいのです。
ご飯ではなくサプリメントのような感覚に近いと思います。
これは資料で学んだものではなく、
大先輩のTEAM FLORA PHOTONICSが何度も実験をして体得したもの。
さまざまな賞に輝いたFLORAの伝統芸です。
今回はどうなるのでしょう。植物によっても反応が違うので
まだまだ安心できません。
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いつもここから

2023年05月17日 | 研究
4月に結成したFLORA HUNTERS AQUA。
秋から始まるいろいろな大会出場を目指して研究に取り組んでいます。
そんな彼らにビックリするニュースが飛び込んできました。
それが学会主催の高校生発表会最終審査への招待。
実は昨年の暮れ、先輩のいたずらFLORAが
Jr.と取り組んでいた研究を密かに応募していたのです。
でも最終審査に招かれても当の本人たちはもういません。
まさにドッキリ愉快犯です。でも大丈夫。
ちゃんと先輩FLORAが応募したテーマを引き継いでいる女子がいたのです。
そんなことで文句なしに発表者は彼女で決まり。
でも1人だと心細いので助っ人も連れていくことになりました。
もっとビックリすることがあります。なんと会場が阿波踊りで有名な徳島なのです。
いきなり四国、いきなり飛行機ではありませんか。
ポスター発表はもちろん、飛行機に乗るもの初めて。
入部したばかりの生徒がいきなり全国大会に出場するようなものです。
しかし4月から1人で研究してきた成果なのか
先輩のデータを見ても理解できるようです。
とはいっても先輩のデータだけでは楽しくありません。
そんなことでこの1ヶ月半で彼女が得たデータも加えることにしました。
さてこれは今年の大会ポスター。昨年の大会の写真が3枚掲載されていますが、
中央に写っているのはなんと先輩のFLORA HUNTERTSたち。
コロナ禍、先輩たちにとっても初めて対面で行うポスター発表だったのです。
大会は5月31日。AQUAは先輩FLORAと同じ大会が初陣となります。
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テーブルツツジ

2023年05月17日 | 学校
名農自慢のツツジの斜面が色づいてきました。
かつてこのツツジは半円状の形に剪定されていたため
花が咲いても前の木が邪魔をして後の花がよく見えませんでした。
そこで農場の先生方が考えたのか、大胆に平に剪定。
しかし最初選定した頃は、約半分の葉が落とされたため
なんだかみっともない形になりかなり心配しました。
ところが徐々に枝が伸び、葉に覆われるようになるとどうでしょう。
このように斜面全体の花が見えるようになり
より色を楽しめるようになりました。
テーブル珊瑚ならぬテーブルツツジです。
このように数年後の姿を想像しながら
デザインしていくのが造園の醍醐味です。
この地域にはかつての名農園芸科で学んだ
造園業者さんがたくさんいて、地域緑化に活躍しています。
満開までもう少し。ぜひライトグリーンにピンクという
NAKUIという文字のポップなトピアリーもあるので
ぜひ楽しんでほしいものです。
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