教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

個人投資家って情弱が多いのだろうか

2010-08-04 00:02:41 | 経済/経済/社会
某氏から聞いたのだが。
ゼロクーポン債の意味を理解できない個人投資家は「かなり」多いらしい。

ふつうの債権は、毎年など定期的に利払いがあり、倒産せずに満期になれば満額もどってくるという性質になっている。
ゼロクーポン債は利払いがない代わりに利払い相当分だけ安く買える性質になっている。

債権投資に興味がなければこれは知らんのはしかたがない。
しかし、これから債権投資をしようというのに何度説明してもゼロクーポン債の意味を理解できないのは、情報弱者よばわりされてもしかたがないほどダメだと思う。
証券会社によっては、意味を理解できて買ってくれる人が想定以上にあまりにも少ないので、ゼロクーポン債は取り扱わなくなったらしい。

去年の今頃あったソフトバンクの個人むけ劣後債なんかもバカ売れしたらしいが、あれも多くの人がマトモに理解して買ったのか甚だ疑問である。

この事は何を意味するか?

個人投資家といっても能力はピンキリだ。
ただ、キリ(上位)のほうはどうか知らんが、ピン(下位)のヤツは意外と多いのではないかという事を意味しているのではないだろうか。
踊らされて食い物にされやすい類のヤツらだということになるだろう。

おそらく、情弱の個人投資家は平均的には負けやすい。
ということは、個人投資家の動向に注意し、その逆張りをすれば勝ちやすいという事を意味していないだろうか。



近年の動向を見てみよう。

新興国投資をさかんに騒いでいた2007年ごろ。
その頃はベトナム株は近所のおばちゃんの井戸端会議でもやっていたほど人気だった。
結果、最安値で1/5にまで目減りした。
今もって半額にも遥かに満たない。

ユーロ暴落前夜だった2008年前半ごろ。
証券会社では、欧州開発銀行とかが発行していたユーロ建て債権を個人むけに大量にさばいていた。
結果、1ユーロは170円から110円にまで値下がりした。
ユーロ暴落のリスクを個人投資家におしつけたヤツはボロ儲けしたはずだ。

数ヶ月前の話でいうと、USリート投信が個人で人気だったらしい。
何でも分配金が多いのが理由だったとか。
その後どうなったかというと・・・。
株価が下がったのと同様にリートもだいぶ下げた。
下げた中でもUSリートの下げは特に大きかった。
最近のアメリカでは財政出動がなくなったおかげで住宅投資が激減してしまい、不動産価格はますます下がってUSリート投信もますます下がるのではないかと言われ始めているくらいである。



個人投資家の動向を把握するにはどうしたら良いのか?

証券会社で売ってるモノをチェックするのがイチバンではないだろうか。

1つめ。
個人向けの債権。

2つめ。
投信の販売状況。

カンタンにチェックできるものの中では、これを見ておくのが良いのではなかろうか。

証券会社の個人相手の商売というと、キホン的に手数料商売である。
だから売ったものが勝とうが負けようが関係ない。
勝ち負けよりも個人投資家が食いつきそうな商品をいつも用意してくる。

たとえばゴールドマンで言うと・・・
不動産系の私募投信はボロ負けしてほぼ全額失ったとかいうニュースがあった。
これは手数料ビジネスなので、ゴールドマンは勝とうが負けようが儲かる。
それとは逆に自己勘定取引では合成CDOの売りポジションを積み上げてボロ儲けしたというニュースもあった。
これは自分のサイフでやった投資なのでゴールドマンだけの儲けになる。

だから、証券会社の自己勘定のポジションと証券会社が勧めてくる商品との間には全く関連性がないどころか、むしろ負の相関があるくらいではないかと考えておいたほうが良いに決まっているということだ。



これから言える教訓は1つ。

とある投資商品を買おうとするとき、証券会社で売ってるモノを良くチェックしよう。
そして個人投資家の間で大人気だったとしたら、それは
「ちょっと待て、今それに手を出してもホントに大丈夫なのか?」
と疑いにかかれというサインだということだろう。



追伸:

個人投資家の間で大人気でかつダメな商品の代表として挙げたいものがある。
マンション投資において、新築かつフルローンで回そうというヤツだ。
あれはバランスシートの年次推移を自分でソロバンはじいて作れるヤツならダメなことくらいすぐにわかる。
(わたしの試算では、中古でかつある程度の頭金を入れれさえすれば、長期で見れば勝てるようになるとみている)
だが、世の中にはそれに気付かないヤツはあまりにも多い。