円高イタイです。
なにが痛いって・・・
持ってる外国株やら外貨建て債権やらは為替差損でそのまま値下がるし。
円高で輸出が減って国内景気が悪くなるからというので株価は下がるし。
国内景気が悪くなると回りまわって自分の給料も下がるし。
そもそも何で円高になるのか?
日本は貿易黒字国である。
カネが流入し続けるのだから長期的な傾向としては円高になる。
では、それに反してなぜ2007年ごろは円安だったのか?
円を貸していたからである。
当時はドルもユーロも金利が高かった。
日本円だけ金利が安かった。
だから日本円で借金するのが良さそうに見えた。
いくら金利が安いからといって外国に住んでいる外国人が円を調達したとしても、使う場所なぞそうそうない。
どっかで自国通貨なり米ドルなりに換金する。
そうすると日本円が余る。
余ったらとしたら、より低いレートでないと誰も換金してくれなくなる。
そうすると円安になる。
では、なぜ今そのリクツで円安にならないのか?
外国も景気が悪いので公定歩合を下げた。
アメリカもゼロ金利一歩手前になっている。
アメリカが貿易赤字国だということを勘案すれば、たぶん日本円より実質金利は安い。
だから日本円で借金するヤツが減り、代わりに米ドルで借金するヤツが増えてきた。
円安にならないようにする手立てはないのか?
ある。
いちばんの正攻法でいえば日銀が為替介入することだ。
米国債を買いまくって代金を手持ちの円で支払えばいい。
そうすると日本円が余りまくるので円安になる。
昔はよくやっていた方法だ。
しかし、今はよほど極端でない限りやらないだろうと言われている。
そうしたほうが国内の景気にとっては良いのにもかかわらずである。
では、なぜそれをしないのか?
これをやると、逆に相手の国の輸出にダメージを与えることになる。
当然ながら相手の国はイヤがる。
報復として、相手の国も通貨安にしようとするかもしれない。
そうすると通貨の切り下げ合戦になる。
かつて世界恐慌のとき列強の皆がしてそれをやってしまい大失敗した。
だからそれは先進国は(他の先進国の同意なしには)やってはならん事になっている。
もう1つ理由がある。
巨大な貿易黒字を生み出す中国。
中国は貿易黒字により元高になって国内景気が悪くなるのを嫌っている。
だからドル/元のレートが一定になるように為替介入している。
これはアメリカをはじめ世界から非難されることが多い。
だからこれと同じことを日本がやってしまうと、中国に文句の逃げ口上を与えてしまう。
「日本もやってるのに何で俺(中国)だけ批判するんだ!」
という寸法だ。
だから日本は為替介入で身動きが取りづらい。
(ちなみに韓国のように先進国(もちろん自称(笑)のぞく)でもない小国であれば一応は目を瞑っていてもらえる。韓国はそれを最大限利用して好き放題やっているクズ国家のひとつでもある。)
アメリカはそれでいいのか?
現在の円高ドル安の傾向を許容するのか?
現在のアメリカはゆっくりとドル安にしようとしている・・・と言われている。
オバマ大統領は輸出振興で景気浮上を狙っている。
輸出を増やすにはドル安にするのが手っとり早い。
では、なぜ今までアメリカはそうしなかったのか?
作戦が前と今とで180°違うからだ。
クリントンの頃からだと思うが、しばらくは強いドル(ドル高)を標榜していた。
アメリカが投資案件として魅力的で、世界中からカネが集まる国を標榜していた。
その結果、金融大国にはなった。
あと、貿易赤字国は通貨高のほうが良いこともある。
通貨安になると、外貨で借りた借金が増えるからだ。
アイスランドなど対日本円で1/3以下になった。
金利が安いからといって住宅ローンを日本円で組んだサラリーマンは一瞬でローン残高が3倍以上になったから詰んだだろう。
そうやってアイスランドは対外債務が返せなくなって破綻した。
でもアメリカは米ドル以外で支払う必要があるとも思えんので、これには当てはまらないと思われる。
キホン的にアメリカ経済のビジネスモデルとしては
「俺にカネ貸してくれたらおまえの物を買ってやるぞ」
というものである。
だからカネ貸しても大丈夫(というか目減りはしないというか)と思われるほどの信用を持っていることが前提となる。
そうでなければ他のヤツはカネを貸そうとはしない。
(金利が4ケタ%だからといって飛びついてジンバブエの銀行に預けたらハイパーインフレでバカを見るのと原理は同じ)
信用がありさえすれば、日本国債のように天文学的なレベルで借金を積み上げたところで特におかしなことにはなりはしない。
それに対してギリシャは
「こいつはカネ貸しても返せないんじゃないか?」
と思われたからこそ破綻しかけ、ドイツが尻拭いするハメになったわけだ。
別にそれでいいのではないのか?
アメリカにとっても強いドル(ドル高)のほうが良いのではなかったのか?
ここら辺からだんだんよく分からなくなってくる。
日本のように貿易黒字を稼ぐことで暮らしている国はまずいのだが、アメリカはドル高でもいいんじゃないかという気がする。
ドル安になるのはドルの価値が下がるのと同じことを意味する。
そうなると決済通貨としてのドルの利用価値が低下する。
これはドルは世界の基軸通貨でなければならんというアメリカの意向に反する。
事実、中国もロシアも中東も、外貨準備を米ドルだけで持つのはリスクがあると思ったのか、ユーロだとか円だとかの通貨にも手を出しているという話を聞く。
金(gold)がアホみたいな値段つけているのも無関係ではない。
そして中国が短期の日本国債を最近モウレツに買っているのも無関係ではない。
ちなみに今のわたしはというと、直接的に米ドルに連動する資産は東証外国でシティー株を少し買ったくらいで実はほとんど持っていない。
他の外貨建ての資産は多少持っているが。
しかし、それで良いのかアメリカ!?
仮にアメリカの作戦がこのまま延々と続く場合、北米以外では決済通貨は米ドルではなく地域大国の通貨が使われるようになってしまうとも考えれなくもない。
もちろんそうなればアメリカには資金は入ってこなくなる。
これは過剰に極端だとしても、そうなったらこれまでのアメリカのビジネスモデルは崩壊するのだが・・・。
なにが痛いって・・・
持ってる外国株やら外貨建て債権やらは為替差損でそのまま値下がるし。
円高で輸出が減って国内景気が悪くなるからというので株価は下がるし。
国内景気が悪くなると回りまわって自分の給料も下がるし。
そもそも何で円高になるのか?
日本は貿易黒字国である。
カネが流入し続けるのだから長期的な傾向としては円高になる。
では、それに反してなぜ2007年ごろは円安だったのか?
円を貸していたからである。
当時はドルもユーロも金利が高かった。
日本円だけ金利が安かった。
だから日本円で借金するのが良さそうに見えた。
いくら金利が安いからといって外国に住んでいる外国人が円を調達したとしても、使う場所なぞそうそうない。
どっかで自国通貨なり米ドルなりに換金する。
そうすると日本円が余る。
余ったらとしたら、より低いレートでないと誰も換金してくれなくなる。
そうすると円安になる。
では、なぜ今そのリクツで円安にならないのか?
外国も景気が悪いので公定歩合を下げた。
アメリカもゼロ金利一歩手前になっている。
アメリカが貿易赤字国だということを勘案すれば、たぶん日本円より実質金利は安い。
だから日本円で借金するヤツが減り、代わりに米ドルで借金するヤツが増えてきた。
円安にならないようにする手立てはないのか?
ある。
いちばんの正攻法でいえば日銀が為替介入することだ。
米国債を買いまくって代金を手持ちの円で支払えばいい。
そうすると日本円が余りまくるので円安になる。
昔はよくやっていた方法だ。
しかし、今はよほど極端でない限りやらないだろうと言われている。
そうしたほうが国内の景気にとっては良いのにもかかわらずである。
では、なぜそれをしないのか?
これをやると、逆に相手の国の輸出にダメージを与えることになる。
当然ながら相手の国はイヤがる。
報復として、相手の国も通貨安にしようとするかもしれない。
そうすると通貨の切り下げ合戦になる。
かつて世界恐慌のとき列強の皆がしてそれをやってしまい大失敗した。
だからそれは先進国は(他の先進国の同意なしには)やってはならん事になっている。
もう1つ理由がある。
巨大な貿易黒字を生み出す中国。
中国は貿易黒字により元高になって国内景気が悪くなるのを嫌っている。
だからドル/元のレートが一定になるように為替介入している。
これはアメリカをはじめ世界から非難されることが多い。
だからこれと同じことを日本がやってしまうと、中国に文句の逃げ口上を与えてしまう。
「日本もやってるのに何で俺(中国)だけ批判するんだ!」
という寸法だ。
だから日本は為替介入で身動きが取りづらい。
(ちなみに韓国のように先進国(もちろん自称(笑)のぞく)でもない小国であれば一応は目を瞑っていてもらえる。韓国はそれを最大限利用して好き放題やっているクズ国家のひとつでもある。)
アメリカはそれでいいのか?
現在の円高ドル安の傾向を許容するのか?
現在のアメリカはゆっくりとドル安にしようとしている・・・と言われている。
オバマ大統領は輸出振興で景気浮上を狙っている。
輸出を増やすにはドル安にするのが手っとり早い。
では、なぜ今までアメリカはそうしなかったのか?
作戦が前と今とで180°違うからだ。
クリントンの頃からだと思うが、しばらくは強いドル(ドル高)を標榜していた。
アメリカが投資案件として魅力的で、世界中からカネが集まる国を標榜していた。
その結果、金融大国にはなった。
あと、貿易赤字国は通貨高のほうが良いこともある。
通貨安になると、外貨で借りた借金が増えるからだ。
アイスランドなど対日本円で1/3以下になった。
金利が安いからといって住宅ローンを日本円で組んだサラリーマンは一瞬でローン残高が3倍以上になったから詰んだだろう。
そうやってアイスランドは対外債務が返せなくなって破綻した。
でもアメリカは米ドル以外で支払う必要があるとも思えんので、これには当てはまらないと思われる。
キホン的にアメリカ経済のビジネスモデルとしては
「俺にカネ貸してくれたらおまえの物を買ってやるぞ」
というものである。
だからカネ貸しても大丈夫(というか目減りはしないというか)と思われるほどの信用を持っていることが前提となる。
そうでなければ他のヤツはカネを貸そうとはしない。
(金利が4ケタ%だからといって飛びついてジンバブエの銀行に預けたらハイパーインフレでバカを見るのと原理は同じ)
信用がありさえすれば、日本国債のように天文学的なレベルで借金を積み上げたところで特におかしなことにはなりはしない。
それに対してギリシャは
「こいつはカネ貸しても返せないんじゃないか?」
と思われたからこそ破綻しかけ、ドイツが尻拭いするハメになったわけだ。
別にそれでいいのではないのか?
アメリカにとっても強いドル(ドル高)のほうが良いのではなかったのか?
ここら辺からだんだんよく分からなくなってくる。
日本のように貿易黒字を稼ぐことで暮らしている国はまずいのだが、アメリカはドル高でもいいんじゃないかという気がする。
ドル安になるのはドルの価値が下がるのと同じことを意味する。
そうなると決済通貨としてのドルの利用価値が低下する。
これはドルは世界の基軸通貨でなければならんというアメリカの意向に反する。
事実、中国もロシアも中東も、外貨準備を米ドルだけで持つのはリスクがあると思ったのか、ユーロだとか円だとかの通貨にも手を出しているという話を聞く。
金(gold)がアホみたいな値段つけているのも無関係ではない。
そして中国が短期の日本国債を最近モウレツに買っているのも無関係ではない。
ちなみに今のわたしはというと、直接的に米ドルに連動する資産は東証外国でシティー株を少し買ったくらいで実はほとんど持っていない。
他の外貨建ての資産は多少持っているが。
しかし、それで良いのかアメリカ!?
仮にアメリカの作戦がこのまま延々と続く場合、北米以外では決済通貨は米ドルではなく地域大国の通貨が使われるようになってしまうとも考えれなくもない。
もちろんそうなればアメリカには資金は入ってこなくなる。
これは過剰に極端だとしても、そうなったらこれまでのアメリカのビジネスモデルは崩壊するのだが・・・。