笑顔浴

優しい時間

喪失感

2010年07月12日 | Weblog
漢方というのは処方(レシピ)の名前で、材料は生薬です。
生薬は、動物や植物や鉱物から加工します。

食糧危機が年々問題になりつつありますが
野の草花も樹木も昆虫も動物も減少し、
生薬もまた数が減っているとか。

【ゴオウ(牛黄) 】牛の胆石      <適用>強心・解熱・解毒・利胆・鎮座
【サイカク(犀角)】サイの角の先端   <適用>解熱・鎮静・解毒・強心・止血
【ジャコウ(麝香)】ジャコウ鹿の麝香のう<適用>強心・興奮・香料
【ジリュウ(地竜)】ミミズ       <適用>解熱・解毒・利尿・鎮痙
【ハンピ(反鼻) 】マムシ       <適用>滋養強壮
【ユウタン(熊胆)】熊の胆汁(熊の胃) <適用>健胃・利胆・解毒

先日の番組では、生薬から漢方薬を製造する会社や
販売する薬局や服薬する患者さんの困惑する声をインタビューして
最近は、国内で栽培・養殖が始まったとドキュメンタリーは終わりました。
すごく不安になりました。


食料や漢方薬にとどまらず
目に見える物はもちろん、
健康や時間や人間関係や希望や
伝統・文化のように目にはみえないけれど
存在を信じるモノも含めて、私は様々なものを手にしています
そして、意識しているか無意識かの違いはあっても
毎日「あった」ものを確実に失っているのでしょう。

たまに思いついては、喪失感で苦しくなるものの
同時に新しいモノを手にしてると考え直し
懸命に育くみたいと願っています。

漢方薬を例にあげるなら・・・
生薬を失うことで従来の治療が中断され安心を失いますが、
一方で地球温暖化で熱帯地域が広がったので
今まで未研究分野だった動植物の中から・・
昔の人が驚く深海の生物や物質の中から・・
新薬が発見されている可能性もあります。

変化に巻き込まれたら半分悲しんで、
半分は期待できる私でいたいものです。

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