笑顔浴

優しい時間

知らないところで

2010年07月19日 | Weblog
50代のドクターが亡くなって、
「今日はお通夜なの」って急いで帰った友人は
個人病院の前の薬局に勤務しています。

お葬式がすめば閉局で解雇。無職になって職探し。新しい職場が見つかれば再就職。
優秀な女性なので心配ありませんが、想定外の出来事でした。

満車で待機していた車が道に戻ろうとして
バイクと接触した現場を目撃しました。
1分早く、私が駐車場を出発すれば、
その場所に駐車できたはずで、事故は起きなかったかもしれません。

警察と保険屋さんが呼ばれ、修理工場に注文が入り
そこで働く人々には新しい仕事が与えられ
新たな仕事で、新しい明日がやってくるのでしょう。
その人達の影響は、波紋のように私に届いている気がします。


もしも、前任者が自己都合で退職しなければ
後任に就く人がいたら、再びの依頼がなかったら
昨夏に物損事故がなかったら、新車を購入しなかったら
私はバイト先に面接を申し込まなかったし
まさか、心理カウンセラーで起業した後に
解剖生理学を深夜まで勉強する展開になろうとは!

名前も知らない誰かの影響を受けて、
私の人生も複雑に物語が進行しています。
自覚の有無は別として、昨日と同じ1日がないことは感動もんでショ。

嵐はそよ風から起こり、町の外れで消えるように
良いことも悪いことも、そのまま居座るとは考えにくく
揺れながらもヒョウヒョウとニュートラルでいたい私です。






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呼び水

2010年07月18日 | Weblog
◎君が「これだけじゃ、ないんだから!」とキレる気持ちもわかります。

仕事もそう。行き詰まる時は、悪条件が重なってる。
追試を受ける学生は、あの教科もこの教科もで、多重債務者みたい。
さしずめ私は「金貸し婆あ」というところでしょうか。

3ー4コマめはお隣のクラス。
平常点の集計を掲示すると、全員がワーと確認に出て来て
「おい、寝てる場合じゃないぞ!」
「ウソ!俺、足りてないの?」
 とクラスの1/4は目の色を変えて、未提出のワークに取り掛かかりました。

「◎、この時間で挽回できるよ」とクラスメイトが声をかけても
 携帯でゲームをしてるのか、彼は下を向いたままでした。

私が後ろから近づくと(独り言)で訴えるのです。
「だいたい解剖図なんか意味無いのに」
「僕は絵を書けないし、書きたくない」
「卒業できなかったら先生の責任よ」って、オイ!
自己破産宣言して、私の責任にするな。

でも、教科書や未提出のワークを持参し机の上に出すのは
やらなきゃいけないと焦ってる彼のメッセージです。

「パニックになるとアワアワするだけで、1枚も書けないよ」
「パニックじゃない!やる気がしないだけ!」と大きな返事。
「わかった」
 近くの学生からプリントをお借りして
「10分以内に写しなさい」と問答無用で強要すると
 私の予想を超えて、一生懸命取り組みました。
「20ポイントをゲット。もう一枚できそう?」
「無理です!」
「はい。良く頑張りました!」

真面目に提出してきた学生たちが、手持ち無沙汰の限界で
「することがないから、つまらない。今日は無いの?」とブーイングです。
「ごめん、ごめん。作ってるよ。やる?」
「ちょうだーい」
こうして、再び、得点格差が広がるのですが、
達成感で快速走行中の諸君は、その調子で楽しんでください。

動き出すまでに、時間と力が必要だけど、
一度走り出すと、少ない力で走行できることを
◎君が、残り時間に次のプリントも完成させたのを見て、学びました。
ヤルジャン!

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どうでもいい!

2010年07月17日 | Weblog
考えてみると、3ヶ月前からだろうか。
ご挨拶の「礼」をしたら
さっさと机にマイタオルを出して寝てしまう■君。
声をかけても起きないので、自由にしてもらっている。
勉強しないから当然の結果で、追試。
解剖図も未提出が多くて、平常点が惨憺たるありさまだ。

この日は、昼休みも続けて寝ていたので
「ごはんをおあがり。昼休みに寝るなんて、もったいないよ!」と
 一喝して教室をでた。

午後からの授業。他の学生がプリントワークを開始したので、
最前列で寝たフリをしてる■に
「今から追試対策をやろう」と声をかけた。
めんどくさそうに上半身を起こして
「追試を受けても、どうせ駄目よ」とあっさりしたもんだ。

「もう、いいんよ。何もしたくない。」

 その時、お隣の●さんが身体を彼の方に向けて
「やれば、できるのに・・・」と真剣な表情で見つめた。
「もう、どうでもいい。美容師にもならんし」と急に私を見るので
「そういう時もあるよね~、私も何もかも嫌な時があったよ」とため息をついた。
「そうそう。先生はわかっとる」と、その笑顔を●さんに向けた。

「一発で合格できるにこしたことはないのだが、
 私は試験で不合格が2年続いている。そして今年も試験を受けるのだ!
 今年も落ちたら、来年も受けるのだ。まいったか!」と
 我ながら、よくわからん自慢をした。

この後、■は手渡した追試資料に素直にメモをとり
●さんや後ろの2人と、4人のおしゃべりで盛り上がり
そのうえ・・
本当に久しぶりに解剖図のワークを提出した。

私は、ウレシイゾ!

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偶然

2010年07月16日 | Weblog
私の住んでいる町はお城下ですので、通りが整然と交差しています。
訪問される時には「一方通行」にご注意くださいませ。

車一台で道のほとんどを占領するような
一方通行と一方通行の狭い交差点に
「ベルタ」という車種で色も同じ車と
なんと!
同時に差し掛かりました。

お互いの車が同じだけでなく
「お先にどうぞ」で待つ運転も
中年女性が一人で乗って
スーツを着てめがねをかけてショートヘアで
ちょっと驚いてニコニコしてしまうところまでそっくりでした。

たった1~2秒到着が遅れただけですれ違うわけですから
私と彼女がばったり出逢うまでに
いったいいくつの偶然が重なってきたことでしょう!!
会釈を交わして、私が先に交差点を通過しました。


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負けたくない!

2010年07月13日 | Weblog
試験が終わりました。
予想通り98点が最高点で9割は追試なしです。

「試験勉強を一生懸命した人も怠けた人も、
 前期試験で学んだ事や、気が付いた事を私に教えてください。
 学校へ来るのも、試験を受けるのも、人生の勉強だと考えてみましょう」

*試験から学ぶ事は、何もない!
*思いつかない
*質問の意味がわからないし
*パス
*やればできるという自覚(自信)
*計画性が必要
*仲間と一緒にやった楽しさ
*徹夜した俺の横で寝てた奴が点数高い(クソー!なんで?)


「実技試験は、嫌いな私」というコメントがありました。
「実技が嫌いなの?」
「違~う!大好きだから。誰にも負けたくない!1番になりたい!」
「そうか、ありがとう」

実技試験の1番を私は知りませんが
彼女のすねたようなまなざしが懐かしく、なんだか嬉しい私です。
・・次もガンバレ!

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喪失感

2010年07月12日 | Weblog
漢方というのは処方(レシピ)の名前で、材料は生薬です。
生薬は、動物や植物や鉱物から加工します。

食糧危機が年々問題になりつつありますが
野の草花も樹木も昆虫も動物も減少し、
生薬もまた数が減っているとか。

【ゴオウ(牛黄) 】牛の胆石      <適用>強心・解熱・解毒・利胆・鎮座
【サイカク(犀角)】サイの角の先端   <適用>解熱・鎮静・解毒・強心・止血
【ジャコウ(麝香)】ジャコウ鹿の麝香のう<適用>強心・興奮・香料
【ジリュウ(地竜)】ミミズ       <適用>解熱・解毒・利尿・鎮痙
【ハンピ(反鼻) 】マムシ       <適用>滋養強壮
【ユウタン(熊胆)】熊の胆汁(熊の胃) <適用>健胃・利胆・解毒

先日の番組では、生薬から漢方薬を製造する会社や
販売する薬局や服薬する患者さんの困惑する声をインタビューして
最近は、国内で栽培・養殖が始まったとドキュメンタリーは終わりました。
すごく不安になりました。


食料や漢方薬にとどまらず
目に見える物はもちろん、
健康や時間や人間関係や希望や
伝統・文化のように目にはみえないけれど
存在を信じるモノも含めて、私は様々なものを手にしています
そして、意識しているか無意識かの違いはあっても
毎日「あった」ものを確実に失っているのでしょう。

たまに思いついては、喪失感で苦しくなるものの
同時に新しいモノを手にしてると考え直し
懸命に育くみたいと願っています。

漢方薬を例にあげるなら・・・
生薬を失うことで従来の治療が中断され安心を失いますが、
一方で地球温暖化で熱帯地域が広がったので
今まで未研究分野だった動植物の中から・・
昔の人が驚く深海の生物や物質の中から・・
新薬が発見されている可能性もあります。

変化に巻き込まれたら半分悲しんで、
半分は期待できる私でいたいものです。

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梅甘露

2010年07月11日 | Weblog
昨年の試作で成功したので梅の実が店頭に並ぶのが楽しみでした。
実家の母とおばの家に配達するので
梅ジュースと梅の甘煮を3回づつ作りました。

冬の寒い中で開花する梅の花を素材にして
家紋のデザインがたくさんあります。
可愛い・美しい・面白いと様々で
短い呼び名から形が想像できるのも、なんて凄い!

ひとえ梅 中かげ梅 糸輪にねじ梅 三つ盛梅 匂い梅 梅鉢
八重梅 かげ八重梅 ねじ裏梅 向う梅 横見梅 かげ梅鉢
ねじ梅 中かげねじ梅 裏梅 五曜梅 三つ盛匂梅 丸に梅鉢
裏梅 中かげ裏梅 横見裏梅 中かげ向う梅 尻合せ三つ匂梅 細輪に中かげ梅鉢
八重裏梅 かげ八重裏梅 三つ割梅 中かげ八重向う梅 三つ葉向う梅 梅鉢

http://www.harimaya.com/o_kamon1/zukan/ume_z.html
で、デザインをみることができます。

冷たい梅ジュースは、食欲が無いときに重宝します。
夏場は特に、食の細くなる二人にぴったり。

母が心筋梗塞で入院した時、
父が梅肉エキスを台所で手作りしていました。
血液をさらさらにするとテレビで見たのだそうです。

我家の家紋は「丸に梅鉢」
「梅で健康になろう!」というスローガンが
あったか、なかったか。。。。


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ソーセージ

2010年07月10日 | Weblog
バジルの葉がグングン大きく育っています。

先日はスパゲッティバジリコで食べました。
トマトのスライスの上にバジルの葉を置いて
バルサミコ酢とオリーブ油をかけるだけのサラダもお勧めです。

今朝は、摘んだ葉とニンニク・玉葱・ササミ・卵を
マジックブレンダーで混ぜて、塩コショウで味付けし、
ラップに包んでレンジでチンしたら、バジルソーセージの出来上がり!
アツアツが美味しいです。

食べても食べても、あとからあとから葉が出てきます。
つい永遠に収穫できると錯覚してしまうのですが
「その時」を知ると自然に枯れて消えてしまいます。

昨日は緩和ケアでティーサービスの日でした。
七夕飾りが病院のあちこちに飾られていて
カラフルな短冊に願い事がこめられていました。

「まさに死ぬ その時まで、順調でありますように」
順調の想いを想像しながら帰路につきました。
痛みが無く不快な症状が出ないことでしょうか?
親しい人々との人間関係でしょうか?
人生設計の進捗状況でしょうか?
死を受け入れる精神状態でしょうか?
       ・・・・すべての願い事が叶いますように



生き苦しい全ての人に、バジルの生命力を捧げます。






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箸袋のメモ

2010年07月08日 | Weblog
久しぶりにハレの日に使う鞄を磨きました。

寛大になるには、年をとりさえすればよい。
どんなあやまちを見ても、
自分の犯しかねなかったものばかりだ。(ゲーテ)

というメモが出てきました。
いつ書き留めたのか思い出せないのですが
箸袋の裏に書いているので
どなたかとおしゃべりして、忘れたくなかった言葉だったのでしょう。

走り書きしたことさえ忘れるほどに
刻々と時間を重ねていますが
まだまだ寛大とはいいがたく。

挑戦しなければ失敗も少ないので
私の冒険不足かもしれません。
しかし、何もしないからといって
失敗してないかというと、それもどうかな。

まあ、いずれにしても
私がミスしてきたり、成し遂げられないことを棚にあげて
他人を責めるのは恥ずかしい。

失敗の手順を知っている者として
応援してあげなくちゃ!


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友だち地獄

2010年07月05日 | Weblog
金曜夜に臨床カウンセリング研究会で
「現代青年の自己愛」と題した講演を拝聴しました。

35歳までの若年労働層がおこす労働紛争の例を知りました。
私の住む市内で、1年間に1人の相談員が受ける相談件数は460件とか!
・嘘をつく・不正を行う・失踪する(連絡がつかなくなる)
・協調性がない・職務怠慢でやる気がない・暴力事件

講師は、「不公正感」と「ネガティブな気分」
が彼らを動かしているのではないかと考え、
会社のマネジメントの立場で研究中とか。

土曜日は、1日中かなり努力しながら
「友だち地獄」(空気を読む世代のサバイバル)土井隆義著を読みました。
 誰からも傷つけられたくないし、誰も傷つけたくない。
 そういう繊細な優しさが今の若い世代の息苦しさを生んでいる。
 浮いたらおしまい??と帯にかかれてあります。

実は不思議なことがあります。
学生aは勉強熱心な学生の隣の席にいるとよく勉強し、
席替えの後、授業中にスヤスヤ眠る学生の隣になると
別人のように毎回何もせず寝てしまうのを
1ヵ月おきの席替えで気がつきました。

土井隆義氏は社会学者の目から観察なさいます。
絶えず周囲にレーダーを張り巡らす彼らのエネルギー消耗は激しく、
それゆえ外界に目を向けられず、この場以外に生きる場はないと考える。
(昔の若者は家を飛び出したが、今の若者は家族を殺して家にとどまる)

コミュニケーションの方法を知らないというよりは
あえて希薄にコントロールすることで護身する。
かといって交流無しでは益々不安になり、ケイタイでベタベタに付着しあい
新しい出会いが乏しく、交流範囲はいたって狭い。
周囲から「見られてない」ことを恐れ、自分の存在を発信し続ける。
そして彼らは就職し、結婚し両親になる。
ある日、私は心理カウンセラーとして出逢うかもしれません。

日曜日には、日本交流分析学会の花岡啓子先生の
「誰でも持っている人生脚本」の講演を拝聴しました。

きつい学生時代を過ごし、社会人になり新型うつ病になる。
仕事はできないがテニスや山登りはできる。
反省はせず、他人や社会やありとあらゆるモノに責任転嫁する。
うつ病の診断を手放さず、周囲に病人だとアピールする。
もし、明日出逢うクライエントがこういう人なら
どう接すればいいか悶々とする中で
懇親会で直接お話できる機会を得てすっきりしました。。

自己肯定感の低さが根源にあると、
自分の非を認めた時点で存在できなくなります。
「一度ミスした私は、消えるしかない」と考える人なら
とにもかくにも、責任転嫁して生き延びるしかありませんし
「私もミスします。でも次は2倍頑張ります」といえる人なら、
責任転嫁せず、何度でもやり直すことでしょう。

私はOKじゃないと感じながら、私はOKだとキレてる人が
本当の意味で、自分を肯定的に受け止められるのをゴールだと設定すると
「私にとってあなたはOKである」という肯定的な態度で、
その人の自己肯定感を徐々に高めてゆくことがスタートであることを
再確認しました。





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