総選挙を通じて、民主党中心に、「モノよりも人にお金を」と叫ばれるようになりました。
大賛成です。
◇ 文字通りの「貧乏人の子だくさん」として、4人の子どもを育てた経験からも、子ども手当はぜひ実現してほしいと思っています。
妻が3人目を妊娠した時は、本当に夫婦で悩んだものです。6畳と4.5畳の2間に、トイレ付き風呂というか風呂付きトイレというか、今では考えられないような造りの都営住宅住まい。ここに、親子4人暮らし。「もう一人子どもが増えたら、どうするの?」「子どもの面倒は誰がみるの?」「生活費はどうなる?」・・・。
当時、28才の私と25才の妻、志は高く持っていても、貧乏暮らしの自分たちには大変な難問でした。
今の若い人たちが子どもをつくらない、否、つくれないのも無理のない状況と思います。仕事もろくにない、あってもいつまで続くか分からないのですから。
でも、こんな日本にしたのは誰ですか! 政治家も悪い、しかし、彼らを選び、現状追随でその日暮らしをしてきたのは私たち壮年・老年世代なのです。
子ども手当に「財源はどうするんだ」などと騒ぐ前に、まず私たちは、大いに恥を知らなければならないと思うのですが、いかがでしょうか?
◇ 話は飛びますが、同じようなことは、社民党の福島党首にも言いたい。なにか、自分たちは正しくて、たくさんの支持を集めた民主党がおかしいかのような言動を繰り返しています。
なぜ社民党が支持を集められないのか、一番の原因は、票を取りすぎた民主党にあるのではなく、自分たち社民党に問題があるからではないですか。
自分たちの弱さや誤りを他人のせいにしてはいけない。
社民党が今のように凋落した最大の原因は、私が思うに、自民党と手を組んで村山政権をつくったことだと思いますよ。あれで社会党は無くなったのです。
それを反省せずに、民主党の弱さばかりを叩いていても本当の支持は得られないのではないでしょうか。(ちょっと横道にそれてしまいました)
◇ 日本は、もっともっと“人づくり”に金も人材も振り向けるべきだと思います。それを疎かにしてきたことを反省しなければ・・・、政治家もマスコミも、そして私たち年配者も。
子ども手当は、この反省からの出発じゃあないですか。
そして、財源がどうの…と言われているので、私のささやかな提言を一つ。これは大したお金がかからないと思うのですが。
生活が大変な中でも勉強したいと、奨学金を受けた若者の現状は悲惨なものです。大学を出た時には200万とか、500万とかの借金を抱えているそうです。
そのうえ、奨学金には利子がついているとか。
これは無茶苦茶です。
私が山形の片田舎から東京の大学に入った時の何十年も前の日本は、今の日本よりずっと貧しい国だったでしょう。でも、当時で、月8,000円の奨学金がもらえました。返済は3,000円分だけでよかったのです。それも無利子の20年か30年払いでした。月に10,000円あれば間借りでの生活ができた時代の8,000円です。
ありがたいと思ったし、日本に生まれてよかったと思ったものです。
この奨学金がなければ、今の私はいなかったでしょう。東京の私立の大学などには、とても入れませんでした。
だから、奨学金の大幅拡充や無利子化、貸与(貸すだけでなく与える分も)制度の復活など、深刻で緊急の課題だと思います。
でも、国のお金が無いなら、まず、奨学金返済中の若者に、返済分を「経費」として認め、所得から控除したらどうですか! これは、やる気になれば、すぐできるのではないでしょうか。
ぜひ、みんなで、早急に、検討をしてもらいたいのです。