いとこの紀ちゃんが白血病で死んだ。突然に。
入院したのも突然だった。
12月18日にかかりつけの医院で血液検査。
驚いたことに、その医者が、19日の朝、紀ちゃんの自宅まで迎えに来たそうだ。
県立中央病院に即入院。
身寄りの居ない紀ちゃんに、母方のいとこのKさんと父方のいとこの私が付き添った。
県立中央病院の医者に言われた。
「骨髄の白血球がほぼ全部ガン化している、重さが3キロにもなる」と。
「一日遅かったら危なかった」と。
それから3カ月間、3~4日間の仮退院を間に挟みつつ入院治療を続けた。
「なかなか白血球が増えない」ということだったが、3月に入ったころには「ようやく白血球が増えてきた」と紀ちゃんも喜んでいた。
それが突然、3月20日の朝、病院から電話がはいった。
「今朝から意識不明になった、至急、来てください」
「昨夜からお腹がおかしい、痛いと言うので、抗生物質を2回投与したんだけど」
・・・・・・
急いで病院に行ったときには亡くなっていた。
1日か2日前に電話で明るく話していた彼女があっという間もなく、消えてしまった!
ばたばたと葬儀をやった。
身寄りがいない彼女のために「喪主」などと言う者にもなった。
あれから間もなく1カ月、
肩や首のあたりに襲ってくるのはそうそうとした寒気と、ガンに対する怖さ。
この写真は入院一ヶ月後の仮退院の日、彼女の了解を受けて背中の写真を撮った。
何回も写真を見ていると思うのは、病気の不安と、治療費などのお金の不安、そしてガン患者の孤独が彼女の背中から湧きだしているのでは・・・ということ。
いつも元気に振舞っていた彼女が、どんな想いで旅立ったのか?
(つづく)