前回までデジタル講座をお届けしておりましたが、かなり反響がありました。
でもほんのさわりの部分だけでしたの、余計戸惑ってしまった方や以前よりもわからなくなってしまったという方も多かったかもしれません。
今回の内容というのは私流の作業方法で、また、さわりの部分だけですのですべてではありません。もちろん今まで通り自分流で進めていただいて全く問題ないと思います。
でも、色々な方々と話をする機会があるのですが、「デジタルだと何でもできる」と思っている方があまりにも多くいらっしゃることです。
でも、それは完全に間違っています。(個人的意見ですが・・)
デジタルだから(色味など)レタッチで修正して良い作品に仕上げたと勘違いしているだけで、元が悪ければ見る人にはそれは伝わって来ないのがほとんどです。
では、一番大事なこととは一体なんでしょうか。
それは、いたって単純なことですが、良い作品を撮るということです。
もちろんデジタルの場合はレタッチ技術やプリント出力のノウハウも必要になってきます。
しかし、それはプリントするまでのプロセスであって、作品の善し悪しを決めるものでは全くないと言うことです。
良い作品というのはプリントの隅々の色合いやレンズの解像度などで決まるものではなく、見る人の心にふれるかどうかだと思っています。
そういう作品を作るための手段が写真の場合はカメラであるということと、記憶させる媒体がフイルムかもしくはデジタル(CCD)かというだけの話です。
先日もデジタルにしようかなと迷っていた方にこのような話をしたら「その通りですよね。迷っていたのが吹っ切れました」と言う言葉が返ってきました。
私はデジタルを否定するつもりは全くありませんが(現に主力はデジタルになっています)、「流行で使わないと遅れるのではないか」などと思っておられる方には、いつもこんな話をしています。
フイルムでもデジタルでもどちらでもいい。
もっともっと良い作品を撮らないと、と常々考えている私でした。
《風雪の後》CANON EOS-5D 24~105mm f11 RAW