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できればもう一度食べてみたい料理というものがあるものだ。
1981年の春、私はスペインのセビリアにいた。
マラガからセビリア、コルドバ、グラナダを巡る旅の途中だった。
同行者は、大学時代の後輩で、ロンドンいた佐藤君だった。
同じ山岳同好会に所属していたが、一緒に山へ行った記憶はほとんどない。
同時期にイギリスにいたので、時間を合わせてスペインへ出かけた。
セビリアは白壁に赤い花が似合う美しい街だった。
ホテルで予約をしてフラメンコを見に行った。
かぶりつきの席でシャンペン(スペインではカバという)を飲みながら観るフラメンコは最高だった。
終わってから気分よく出かけたのが街角の魚貝類専門パブだった。
そこで注文したのがAngulasだった。
そう、ウナギの白子だ。
これをオリーブ油とニンニクと唐辛子と塩でいためたものだ。
これが実にうまい。
ビールにとてもよく合う。
思わず2杯も食べてしまった。
いまではスペインでもウナギは貴重となり、とても高価なのだそうだ。
あれから30年以上たつが、いまだに食したことがない。
それにしても世界中でウナギやマグロが枯渇してきている。
採りすぎか。
環境の変化か。
意地汚い人間の過剰な飽食が、自然の生物を圧迫しているのは事実だろう。
反省する日々が続いているが、やはり、うまいものはうまい。
文化としてなくしたくないものだ。