カレー侍 (Curry Samurai)

samuraiがお届けするカレープラスα(アルファ)を徒然なるRockな日々の雑感とともに。

千葉・柏「太郎カレー」

2007-03-26 | 東京近郊(埼玉・千葉・神奈川など)
samuraiです。
今日は久々の秘境探検隊ツアーということで
千葉は柏までやってきました。
いやー、上野からの距離が想像以上に長かったですw。

さて、柏駅に集結したメンバーは僕、curryvaderさんLakuさんサントーシーさんの4人組。
駅からの繁華街を抜け、人の波と逆らって歩くこと約15分。
えーと、こんなとこにカレー屋なんかあるの?と不安になった時に
道端にこのような看板が。



おおっ、これだ!
そして、看板に従い歩いて行くと住宅地に忽然と真っ赤な壁の民家が。
こちらが、今日の目的地「太郎カレー」です。



さて、靴を脱いで二階に上がります。
なんか、ホント人の家に遊びに来たみたいですね。
二階も壁一面が真っ赤です。
キャパは20人ぐらいでしょうか。

窓からは自然光が溢れ、居心地のいい空間です。
ベトナムの落ち着いたカフェのような雰囲気ですね。



まずは、ここまで来た労をねぎらってビールで乾杯!
こちらのオリジナル「太郎ビール」です。



茨城のビール会社に作っていただいているというこちらは
ホップの香りが強く、あっさりしていて大変飲みやすいです。
おいしいですね!!

さて、今日のメインは「カレー鍋(2500円)」。
まあ、こんな昼間から鍋を食う疑問はひとまずおいといてww。
あと、せっかくここまで来たわけですから、
とりあえずカレーはいただかないと。
今日のカレーは5種類あるということで、
とりあえず全部頼んでみることにしましたww

まず今月のカレー、「市場カレー」。



丸ごとのホタテしめじエリンギなどが入った
魚介の味が濃厚なカレー。
なるほど、魚介と山の幸で市場カレーな訳ですね。
この”地産地消”という姿勢は、すごくいいと思います。
口当たりは甘めで、魚介のダシが効いていて大変食べやすいです。

さて、お次は「TG(タロウグリーン)」。



付け合せは「塩昆布」。
カレー屋さんで塩昆布は初めてですw。
青唐辛子が入っているらしいのですが、ほとんど辛さを感じません。
エビ、しめじ、竹の子、かぼちゃ、レンコンなどが入っていて
野菜が多くてウレシイですね。
ココナッツミルクの風味が豊かです。

お次は「太平洋カレー」。
付け合せは、「マスタード」に「新ショウガ」。
へー、こりゃまた考えられた組み合わせですね。



マグロのソテーがカレーの上にのってます。
口当たりは甘めで、ココナッツミルクの風味を感じます。
マグロのダシがよく出ていて、こちらも食べやすいですね。
生姜とマスタードと共に食べると、また劇的な味の変化が。
くどいように思うマグロの風味がさっぱりといただけます。

さて、お次は「ブッダカレー」。



上に梅干としその葉が。
うーん、こんなカレーは見たことないですね。
これを混ぜて、韓国海苔に巻いていただくと。
もはやカレーの域を超えてますねー。
独創性に溢れてます。
まあ、タマリンドと考えると意外に梅干って合うもんですね。
海苔で巻いて食べるスタイルも面白いと思います。

そして、「ボブカレー」。



スタミナを付けるということを基本としたこちら。
カレーの付け合せとして、何故か生卵入りのとろろ付き
えぇ?
カレーととろろですか?!

と思いましたが、こちらは濃い目のキーマにとろろがかかって
さらさらといける感じですね。

そして、ここから怒涛の鍋コースに。
ていうか、すでにこの時点でお腹いっぱいな訳ですがww

が、いきなりカレー鍋になるわけではありません。
まずは、シンプルな”塩味海鮮鍋”からスタートです。



具材は白菜・ねぎ・わかめ、それにあさり・エビ・たらや鮭などの魚のアラ
魚介のあっさりとしたダシに、野菜の甘みが絡みますね。
うーん、スープとしていただくには最適ですね。

そして、ここからが劇的に変化。
こちらにカレーのルーをぶち込んで、
新たな具材として、しいたけ・しめじ・鶏肉・にんじん・せり
どどんと入ってきます。



おぉ~、一気にカレーになりました!
先程の魚介のダシに、しいたけ、鶏肉のダシが加わって
一層奥深い味になりましたね。
が、口当たりが甘いので追加のスパイスを全入れで投入。
うん、これでなめらかにいけそうです。



最後の締めは、「カレーうどん」です。



柏の駅前で作られている讃岐うどんのお店から麺を仕入れているだけあって
麺もぷりっぷり。
カレーの味は、魚介のダシ、鶏肉のダシなどを吸って
ここに来て、完成形という姿が見えてきます。
食べるに従って、色んな味の形態を楽しめ
次第に完成に近づいていくスタイルが、大変面白いと思います。
おいしいですね!

ということで、堪能させていただきました。
お店の方のホスピタリティは、かなりレベルが高いと思います。
こちらのワガママな要望にも、嫌な顔をせずきちんと答えてくれました。
店長のカレーを楽しんでもらおうという姿勢と、トッピングの独創性が、
とてもカレーが好きで研究されているなという印象を受けました。

なので、敢えて提言させていただきます。

まず、カレー全般にスパイシーさを全く感じられません
日本人向けのカレーということで、
口当たりを甘めにしているのは理解出来ますが
全て甘いというのはどうなんでしょうか?

個々のカレーはおいしいと思いますが、
カレーを食べ終えた後の印象が、すごく薄く感じます。
端的に言うと、味のメリハリがない
一つぐらいスパイスがビシバシな辛いカレーがあってしかるべきでは。

カレーが好きな人間にとって、スパイス感というのは
非常に重要です。
これはただ辛ければいいというのではありません。
いかに辛さの中にスパイスの重層感を感じるかがポイントなのです。
その配合の妙を楽しみたいんです。
で、それが感じられないというのは、結構致命的ですね。

それと、これが一番の肝なんですが、
このお店の「核(コア)」となる味が見付けられません・・・。
「うちの店のウリはこれだ!!」という明確な主張が感じられませんでした。

確かに、独創的なカレーですし、付け合せも凝っていると思います。
が、それはあくまでも二次的な問題です。
要は電車を乗り継いででも、「ここのカレーがどうしても食べたい!!」という
確固たる信念を感じえなかったというべきでしょうか。

これはあくまでも個人的な意見に過ぎませんが、
独創性を追及するあまり、何か大事な本質を見失っている気がします。
あえて言うならば、”芯がない”ということですかね。
正直な話、カレーは別に一種類あればそれでいいんですよ。
それが、本当に美味しいのであれば。

ファミリー層や「ちょっとカレーでも食べようか」という方々には
充分訴求力があると思いますが、
カレーが好きな自分にとっては、「ちょっと違うかな。」という印象を受けました。
(あくまで個人的な意見ですが)

もちろん、辛いものが苦手な方、ゆったりとファミリーでカレーを楽しみたい方には
オススメ出来ますよ。
また、ちょっと独特なカレーを食べたいなぁという方にもオススメです。
この近辺にお住まいの方であれば、一度行ってみてもいいのではないでしょうか。
お店の方の接客態度はとてもいいので、落ち着いて過ごせると思います。
これからも研究を重ねてカレー好きを満足させるカレーを作っていただきたいと思います。

・Lakuさんの記事はこちらです。

・サントーシーさんの記事はこちらです。

・curryvaderさんの記事はこちらです。


【お店情報】

太郎カレー

住所:柏市若葉町3-3

電話番号:04-7166-3320

営業時間:11:30~15:00 18:00~22:00(平日は夜のみ)

定休日:月曜