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ムヨウラン・3~下柚木

 下柚木の雑木林にひっそりと咲いている「ムヨウラン(無葉蘭)」。ラン科ムヨウラン属の多年草でベニタケ属やチチタケ属に寄生する菌従属栄養植物。草丈は15~20センチで5~6月に茎の上部に総状に花を数個咲かせる。花の長さは2センチほどで通常は黄褐色だが紫色を帯びるなど変異もある。高尾山系では何ヶ所かで見られるが、この界隈で見られるのも嬉しい。
 さて先日の記事でラン科植物は世界に約2万種ありまだまだ未発見のランもあるだろうと述べたが、先日、シンガポールを訪れていた岸田文雄首相が大統領宮殿で行われた“新種ラン命名式”に招かれ、シンガポールと日本の友好関係の記念として新種ランに“デンドロビウム・キシダフミオ”の名前が付けられた。
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コンテリクラマゴケ

 下柚木“永林禅寺”付近の林内に生育している「コンテリクラマゴケ(紺照鞍馬苔)」。イワヒバ科イワヒバ属のシダ植物で中国原産。日本には明治時代に観賞用に持ち込まれ今は各地で野生化している。葉は左右両側に出る腹葉と茎に沿って並ぶ背葉の2種類ある。腹葉は長さ3~4ミリで背葉は長さ2~2.5ミリ。ちなみに同属のクラマゴケの名前は鞍馬山で発見されたことに由来している。
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サンゴジュ

 北野公園外周に植栽されている「サンゴジュ(珊瑚樹)」。ガマズミ科(←レンプクソウ科←スイカズラ属)ガマズミ属の常緑高木で初夏に枝先に円錐花序を出し直径6~7ミリの小さな花を咲かせる。花冠は筒状で先端が5裂し雄蕊が立ち上がると花冠は反り返る。写真では開花直後で雄蕊がまだ折り畳まれており花冠が平開しているものが見える。秋に稔る真っ赤な果実の様子を珊瑚に見立てている。刈り込みに強いので生け垣にされることが多く海岸では防風林にも利用される。水分を多く含む葉は火災の延焼防止に役立つという。葉を燃やすとブクブクと泡を吹くので「アワブキ(泡吹)」の別名があるが“アワブキ”はアワブキ科に別の樹がある
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