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バイカツツジ・3~図師町

 図師町の谷戸の雑木林で見られる「バイカツツジ(梅花躑躅)」。ツツジ科ツツジ属の落葉低木で山地の林縁などに生育する。花期は6~7月で葉腋に直径2センチほどの小さな花を咲かせる。花冠は皿状に開きツツジのように筒状にはならない。花冠上部の裂片にツツジと同じように赤い斑点がある。雄蕊は5本で上部の2本は短い。この個体は高さ1.5メートルほどの小木で10日前に見に来た時は花が無くもう終わったのかと思っていた。念のため再訪してみると花が4輪確認できた。いつも花数は少ないので開花期に訪れるタイミングが難しい。
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マタタビ・3~開花期

 マタタビ科マタタビ属の「マタタビ(木天蓼)」。山地の林縁などに生育するつる性落葉木本で雌雄異株。花期の6月頃に一部の葉の表面を白くして良く目立つようになる。これは大戸緑地のもの。
 さてネコがマタタビの葉に身体を擦り付けゴロゴロ転がる“マタタビ反応”は複数のマタタビラクトンという化学物質で引き起こされることはわかっていたが、昨年1月に岩手大学、名古屋大学、京都大学、リバプール大学の共同研究で、“マタタビ反応”は新たに見つかった活性物質の“ネペタラクトール(Nepetalactol)”に蚊を忌避させる効果がありこれを毛に付着させることによって寄生虫や伝染病を媒介する蚊から身を守る行動だということが明らかになり、科学雑誌『Science Advances』に発表された。
 しかし肉食のネコがマタタビ反応中にしきりに葉を舐めたり噛んだりするのかがわかっていなかった。今年6月の研究発表第2弾では、ネコが葉を舐めたり噛んだりすることで葉が傷つきネペタラクトールとマタタビラクトン類の放出量が増加するとともにこれらの成分の組成比率が大きく変化し、蚊の忌避活性が増強することが解明された。
 マタタビの忌避活性はネコだけに恩恵があるわけではなく、人類にとっても寄生虫や伝染病を媒介する蚊の忌避剤として活用できる可能性を秘めている。『猫にマタタビ』は将来は『人にマタタビ』になるかも知れない。
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サルナシ・2~果実

 マタタビ科マタタビ属の「サルナシ(猿梨)」。北海道~九州の山地に生育するつる性落葉木本で雌雄異株。花期は5~6月で果実は長さ2~2.5センチのキウイフルーツを小さくしたような果実を稔らせる。写真は若い果実で熟すと淡緑黄色になり猿など山の動物が好んで食べる。クワの実よりは大きいが「コクワ(小桑)」とも呼ばれる。マグワやヤマグワは落葉高木になるが本種はつる性でそれほど高くならないことに由来するのだろう。
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