現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

マリー・ホール・エッツ「もりのなか」

2016-09-24 10:51:05 | 作品論
 物語絵本の古典です。
 主人公の少年は、ラッパを吹きながら森の中へ入っていきます。
 そこで、ライオン、ゾウ、クマ、カンガルー、コウノトリ、サル、ウサギと、次々に出会います。
 みんなで、いろいろな音を出しながら行列を作って行進したり、いろいろなものを食べたり、いろいろな遊びをします。
 子どもたちの大好きな繰り返しの手法を使って、楽しい「もりのなか」を描いています。
 いろいろなことをする動物たちの中で、何もしないウサギがアクセントになっています。
 おとうさんが迎えに来るラストはやや平凡な感じもしますが、主人公が動物たちとのまたの日の出会いを約束するのが効果的です(読者もこの絵本を読めば、また動物たちに出会えます)。
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神沢利子「青葉茂れる」いないいないばあや所収

2016-09-24 09:17:06 | 作品論
 小さくなって着られなくなった服、だんだんつけるようになっていく毬、そして、植物や虫だってだんだんに成長していきます。
 幼い主人公が初めて気がついた成長すること、それは少しさびしい別れの気分も伴っています。
 誰にでもあるそういった日々を、神沢は詩人の目で鮮やかにすくいあげます。

いないいないばあや (岩波少年少女の本)
クリエーター情報なし
岩波書店
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