2014年に高倉健が亡くなったので、テレビでも健さん追悼で主演映画をたくさん放映しました。
数々の印象的な作品がありますが、やはりこの映画が一番でしょう。
まだ高度成長期だった1977年の、貧しいがもっと人と人のつながりがあった時代の映画です。
予定調和なハッピーエンドのエンターテインメントなのですが、何度見てもラストシーンには感動させられてしまいます。
このあたりは監督の山田洋次の腕前なのですが、高倉健と倍賞千恵子の演じる夫婦もいかにも当時の日本の男と女の代表という感じで魅力があります。
また、失恋した若い男女がそれを癒すためそれぞれ北海道へ行くところから映画がスタートするのですが、私自身も1975年の夏に一か月ほどリュックをしょって北海道を放浪したので(特に失恋したわけではありませんが、いわゆるカニ族という当時の流行です)、封切り時に映画館で見た時は親近感を持ちました。
この若い男女を演じているは武田鉄也と桃井かおりなのですが、今の彼らからは想像できませんが当時の彼らには若い魅力があふれていました。
それにしても、最近の映画には、こういった素直な人間ドラマを求めるのは無理なのでしょうか。
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