ここ数年、折形に興味がわいたことはブログでもご紹介したと思います。私が持っている本は、礼法学者である山根章弘氏がお書きになったもので、日本古来の礼法に乗っ取った格式ある折形で、かれこれ10年以上も前に出版されたものでした。読んでは試し、季節の歳時記に沿ったものを自分なりに応用してきたつもりでしたが、奥が深い折形の世界、やはり実践あっての理解だと思い、お父様のご遺志を継いだご子息の山根一城先生の『山根折形礼法教室に参加してみました。
この日はバレンタインを目前にして、ネクタイやスカーフ、CDなどの贈り物を包むをテーマに、約2時間ほど丁寧に教えていただきました。生徒は20名ほどいらしたでしょうか、お若い方に混じって私と同じ年配の方もちらほら。12月の草花教室の際に感じたことですが、折ること(包むこと)も水引きをかけること(結ぶこと)も、基本がどんなものか案外ご存じない方が多いようです。包むものによっていろいろな種類の折形がありますが、学べば学ぶほどその美しさに感動し、日本文化のひとつとしてその素晴らしさを伝承してゆくべきだと改めて感じました。600年ほど前の武家社会からはじまった折形ですが、その礼法を守りながら今の生活に役立つ形を分かり易く教えてくださった山根先生には心から感謝するとともに、「贈る心を包む文化」を大切にしたいと思った教室でした。