goo blog サービス終了のお知らせ 

【JBS】ジャパン・バリスタ・サプライ。ラテ・アート教室・珈琲焙煎プロ教室・ 珈琲焙煎機中古販売買取・・Cafe987

三重県桑名市多度町香取482-1:珈琲焙煎プロ講座:レバー式エスプレッソマシン講座:電話0594-48-5200

嘘みたいな、本当の話を・・・・

2015-08-01 | ◇エスプレッソマシンのしくみ

嘘みたいな、本当の話を書きます。

 

ラ・マルゾッコも、BEZZERAも、いや、ほとんど全てイタリア製の商業用エスプレッソマシンの中に使われている部品は、ほとんど共通で同じです!各社の製品部品図で確認すればスグわかります。

それら部品会社はたった数社です。前にも書いたように「エスプレッソマシン」の全体のしくみが判れば、余程変わった設計思想で作らない限り中身は同じだと言えます。

だから、基本的に部品さえ入手出来れば誰でも修理は可能なのです。商業用のエスプレッソマシンであれば、どのメーカーでもメンテナンスさえすれば何年でも使えるのも共通です。

しかし、商業帳簿上にある、古い機械を直し直し使うより、新しい機械を買った方が経済的に(税務上)良いという『判断』があります。 

 

■当然ですが、現在の最新型のコンピューターが複雑に介入するマシンの方が厄介です。高温、多湿の条件下で作動させますから、影響がなるべくない場所に格納されてますが故障が来たらアウトになります。

なぜコンピューターが介在させるのかというと、早くて、簡単に、プログマブルに抽出を変化できるからです。 人間の手で「ドライバー回して」調整するより、そこは電気信号で変化させたほうが良いからです。 けれど基本としてあるのは

水は約1気圧(1013hPa)で熱すると100℃で沸騰します。(中学理科)これが当然エスプレッソマシンの基本です。加圧すれば、沸点は上がります。だからボイラーを加圧します。これが全てとも言えると思います。

 

■各社、各々の安定度を上げようとすれな、ボイラーは当然、抽出とスチーム用に2つを別々になりました。

このスペシャルティー・コーヒーの時代になると、やはりシングルオリジンで「抽出温度」を変えたいという話が出て来ました。お湯の温度です。誰一人「抽出圧力」とは言いません。それは、各々依存している体系が違うからです。

そこに加えて、3連の各ヘッドごとに『抽出温度』を変えたいという要求を満たそうとすると、各ヘッドごとにボイラーなんてことになります。どうせなら「蒸らし」も入れたくなります。

抽出の間に、温度を変化させるなんてことも出来るようになりました。

そこを一挙に進化させたのがDalla Corte」ダラコルテです。理に適ってます。

http://melitta.co.jp/professional/espresso/evo2.html



もちろん最近のマシンは色々な面でデジタル化されていますから、より複雑です。

もう一度書きます。古い機械でも、新しい機械でも、使っている基本部品(モーター、ポンプ、ソレノイド、バルブ)はほとんど同じです。ただし上記のように制御が違って来てます。 どんなマシンであれボイラー圧力は簡単に調整できる位置にありますが、「抽出圧力」は中々出来ないようになってます。(圧力も違いますが) ここから先が、現代のマシンになります。

中身を見れば誰でも判りますが、マルゾッコのストラーダは「しくみ」(その裏にある設計思想)が理解出来ないと「宝の持ち腐れ」になります。聞いても通り一辺倒な宣伝広告のような説明しかされません。何の為にそれをするのか?其の為に、この機械はどう動くのか?が判らないと使えないと思います

広告には載ってませんが抽出温度の可動範囲ってどれくらいなんでしょうか?

SCAEでシングルオリジンでエスプレッソを抽出するスタイルは現実少ないわけです。随分と90度と94度の違いはやりましたが、ぶっちゃ、そこで(マシン)変化させるより、それ以前の焙煎豆で充分対応できる範囲でもありました。

ストラーダ買うなら、ソリッドなマシンを2台買った方が良いかもしれません。(自由です)

■それでは、マルゾッコと他社の価格の違いは何なのでしょうか?

製品の品質(クオリティー)差は確かにあります。例えばフレーム自体がと厚いステンレスではそれ自体で数倍以上違います。

何より違うのは「ビジネス」が違います。マルゾッコ社の先代は子供がいなかったので跡継ぎがなく、その後、アメリカのイタリア人の実業家の手に渡りました。ここで大きく差がでました。彼がマーケットバリューを上げたのは事実です。

ちょうど、モーターサイクルの「ハーレー」に似ています。つまりブランド化に成功したのです。

御存知「ハーレー」は部品数では日本車より随分少なく、今やその部品も日本製が多い(内緒です)でも価格は300万円付近と、国産車の3倍もします。違いは「ビジネス」です。

 

■話を戻します。ブラインドテストして何のマシンで抽出したか判る人はいません。当り前です、同じ銅管、同じソレノイド、同じバルブを同じヒーターで温めたお湯で抽出されてきます。ただし、A社とB社なら当る人がいます。適当に答えても単純に確率が1/2だからです。(単純なマジックです)

勿論、自分のA社のエスプレッソマシンに合わしているコーヒー豆を、いきなりデロンギで入れると、誰でも判ります。そういう味比べは、幼稚な洗剤屋と同じ「トリック」に過ぎません。詐欺

何が違うのか?多分、

stability & reliability

と心意気じゃないでしょうか?つまり高級機を買う意味はそこだと思います。そこに拘るなら、当然ながら、豆にも、カップにも色々心を砕いてるでしょうってことだと思います。へい

 

使ってる部品は同じ、その精度も殆ど変わりはいしないでしょう。けれどマシン本体の「クオリティー」(仕上げや商品としての精度)は違うでしょう。50杯目も100杯目も同じクオリティーで出し続けるには、それ相応のマシンがいるのは当然です。

50万円のマルゾッコ(LINEA MINI)と250万円のシモネリでは、やはり後者に「軍配が上がる」のでしょう。

いくらスカイラインが早くても、人々は「ポルシェ」の方を好みます。それはブランドだからでしょう。

どうでも良いことですが、何度も書いてますが、部品メーカーは大体5社で共通しています。裏返せば、これら部品メーカーに連絡を取り、銅管を曲げれば、日本製のエスプレッソマシンは出来ます。

それよりも日本は工業国だから、自動車メーカーも多い、全部品を、日本製のエスプレッソマシンを作る方が、もっとスゴイ、マシンは出来うるでしょう。

それはつまり「ハーレー」のようなスタイルの日本製マシン(ヤハマ・ドラッグスター)を作るようなもので、性能で大幅に勝っていても決して「ホンモノ」とはならないのです。

だから、当然、企画の段階で終わるでしょう。

 


最新の画像もっと見る