......
約3時間、自然と祈りの音しか流れない静寂の修道院の生活を坦々と映し出している。
ブラザー・サン・シスター・ムーン、薔薇の名前、ダヴィンチコード
キリスト教修道院(修道士)が出てくる映画に反応しちゃうワタクシ。
今回、前評判も高い「大いなる沈黙へ」は観なくちゃいかん!
と、思ってたくせに、前売り券とかも買わず、
おぉ、今日は時間がある。ちょっと涼しいし・・・。
とフラフラ11時半を目指して行ったなら、当日券売り場は長蛇の列。
あ、失敗した。。。。
団塊以上、超高齢未満が!!
あっさりと11時半のチケットは売り切れ、3時のなら買えるという状況。
あぁ、仕方ないね。ちょっと出遅れたわ。
(後で小耳は聞いた。早い人は10時半からの販売に7時から並んでいると。。。)
私の後ろの男性(もちろん高齢者)は、状況が分からず、
なんでこんなに女性ばかり並んでいるのか?
宗教絡みだからか?
11時半のチケットは買えるのか??と聞くので、
いや、もう11時半は売り切れて、3時以降のなら買えるそうですよ。。。
と答えると、怒り出した。
そういうアナウンスがあったのか?
いや、係りの人が言っていた。
それはあなたが耳がいいからだ。
何故、係りは後ろにまで言いに来ない!?
前に文句を言いに行き、それでも来ないと怒鳴り、
えらいこっちゃ!!
おじさん、それは正しくても傘で小突いちゃダメダメ。
ご婦人方は、「あらどうしましょう。」で係りを引き留めて、列は停滞しちゃうし。
チケットを買う前にくたびれちゃいました。
でもま、折角なので3時からのチケットを買い、
余った3時間をどう潰すか。。。
お昼にはまだ早い。(11時過ぎ)
で、科学技術館でも行こうかと思ったのだけど、ちょっと遠いか・・・
おや、明治大学に博物館があるらしい。。。と駿河台を上ってみた。
これが正解。
小規模ながら、なかなか興味深い展示。
明大チームが発掘した石器時代~弥生時代の遺跡の出土品や、
刑事部門では拷問、処刑の器具展示があって興味深い。
企画展示はオーソドックスな古文書で、
これもまた時代小説ファンには想像力を掻き立てて面白い。
で、お腹がグゥと鳴ったので、キャンパス内のカフェでカレーを食べて、
早めに岩波ホールへ戻れば、会場待ちの行列が10階から8階まで階段に伸びていてゲッソリ。
自由席だから焦っちゃうのね。。。
何とかならんのかな、このシステム。
いつか誰か階段を落ちて怪我をするぞって思う。
私は階段に座った。もうくたびれましたよ。
で、映画はもちろん素晴らしかったんだけど、
くたびれちゃってるのと、自然の音が心地いいのとで、コックリコックリ。
バチッと目が開いたのは、猫が出てくるシーン。
あ、皆大きい。ご飯がいいのね。
遊ぶための縫いぐるみまであって、可愛がられてる様子。
神様に祈りを捧げ、清貧生活のため労働する彼らにも、普通の表情があるのが分かる。
遠足の日は楽しそうだし。。。
正直言って、修道院ってもっと戒律に縛られて苦しく、
暗くてドロドロしているようなイメージだった。
そう言えば、去年、ポーランドで行った修道院も暗くはなかったな。
宗派にもよるのかもしれないけれど、
ここは彼らの理想郷なのだろうなと思った。
ところで、このグランド・シャルトリューズ。
所縁のお酒
お土産用の小瓶セットで、以前パリの空港で買ったもの。
修道院は自給自足が基本だから、薬草も作ってて、
このお酒は万能薬として長い年月をかけて生まれた。
工業製品になった今も、ハーブの調合は修道院の秘密なのだそうだ。
因みに、シャルトリューという猫も縁がありそうだが、
こちらはその起源は証明されていないよう。
さて、上映中は他の皆様も頑張り、
私の隣は寝息が聞こえ、後ろは時々つぶやく。
もう、この状況では文句も言えんわ。
終演後は2機のエレベーターに乗るのを待ってたら遅くなるので、
10階から地下鉄の駅地下2階まで、階段で下りましたよ。
他にもご同輩がいたけれど、年長者。
大丈夫か????
そうそう、階段には次の回を待つ人が並んでた。
なんかね、鑑賞券のシニア割りって、要らないんじゃないの?
って思った次第。
私、あの年になっても、こうはいかないだろうな。。。
すごいわ。
祈りの空間、明るい静けさ、猫を可愛がる修道院。
憧れるものがあります。
何度か映画を観に行ったことがあったのですが、
いつも父が手に入れた招待券を持っていたので、並んだ記憶がなかったのです。
昔からの方式なので、昔の人は何の疑問も持たずに並んでいるような・・・?
美しい環境と、神に仕える人たち+猫。
俗人には裏の世界があるのではないかと穿った見方もあると思うのですが、それを感じさせないところが素晴らしい。
清貧に憧れる。。。私もあります。
特に部長以上だった男の人。怒れば他の人が言う事を聞くと信じてたりする~。笑。
岩波ホールって来ている人達がなんとなく恐ろしくって、行った事ありません。笑。
+猫っていうのがいいですね~。
煩悩が多いゆえ、ストイックな姿に憧れます。
あああ、父がね・・・・以下自粛。(笑)
岩波ホールの客層って、独特なものがあるかもしれません。
前に行ったのが30年近く前なので忘れてました。
猫が出てくるのはちょっとですが、いいですよ~。
滅私的な生活のはずなんだけどな~~って思いながら観てました。
私も煩悩ボンボン♪
憧れても、無理ですにゃ。
21世紀にもこんな世界があることを認識したいのですが、人間としての煩悩や病との戦いはどうやっているのか・・・聞いてみたいと日頃から思っております。そのあたりはどうでしたか?
煩悩との折り合いはどうつけているのか、本当のところは分かりません。
ただ、上手くいかない人は自主的に、或は修道院から辞めるようにする“自由”があります。
病は自然に受け入れているようでした。
「死ぬことは怖くない。神に近づいていくのだから。。。」
そもそも煩悩と戦う必要もないのかもしれません。
祈ることが全てなのだと思います。
そういえばへブバーンの『尼僧物語』は脱出でしたね。
う~~む、免許を返納できない人と同じか。。。
という話はさて置き、やめてどこへ行くか、何をするかという問題で行き詰まりそうです。
尼僧物語は行き場がありましたものね。
豊かな家庭の出身だと、修道院に入ってもいろいろと優遇されそう。
ま、修道院って言ったって人間がやってるんだもの。。。と俗世間で生きてる者は思ったりするのです。