ケパとドルカス

『肝心なことは目では見えない』
これは星の王子さまの友達になったきつねの言葉。

ダメージパンツでダメージを受ける世代

2017年09月20日 | 生活
昔から若い人とたちの服装は、大人たちから批判されるのが常だった。私も二十歳の学生時、ほんの数か月、ビートルズ風の長髪にしたことがあった。しかし、私はたちまち長髪の面倒さに懲りた。

ところでおじさんとしては、どうして懲りないのかと思うファッションがある。ダメージパンツである。製造過程で、わざわざピカピカの新品をボロボロにする。適度にこすって引き裂く、破る工程が入っているだけに、この手のパンツは高価であるようだ。

おじさんの視点から見れば、これはどう見ても戦後間もない時期、つまり戦後から私の子ども時分、昭和三十二、三年位まではかざるをえなかったボロズボンである。その頃までは庶民の子どもはズボンの膝の大穴をそれぞれの母が繕ってくれて、その継ぎ当てをしたズボンをはいていた。だから今の若い人のダメージパンツはそれより継ぎ当てがしてない分だけ、はるかに哀れそうなズボンである。穴から肌がところどころのぞいていて、何が格好いいのか、おじさんには全く理解できない。

笑い話ではない。孫のダメージパンツを見て、放って置かれずに継ぎ当てをしてしまった話がある。それがその後どうなったかは知らないが、だいたいちゃんとしたものを、わざわざ破く、というのが、どうしても「もったいない」感を払拭できないおじさんの感覚なのだ。これではそのうち、継ぎ当てのズボンがはやり出すかも知れない。


ケパ





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