(原題:DHOOM DHAAM )2025年2月よりNetflixから配信された、インド製のアクションコメディ。この国の娯楽作品に付き物のミュージカル場面は出てこないし、3時間を超える作品も少なくない中、本作は108分にまとめられている。ならば物足りないのかというと、断じてそうではない。これは快作だ。最初からラストまで、存分に楽しませてくれる。
ムンバイ在住の獣医のヴィールは、お見合いによりコヤルと結婚する。ところが新婚初夜に2人の男が住居に乱入。ヴィールに向かって“チャーリーはどこだ!”と問い詰める。彼は“チャーリーなんて知らない”と答えるが、相手はまるで信じず、拳銃を振りかざして脅迫する。辛うじてその場を脱出したヴィールとコヤルだったが、今度は別の男から“チャーリーを連れてこないと両親の命は無い”という電話が掛かってくる。

どうやら、昨今ムンバイを騒がせている強盗団の犯行現場をヴィールの伯父が撮影することに成功し、その動画をチャーリー・チャップリンのステッカーが貼ってあるメモリーに格納したまではいいが、そのメモリーが婚礼の引出物の袋に混入したらしい。新婚カップルは強盗や悪徳警官に追われつつ、くだんのメモリーを探し出すハメになる。
ヴィールは高所恐怖症に加えて閉所恐怖症の、まるで気弱な男。対してコヤルは結婚前は大人しく淑やかな女性に見えたが、実は大酒飲みで暴れん坊のハジケた性格。この2人の“本性”が騒動の最中で明らかになってくるあたりは本当におかしい。特にヴィールによる“交通マナーを遵守したカーチェイス”の場面は大笑いさせてもらった。
主人公たちを次から次に襲うトラブルは、予想が出来ないものばかり。それらが息つくヒマも無いほどテンポ良く繰り出されて、しかも効果的なギャグも挿入されるというのだから、映画的興趣は高まる一方だ。ヒッチコック作品でお馴染みの“追われながら事件を解決する話”を納得できるレベルで踏襲している監督のリシャブ・セスの腕前は、かなりのものだと言って良い。それにしても、くだんのメモリーの在処が判明する終盤の展開は、本当にケッ作だ。
ヴィール役のプラティク・ガンディー、コヤルに扮するヤミー・ガウタム、共に絶好調。特にガウタムは典型的なインド美人ながら振る舞いが破天荒で、かなりの実力者と見た。エイジャス・カーンにカビン・デイブ、ムクル・チャッダといった脇のキャストも、馴染みは無いが良い仕事をしている。
ムンバイ在住の獣医のヴィールは、お見合いによりコヤルと結婚する。ところが新婚初夜に2人の男が住居に乱入。ヴィールに向かって“チャーリーはどこだ!”と問い詰める。彼は“チャーリーなんて知らない”と答えるが、相手はまるで信じず、拳銃を振りかざして脅迫する。辛うじてその場を脱出したヴィールとコヤルだったが、今度は別の男から“チャーリーを連れてこないと両親の命は無い”という電話が掛かってくる。

どうやら、昨今ムンバイを騒がせている強盗団の犯行現場をヴィールの伯父が撮影することに成功し、その動画をチャーリー・チャップリンのステッカーが貼ってあるメモリーに格納したまではいいが、そのメモリーが婚礼の引出物の袋に混入したらしい。新婚カップルは強盗や悪徳警官に追われつつ、くだんのメモリーを探し出すハメになる。
ヴィールは高所恐怖症に加えて閉所恐怖症の、まるで気弱な男。対してコヤルは結婚前は大人しく淑やかな女性に見えたが、実は大酒飲みで暴れん坊のハジケた性格。この2人の“本性”が騒動の最中で明らかになってくるあたりは本当におかしい。特にヴィールによる“交通マナーを遵守したカーチェイス”の場面は大笑いさせてもらった。
主人公たちを次から次に襲うトラブルは、予想が出来ないものばかり。それらが息つくヒマも無いほどテンポ良く繰り出されて、しかも効果的なギャグも挿入されるというのだから、映画的興趣は高まる一方だ。ヒッチコック作品でお馴染みの“追われながら事件を解決する話”を納得できるレベルで踏襲している監督のリシャブ・セスの腕前は、かなりのものだと言って良い。それにしても、くだんのメモリーの在処が判明する終盤の展開は、本当にケッ作だ。
ヴィール役のプラティク・ガンディー、コヤルに扮するヤミー・ガウタム、共に絶好調。特にガウタムは典型的なインド美人ながら振る舞いが破天荒で、かなりの実力者と見た。エイジャス・カーンにカビン・デイブ、ムクル・チャッダといった脇のキャストも、馴染みは無いが良い仕事をしている。