(英題:Friend)2001年作品。釜山を舞台に、幼なじみの4人の仲間がたどる、悲劇的な運命を描く。韓国版「スタンド・バイ・ミー」とか「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」とか言われた本作は、“韓国人にしか分かるまい”というネタばかりが網羅されていわけではなく、少年時代の友情とその後の人生という普遍的なテーマを扱っている。
それだけ演出にはオーソドックスなドラマ展開とここ一番の映像の喚起力が必要となるのだが、この映画が日本初紹介となったクァク・キョンテク監督は骨太な押しの強さで観る者を圧倒させる。
嬉しいのは主人公達の少年時代から長じてヤクザになった仲間を中心に描く現在の場面まで徹底したアクション仕立てになっていることで、特に映画館での乱闘シーンや相手組織への殴り込みの場面などは往年の東映任侠路線を思わせるキレの良さ。そして沈痛なラストの扱いも見事なものだ。
主役のユ・オソンも良いが、共演のチャン・ドンゴンはさすがの存在感。ソ・テファやチョン・ウンテク扮する脇の面子も悪くない。
映画では主人公たちの出生を60年代半ばに設定しているが、日本と韓国の社会風俗は約10年ほどのズレがある。従って少年時代を描いたパートは日本の昭和40年代に該当し、精緻なディテールも相まって古き良き日本映画を観るようなノスタルジーを感じさせる。その点でも見応えあり。
それだけ演出にはオーソドックスなドラマ展開とここ一番の映像の喚起力が必要となるのだが、この映画が日本初紹介となったクァク・キョンテク監督は骨太な押しの強さで観る者を圧倒させる。
嬉しいのは主人公達の少年時代から長じてヤクザになった仲間を中心に描く現在の場面まで徹底したアクション仕立てになっていることで、特に映画館での乱闘シーンや相手組織への殴り込みの場面などは往年の東映任侠路線を思わせるキレの良さ。そして沈痛なラストの扱いも見事なものだ。
主役のユ・オソンも良いが、共演のチャン・ドンゴンはさすがの存在感。ソ・テファやチョン・ウンテク扮する脇の面子も悪くない。
映画では主人公たちの出生を60年代半ばに設定しているが、日本と韓国の社会風俗は約10年ほどのズレがある。従って少年時代を描いたパートは日本の昭和40年代に該当し、精緻なディテールも相まって古き良き日本映画を観るようなノスタルジーを感じさせる。その点でも見応えあり。