とにかく歌詞が素晴らしく上手い!夢見る女性の想いを、よくぞここまで歌い上げて下さったと思います。あと十ん年したら、こんな風に初恋の中学の同級生に会ってみたい(笑)あんまり、良い感じの別れではなかったので、何時かもう一度あって、自分の幼さを謝りたい気持ちがあります。どこかに、そんな消えない想いをお持ちの方に、そして自分の為に歌詞を残しておきたいと思います。
「30年を2時間半で・・・」
作詞 麻田浩/森山良子 作曲 麻田浩/島 健
こんな事ってあるのね。新宿のデパ地下。
レジに並ぶ私の目が懐かしい横顔に釘付けになった。
他人のそら似?イエ、髪には白いものが・・・彼だわ。
ドキッ!早まる呼吸、声をかけようかかけまいか?
カゴに入ったおとうふや泥つきゴボウの先が揺れている。
こんな事ってあるのね。
若い日々の恋がよみがえる。
気付かないで私に・・・あ、やっぱり気付いて・・・。
マスカラが目の下に落ちてないかしら、
ヤダ、小鼻がテカッってないかしら。
彼がふとふり向いて瞳と瞳が重なって照れくさそうに微笑んだ。
いまだに恥ずかしがり屋なのね、あなた。
「元気?」
「うん、この通り。まあ何とか元気にしてます。
今夜のおかずを買ってるんだ。そこのおからがおいしんだ。」
「あ、私も時々買う。おいしいよね。」
<あ、なれなれしいかしら・・・>人波が消えてゆく。
レジが済めばそこでお別れ。
「ねぇ、もし時間があればお茶でも飲もうか。」
無口で引っ込み思案だった少女は、長い年月を
えんやこらと乗り越える間に、たくましく、ずーずーしく
変貌しているものなの。
「うん、いいよ。」相変わらずもったいぶってるのね。
近頃流行のカフェ。あなたはコーヒー、私はキャラメルマキアート。
そう、中年の女は新し物好きなの。
それから、2時間半。私は3年前多々の事情で一人になった。
あなたは2年前に伴侶を亡くした。
そろそろ定年後の暮らしを考え始めている。
「そうか、定年か・・・お互い50半ば・・・もうすぐ四捨五入で60かぁ。」
たわいのない想い出話に話は尽きない、尽きたくない・・・!!
30年を2時間半で飛びこして 二人の気持ちは20(はたち)
初めてのデート 「真夜中のカウボーイ」
30年を2時間半で飛びこして 二人の気持ちは21
ぎこちないFirst Kiss あなたの誕生日。
「ご飯どうしてるの?」
「自分で作るんだ。これが結構たいへんでさ、こうやってお惣菜買うんだ。
今、美味しい物何でも揃ってるからね。」
「そうか、大変ね。」
「ま、自由にいろいろできるから考えによっちゃ楽しいよ。」
2杯目のキャラメルマキアートのストローが切なく空気を吸っている。
「ねぇ、一杯やろうか?」
「そうだな、家で誰も待っている訳でもないし。
ここだったら、あそこのホテルがいいかな?」
「ホ、ホテル・・・?」
「うん、眺めもいいし、メシも結構うまいから。」
「じゃぁ、おから入れといてあげようか?」
泥つきゴボウは二つにへし折って、バッグの底に押し込めた。
人波の中、あの頃みたいに並んで歩く。
夕暮れがそろそろ星のカーテンを降ろし始める。
愛嬌のいいウェイターが「奥様、ジャケットの方おかけして
よろしかったでしょうか?」
近頃、この何々の方何々よろしかったでしょうか?
というわけのわからない日本語がすごく気になるんだ、
私。奥様か・・・うふ、奥様か。そうなってたかもしれなかった・・・。
30年を2時間半で飛びこして 二人の気持ちは20(はたち)
いつも歌ってくれた しゃがれた「Blowin' In the Wind」
30年を2時間半で飛びこして 二人の気持ちは21
別れた理由が いまだに見つからない・・・
キャンドルライトが揺れている。
私の心も揺れている。ライティングはOKよ、目尻のシワが
少しはごまかせるわ。
「とりあえずビール。」と彼。私はドライな赤ワイン。
「最近、食えなくなってさ。」
「あたしも。」
「最近、飲めなくなってさ。」
「あたしも。」って言いながら、イヤダー、私ったらグビグビグビグビ4杯目。
「女房がね・・」
「うん。」
「女房がさぁ・・」
愛しているのね、女房を今も。
イヤダ、私ったら女房に嫉妬してる。
本当の愛がどんなものなのか傷つけ合う事も愛し合う事も
知らなかった少女の恋がよみがえる。
あれから、30年、いろんな事があったわ、私にも。
お互い乗り越えてきたのね、様々な時代を。
「あ、そろそろ行かなくちゃ。久しぶりに楽しかった!」
「こちらこそ。」
「元気でね」
「君も元気で。」
『きっとまた会えるね。』 心の中でつぶやく。
30年を2時間半で飛びこして 二人の気持ちは20(はたち)
初めてのデート 「真夜中のカウボーイ」
30年を2時間半で飛びこして 二人の気持ちは21
ぎこちないFirst Kiss あなたの誕生日
いつも歌ってくれた しゃがれた「Blowin' In the Wind」
別れた理由が いまだに見つからない・・・
「30年を2時間半で・・・」
作詞 麻田浩/森山良子 作曲 麻田浩/島 健
こんな事ってあるのね。新宿のデパ地下。
レジに並ぶ私の目が懐かしい横顔に釘付けになった。
他人のそら似?イエ、髪には白いものが・・・彼だわ。
ドキッ!早まる呼吸、声をかけようかかけまいか?
カゴに入ったおとうふや泥つきゴボウの先が揺れている。
こんな事ってあるのね。
若い日々の恋がよみがえる。
気付かないで私に・・・あ、やっぱり気付いて・・・。
マスカラが目の下に落ちてないかしら、
ヤダ、小鼻がテカッってないかしら。
彼がふとふり向いて瞳と瞳が重なって照れくさそうに微笑んだ。
いまだに恥ずかしがり屋なのね、あなた。
「元気?」
「うん、この通り。まあ何とか元気にしてます。
今夜のおかずを買ってるんだ。そこのおからがおいしんだ。」
「あ、私も時々買う。おいしいよね。」
<あ、なれなれしいかしら・・・>人波が消えてゆく。
レジが済めばそこでお別れ。
「ねぇ、もし時間があればお茶でも飲もうか。」
無口で引っ込み思案だった少女は、長い年月を
えんやこらと乗り越える間に、たくましく、ずーずーしく
変貌しているものなの。
「うん、いいよ。」相変わらずもったいぶってるのね。
近頃流行のカフェ。あなたはコーヒー、私はキャラメルマキアート。
そう、中年の女は新し物好きなの。
それから、2時間半。私は3年前多々の事情で一人になった。
あなたは2年前に伴侶を亡くした。
そろそろ定年後の暮らしを考え始めている。
「そうか、定年か・・・お互い50半ば・・・もうすぐ四捨五入で60かぁ。」
たわいのない想い出話に話は尽きない、尽きたくない・・・!!
30年を2時間半で飛びこして 二人の気持ちは20(はたち)
初めてのデート 「真夜中のカウボーイ」
30年を2時間半で飛びこして 二人の気持ちは21
ぎこちないFirst Kiss あなたの誕生日。
「ご飯どうしてるの?」
「自分で作るんだ。これが結構たいへんでさ、こうやってお惣菜買うんだ。
今、美味しい物何でも揃ってるからね。」
「そうか、大変ね。」
「ま、自由にいろいろできるから考えによっちゃ楽しいよ。」
2杯目のキャラメルマキアートのストローが切なく空気を吸っている。
「ねぇ、一杯やろうか?」
「そうだな、家で誰も待っている訳でもないし。
ここだったら、あそこのホテルがいいかな?」
「ホ、ホテル・・・?」
「うん、眺めもいいし、メシも結構うまいから。」
「じゃぁ、おから入れといてあげようか?」
泥つきゴボウは二つにへし折って、バッグの底に押し込めた。
人波の中、あの頃みたいに並んで歩く。
夕暮れがそろそろ星のカーテンを降ろし始める。
愛嬌のいいウェイターが「奥様、ジャケットの方おかけして
よろしかったでしょうか?」
近頃、この何々の方何々よろしかったでしょうか?
というわけのわからない日本語がすごく気になるんだ、
私。奥様か・・・うふ、奥様か。そうなってたかもしれなかった・・・。
30年を2時間半で飛びこして 二人の気持ちは20(はたち)
いつも歌ってくれた しゃがれた「Blowin' In the Wind」
30年を2時間半で飛びこして 二人の気持ちは21
別れた理由が いまだに見つからない・・・
キャンドルライトが揺れている。
私の心も揺れている。ライティングはOKよ、目尻のシワが
少しはごまかせるわ。
「とりあえずビール。」と彼。私はドライな赤ワイン。
「最近、食えなくなってさ。」
「あたしも。」
「最近、飲めなくなってさ。」
「あたしも。」って言いながら、イヤダー、私ったらグビグビグビグビ4杯目。
「女房がね・・」
「うん。」
「女房がさぁ・・」
愛しているのね、女房を今も。
イヤダ、私ったら女房に嫉妬してる。
本当の愛がどんなものなのか傷つけ合う事も愛し合う事も
知らなかった少女の恋がよみがえる。
あれから、30年、いろんな事があったわ、私にも。
お互い乗り越えてきたのね、様々な時代を。
「あ、そろそろ行かなくちゃ。久しぶりに楽しかった!」
「こちらこそ。」
「元気でね」
「君も元気で。」
『きっとまた会えるね。』 心の中でつぶやく。
30年を2時間半で飛びこして 二人の気持ちは20(はたち)
初めてのデート 「真夜中のカウボーイ」
30年を2時間半で飛びこして 二人の気持ちは21
ぎこちないFirst Kiss あなたの誕生日
いつも歌ってくれた しゃがれた「Blowin' In the Wind」
別れた理由が いまだに見つからない・・・