いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

ちっぽけな「へえ~」

2005年02月19日 23時50分02秒 | 俺のそれ
まるで関係ないのですが、トリビア風なネタを少し。



―― 老舗デパートの『三越』の包装紙にローマ字で書かれている社名は、「アンパンマン」の作者、「やなせたかし氏」が書いたものがずっと使われている。



へえ~、へえ~、…

補足トリビア風:
変形したような楕円形デザインは・・・誰だったかが作ったらしいのですが、当時三越社員であったやなせ氏が担当で、「社名はそちらで適当に入れて」と言われたので、やなせ氏が「じゃあ、私が」ということで、適当に書いたそうです。それが、そのまま現在でも使用されているということのようです。


番組に送ってみようかな…と思いましたが、面倒なので止めます。それに、このネタは新聞に出ていたんです!だから、パクリですので。でも、ほとんど知られていないでしょ?(私も「へえ~」でした)


うーん、でも本当にちょっぴりでした……残念!





日歯連事件――橋本・青木氏は?

2005年02月18日 18時18分02秒 | 社会全般
元会計責任者の証言で、新事実が浮かび上がってきた。ひょっとすると、検察は橋本・青木の両者に迫りつつあるのか・・・?

青木さんは、人間ドックらしいが、捜査直前の入院は「昔からの手」である。

まさか、そのための雲隠れ?検察筋から情報をキャッチしたのかな?強烈なマスコミ批判をした特捜部長が、情報漏れを封じているだろうが、何らかの事前情報があったのかも・・・?


先月の検察審査会の不起訴不当の決定を受けて、今後の東京地検特捜部の判断が注目されるが、未だ結論は不明だ。しかし、村岡さんの裁判が進展するにつれ、会計責任者が2000年9月以前から収支報告書の不記載が続いていたこと、橋本・青木両議員に裏金を報告していたこと、01年参院選で裏金から4億円以上支出したこと、幹部への報告と了承があったこと、などを証言した。元会計責任者の真実を告げようとする心が、このような証言となって顕れたのか・・・。村岡被告1人に絞って証言していないことから、意図的に村岡被告のみを有罪にしようというわけではなさそうだ・・・。


単純に考えて、この滝川証言によって、橋本・青木両氏の、「違法な裏金」の存在、収支報告書の不実記載、いずれの認識もあったと言わざるを得ない。「記憶にない」とか、「私は報告を受けていない」などの言い逃れは、もう無理だぞ。後は検察側の立件が出来るかどうかだが、滝川証人は「裏帳簿を細かくちぎって、水洗トイレに流した」と証言しており、確実な物証も存在しないのだ。滝川証言だけから起訴できるのか?でも、これは村岡被告についても同じことが言えるし、橋本・青木氏の別件起訴も有り得るのか・・・?日歯連の一億円への関与が立件困難としても、別な関与が明らかであれば、当然取調べ開始だろう。

検察も頑張ってくれよ。特捜部の名が廃るぞ。

その意味で、青木さんの入院は気になる。
郵政なのか、こちらの絡みなのか、はっきりしてくれー。


「そもそも論」の大義

2005年02月18日 12時45分45秒 | 政治って?
「そもそも論」という間抜けなネーミングも如何なものかと思うが、「オレオレ詐欺」以来、昔の番組の『連想ゲーム』(古すぎ!NHKでやってましたね)の「ワンワンコーナー」みたいなのが流行っているのでしょうか。そもそも論者は「何故、今でなければならないか」という問いかけが基本なのだが、「民営化の意義」は理解できても、時期として「今」の必然性が理解できないということなのだろう。では、いつならばよいのか?そもそも論者は、「民営化に反対しない」ならば、民営化の移行時期について、その基準を示さねばおかしいだろう。そうでなければ、「では、何故今ならダメなのか?」という問いに答えられず、堂々巡りのように思うが。反論できんだろ?


例えば郵便事業単独赤字が3期連続で出た場合、とか、そういう具体的基準で「民営化時期の適正さ」を考慮するのではないか?そもそも論者の馬鹿げたところは、民営化自体に「絶対反対」とはあからさまに言わず(野田さんは言ってたかもね)、時期の必然性についてのみ争点にしようという魂胆だ。厳しい経済環境になってからでは、相当の被害を覚悟せねばならないことは、民間企業再生の過程を見ても明らかであろう。ダイエーやカネボウをよく見てみるべきだ。切羽詰まったら、相当の首切りも起こりえるだろう。だが、今ならソフトランディングも可能だし、リストラしなくとも経営努力と人員の自然減で対応可能だ。これも理解できないとは、愚かの極みだ。



例を考えてみよう。
夏休みの宿題がある子供がいた。宿題は当然夏休み中にやってしまわねばならない。

夏休み2日目に、お母さんが子供に言った。「早いうちに、宿題をやっておきなさい」
すると子供は「『そもそも』何で今やらなくちゃいけないの?夏休みはまだまだあるじゃない」
「どうせ、やらなきゃいけないなら、余裕を持ってやっておいた方がいいでしょ」
「夏休み中に終わらせていけばいいんだからさー。何で今なの?」
「いいから、早くやってしまいなさい。屁理屈言うんじゃないの」
「だからー、どうして今やらなくちゃいけないの?」
「今までいつもぎりぎりで、前日にみんなで手伝ってあげたでしょ。どうせ、今年もそうなるんだから」
「だから、夏休み中にちゃんとやるって言ってるじゃん」
「いつもそう言ってて、一度も出来た事がないでしょ。だから、早めにやっておきなさい」
「でも、どうして今なの?」
・・・・・・




要するに、そもそも論者の愚かなところは、この例の子供と一緒であることに気付かないことだ。「やらなければならない」という結論があるならば、「いつやるか」ということについて、上述したような基準を示すべきで、それが議論というものだろう。「どうして小僧」なのか?ワタヌキ殿は。


”そもそも”民営化反対派は、「小泉内閣」と刺し違えても阻止するくらいの気構えでなければ、止められんだろう?小泉さんは構造改革の「本丸」として「内閣の命運」を賭けるといっているのに、反対派はそれくらいの覚悟がなけりゃ、両者激突以前に負けてるんじゃない?気迫負けだ。男らしく「民営化は絶対反対」の御旗を掲げろよ、「そもそも論」などで誤魔化さないで。「男らしく」などと言うと、男女差別と非難されかねないが、「男らしさ」では野田さんの方が潔いぞ、はっきり言って。明言しているからね。


それで、党内不和となって解散に突入しようが、選挙戦に負けようが、「民営化阻止」が国民生活の為に絶対必要ならば、男を賭けて戦えっての。そういう政治哲学はないのか。本気で賭けられないとしたら、「その程度の反対の意志」ということだな。自己利益、利権や保身という矮小なものしか持っていなければ、大義をかけて戦えんだろう。そういうレベルの騒動だ、ということだな。

底が浅いな、自民党議員さんは。




リーマンの思惑は?

2005年02月18日 12時39分00秒 | 社会全般
リーマンと言うと、「サラリーマン」をバカにしたような言い方で、若者などを中心に使われたりしていますね。ちょっとイヤな言葉です。今回のリーマンは「リーマン・ブラザーズ証券」のことです。ライブドアのニッポン放送株買収劇で、現時点では最もおいしい思いをしたと考えられます。大きくやられたのは、ライブドア株やニッポン放送株に高値で飛びついてしまった個人投資家などでしょうか。


リーマンはライブドアからの借受株の一部 890万株を全株売却して、既に相当の利益を確定させたようですね。MSCB発行リスクは、かなり軽減されていると思われます。ライブドア株が下限値に突っ込まなければかなりの儲けが期待できますね。やはり外資は甘くないということでしょうか。それに、誰もそうそう簡単にお金を大量に貸してはくれませんよね。MSCBには差額が一割乗っけられていますから、「といち」なみの金貸し(?)のようなものでしょうか。それにしても、やられた個人投資家は、一気に冷や水を浴びせられた心境でしょうね。私にはとても怖くて手が出せません(今までよく分らないので、情報通信関連とかインターネット関連の企業はほとんど買ったことがありません)。


ライブドア株の大量に保有することで、リーマンの旨みは何か?「値上がり益」これは単純で分かり易い。「間接的メディア支配を目論む投資家の登場期待?」これは相当分りにくい。いずれにしても、損しないように考えているんでしょうね。


青木さんの雲隠れ

2005年02月17日 17時16分05秒 | 政治って?
入院するとの報道があり、何だか勘繰りたくなるのです。最大の焦点、「郵政民営化」の問題はどうなるのか――
先日与謝野さんが、「予防医学的民営化論」を語ったこともあり、自民党内はくっきりと”割れて”きました。前から、武部さんは張り切りすぎと思っていましたが(こちらは効果なし、でした。かえって逆効果だったかも?)、政調会長が「容認」発言を明らかにしたことで、俄かに動きが活発になってきましたね。青木さんは、病院で「のんびりと」落しどころの算段でしょうか・・・?


反対派勢力も着々と動き出しています。何と自民党の郵政事業懇話会が公社存続の対案作成に乗り出すとの報道がありました。こちら側の大将は綿貫さんですね。旧橋本派の「敵討ち」を腹に含んでいるかもしれません。当の橋本さんは証人喚問要求などがあって、表立って動けません。ひっそりと息を潜めているしかありませんから。そこで、反小泉勢力を結集して、解散を封じ込めながら廃案に追い込む作戦を考えているようですね。この陣営は、「ワタヌキ」だけに、民営化の「ホネヌキ」というところでしょうか(またしても下らんオヤジギャグですみません)。


与謝野政調会長の発言は、確かに的を射ている。以前の記事でも触れたが、郵便事業は今まで以上に「下降トレンド」間違いなしの事業である。この傾向に歯止めをかけるビジネスモデルは、今のところないと思う。よって、郵便網の維持だけを目指しても、将来性はない。タバコ事業と似ている、と述べた通りだ。回避策としては、多角化しか思いつかない。「何故、今民営化なのか?」という問いは、素朴かつ「確かにそうだな」とも思えるのであるが、これも前から述べてる通り、財投関連の政府系機関を追い込むには必要であろう。


銀行をはじめとする金融機関や生保業界では、最大のライバル「郵貯」と「簡保」が民業を圧迫していると考えている。この二つを支える競争力の源泉は、「お約束金利」で借りてくれる貸し倒れのない「財投先」であろう。今後の公的事業モデルとしては、大型事業の時には民間銀行団によるシンジケートが資金調達を行い、PFI 的手法で事業を進めるという形が普通になっていくのではないでしょうか。銀行団は、今まで資金提供ができなかった大型の貸付先ができるので、経営的には大きくプラスとなるであろう。事業主体である政府や自治体にとっては、事業の効率化が図られ、税金の投入額も削減されうる。

一方、民間の銀行や保険会社が、多くの利益を上げられるようにすることが本当によいのか、という議論も考えられる。何故なら、銀行や保険会社の平均的給与水準は一般に比して相当高いことが知られており、こうした「高給取り」が多数存在するということは、既に高コスト体質とも言えるかもしれないのである。預金金利が郵貯に対して低すぎるのは、こうした高コスト体質があるからではないか、という指摘も考え得るのである。国民としては、給与が高いことが全て悪いとも思わないであろうが、本来利息として受け取るべきお金が、銀行の体力回復のために使われたため(その上公的資金として税金が投入された)、銀行とその株主と従業員には大きく貢献しているが、国民は損をする結果となっています。金融システムを回復し安定化させるためのコストとしては、非常に高くついたかもしれません。


これらのことを考えてみると、民間銀行や生保会社は、従来の公的部門の資金提供を担うことによって、社会に還元したり貢献できるような企業マインド(というのが適切かどうか分りませんが)を示して欲しい。


郵政民営化の道のりはこれからだ。ワタヌキ抜きには語れないということのようだ。与謝野発言が効いているのだろう、反対勢力は焦りを感じているはずだ。「歩み寄り」の雰囲気を打開するために、「対案」作成を持ち出してきた。青木さんは「寝たふり」だ。どんな手を考えているのか。苦し紛れで、「態度を明らかにしない」という作戦なのか?

解散した場合の「自民党危機説」が明確に持ち上がれば、選挙を避けるために「廃案」は阻止される。しかし、「玉砕覚悟」で党議拘束に造反する場合には・・・加藤の乱があったな、そう言えば・・・選挙突入も有り得るであろう。ワタヌキさんがそこまでの覚悟を決めて反対派勢力を結集しているかどうか。他の連中も、あわよくば「ポスト小泉」を狙ってるだけで、選挙敗北の責任をかけてまで反対できるかどうか、これはわからんな。選挙戦になれば「郵政民営化」を掲げるわけにはいかない。自民党が一つになって戦えないからで、公約できないのに、争点の「郵政民営化」を支持するなら小泉(反対派多数の自民党)支持というのも変だし、民営化反対でも自民党支持者は小泉政権を支持できないからね。本当に選挙区ごとに戦うなら、別だけど。民営化支持の議員か反対の議員かで、自民党支持者がどちらかに投票するということになるかな。どちらにしても、「郵政民営化の是非を問う」という選挙は自民党には戦えないだろう。


政府案については、前から書いているように、4つの事業会社の概要と事業計画、収益予測を公表すべきだ。民営化の根本に関わる問題ですから、これは絶対必要です。反対派を封じるにも、具体的数字がなければダメですね。

医療費の罠

2005年02月16日 12時11分15秒 | 社会保障問題
厚生労働省は、以前政府管掌健康保険の都道府県単位の再編を発表していたが、今度は国民健康保険の都道府県別保険料導入を打ち出してきた。YONIURI ON-LINE (2/16)より以下に一部抜粋します。



厚生労働省は15日、2006年度の医療制度改革に伴う医療費抑制策の全体像をまとめた。

 自営業者などが加入する国民健康保険(国保)の運営主体を市町村から都道府県に移し、保険料を都道府県ごとに設定することで、高齢者比率が高いなどの理由で医療費がかさむ市町村の国保破たんを防ぐ。 その上で、都道府県ごとに、治療成果などの数値目標を盛り込んだ医療計画を策定させて無駄を省くことで、医療費抑制につなげる。ただ、一部の市町村では国保の保険料がアップする可能性もあり、反発も出そうだ。 全体像は、16日の細田官房長官の私的懇談会「社会保障の在り方に関する懇談会」で厚労省案として提案する。同懇談会や経済財政諮問会議で議論した上、今夏の「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」に盛り込み、2006年の通常国会での医療制度改革関連法案の成立を目指す。

 厚労省案によると、国保は当面、複数の市町村からなる「2次医療圏」ごとに保険料設定や保険運営を行う形に移行させる。将来的には、運営主体を都道府県に移す。 現在は市町村が運営している国保は、少子高齢化や過疎化の進行で、赤字の市町村が全体の3分の2を占める。都道府県ごとの運営で、財政力に余力のある市町村が、財政基盤が弱い同都道府県内の市町村をカバーする格好となり、国保財政の破たんを防ぐのが狙いだ。 国が一元的に管理する政府管掌健康保険(政管健保)の業務も都道府県単位とする。これにより、国保と政管健保はいずれも、地域の実情に応じた保険運営が可能になる。

 昨年の国と地方の税財政を見直す3位一体の改革で、国保に対する国庫補助の一部を2005年度から都道府県が肩代わりすることが決まっている。保険の主体が都道府県に移ることで、都道府県によっては保険財政維持のためにさらなる追加負担が必要になる可能性もある。 ただ、厚労省としては、医療費の抑制策を併せて実施することで、保険料負担の増加を抑えたい考えだ。




厚生労働省は、市町村単位よりも都道府県単位で管理した方がよい、との判断であろうが、運営主体の自治体の財政に大きく左右されるということを容認するようだ。政府管掌を都道府県単位にすることも同じ流れである。医療費の増大を地方に押し付けようとする、まさに改悪だ。愚かな官僚たちの、目先しか考えない政策だ。管理・運営を全国にばらして、一国一城の大名を47に増やすということのようである。介護保険もそれに伴って同様の制度に乗せられるのだ。

苦しい市町村は確かに存在し、その苦しみを少しは軽減できるかもしれない。だが、全国的に社会保障サービスの負担格差が存在することは、望ましくはない。一人当たりの医療費の地域差は、人口構成、医療保険の審査レベル、保険解釈の不一致、徴収率、等の変動要因があるはずである。これらについて十分検討し、まずやるべきことを優先すべきだ。医療制度改革に向けて、前から提言しているように、標準化の作業を進めるべきである。全国的な統一性のない、審査や解釈が横行していること自体おかしな話なのだ。また、医科・歯科・薬科で、分野別に医療費の支出を検証する必要があるだろう。全て一律に、1人当たりの額では、傾向が見えないであろう。


そして、経済財政諮問会議で暴論が出た。YOMIURI ON-LINE (2/15)から抜粋。



政府は14日、今後の社会保障給付費の増加を名目国内総生産(GDP)の伸び率程度に抑制する目標を定め、目標達成のための5か年計画を今年中に策定することについて、本格的な検討に入る方針を固めた。

 少子高齢化で増大する医療・介護給付費の総額を抑制する中で、社会保障制度の抜本的な見直しを目指すもので、経済財政諮問会議の民間議員4人が15日の諮問会議で正式に提案する。 提案の文書は、社会保障給付について「総額の目安を決め、制度改革や効率化を図ることが重要課題だ」と指摘した上、「経済規模に見合った水準という意味で、名目GDPを指標にすることが妥当だ」と強調している。 抑制策については、2010年度までに新制度を完成させることを前提として、医療、介護給付費の伸び率について5か年計画を今年中に策定し、診療・介護報酬の次回改定に反映させるよう提案している。




総額目標を設定、ってそんなことが可能なわけないだろう!GDP成長率に抑制できるなら、誰も苦労しないだろうが。企業負担の回避を狙っているだけで、公共の福祉という視点がまるで抜けてる。単純な算数ができないような、バカな民間議員がいるということだ。

高齢者の人口比率が約20%の現在は、数でいうと約2400万人だ。医療費と介護関係費の両者を併せた総額(以下、医療関係費とします)は、主にこれらの人々にたくさんかかっている。高齢者の疾病罹患率が一定ならば、今後高齢者人口が増加すると、それに比例して増えていくのである。実数で言うと、20年後には約3500万人が基礎年金受給者だ。今と同じコストでも、医療関係費が単純に約46%増加する(診療報酬の増加で、さらに増える可能性が高い)。それまでに、保険料支払者は1千万人減少しているのだ。収入が大幅に減少するのと、総額が大きく伸びるが、20年間のGDP成長率がこれほど確保できると言うのか。年平均2%程度の成長率が必要だ。


大バカ野郎だな、こいつらは。因みに過去9年間の名目GDP成長率は平均で0.2%(日銀統計が1995年からのデータで、それ以前がありませんでしたから、9年間の平均としてます)しかない。実質成長率でも1.1%だ。算数の出来ないような連中が、「経済財政」を語るのか。単なる数字あわせの、暴論だ。こんな突飛な発案をする前に、実態と単純な算数を学べ。予測される数字を見ろ。その意味を考えろ。20年間、全員今と同じ給料でやったって、カバーされないだろうが。そんな事業計画があるか、っての。
医療に株式会社参入が阻止されたことの報復か?(介護保険を見ろ。株式会社参入で、不正請求が多いし、認定基準も大甘だし、ケアマネージャーとつるんでる会社へ誘導されて、必要かどうかわからんような介護プランが横行してるだろ。株式会社は、株主の利益、会社の利益を優先するから、そういう事態を招きやすいのではないか。介護保険の伸び率が物凄い勢いなのは、そういう側面があるだろう。)


こんなことは、感覚的にわかるぞ。いちいち計算してみなくとも、昨今の「景気がよい」という時だって成長率は年率換算で2%程度がせいぜいで、景気動向が悪い時期なら、ごく当たり前にマイナスとなるのであるから、総額規制をかけたところで、その意味がないことくらい分かるだろう。医療制度改革と補助金やその他支出を見直し、運営業務の効率化が必要であるが、総額規制は医療機関の経営破綻を招くだけだ。

旧国公立病院や国家公務員共済組合連合会保有の病院で、どれほどの経営改革ができるか見せてから言えっての。全ての補助金をカットして、まずそれで経営させてみろ。それで、健全経営ができ、先日の国家公務員共済組合連合会三宿病院で起こったような医療過誤もなく、患者満足度の高い医療機関モデルを作ってくれよ。国民にそういう見本をみせてほしい。こういう所に、無駄に補助金を突っ込んでおいて、総額規制、ってやるべきことがおかしいんだよ。他の歳出の抜本的見直しもせず、構造的問題も解決しようとせずに、単純に増加する数字だけを取り上げて、「総額規制」って大バカ者の考えることだ。

大リーグの給料じゃないんだから。




教育を考える5

2005年02月15日 20時14分23秒 | 教育問題
コメントを頂いていたのですが、続きを書くのが遅くなりました。申し訳ありません。
前回の記事で紹介した読売新聞のアンケート結果の記事には、東大教育学部の刈谷教授のコメントも記されていました。以前から「医学教育のひろば」のInoueさんからコメントでお聞きしていましたので、とても役立ちました。ありがとうございます。


また、本日付の読売新聞朝刊には中山文部科学大臣と、元東大学長で文部省大臣を歴任された有馬先生の、『学力低下とゆとり教育』という記事が載っておりました。

私なりに要旨をまとめてみますと、中山大臣は、基礎教科の時間数を増やす方向性と、特に国語を重視する、ということでした。また、ゆとり教育の否定でなく、学習意欲の持たせ方と能力のある教師の確保が問題と捉えている。時間数は長期休暇短縮や平日の時間延長などで補うことも考慮するとした。

一方、有馬先生は、総合学習の趣旨が十分理解されていない、読解力の低下、刈谷教授の指摘する”できない子”のさらなる低下傾向などに懸念されております。学んだことを大人になっても身につけている教育、内容は少なくても基礎基本をしっかり教え考える力を養成すること、全員が勉強を好きになるのは無理でも個々の好きな分野を伸ばす教育が大切と述べている。

なるほど、両者とも現大臣と元大臣ということで(両者とも東大でもある)、それなりの考え方があるようですね。共通しているのは、「読解力が低下しており、この回復が必要」(国語教育についての再考ということか)、「授業時間数不足には、5日制は維持しつつ、従来の長期休暇等でカバー」ということですね。近年、英語教育については、かなりの関心の高さが見られていますが、国語については見過ごされてきたかもしれませんね。当然のことながら、言語や歴史は国としての(あるいは民族としての)文化の根幹であり、これについての教育・理解が不十分というのは憂慮すべきことであろうと思います。外国語教育の面でも、母国語がベースにあって、その語彙や文化などが理解されていることが、他言語の習得には必須であると思います。その意味でも、国語教育を見直すべきなのでしょう。

総合学習については、中山大臣は有効に行われているか再検討が必要、教師によって差があるという見方をしている。有馬先生は、「継続」を強く訴えておりますが、問題点に「体験学習ばかりに使う」と思われていること、しばりは良くないが現場任せにし過ぎた面があること、を挙げておられる。もう一度総合学習を検討し、実際にどのような授業が効果的であったのか教師自身で研究・検証すべきでしょう。

私も以前から述べているように、通常の科目以外の時間は必要と思っておりますので、総合学習は残すべきと思っています。どのような方法がよいのかは、教師が学ぶ以外にないと思います。実践例で評価の高かった方法などをよく研究して、共通して取り入れられることはどの教師でもできるようにすべきでしょう。

教師の質という点でも同様に、全員が一定レベルに到達するように研鑽するべきでしょう。前回のアンケートでは、質の低下が8割くらいに肯定されていましたが、現実にはそういう教師が以前から存在していた(逮捕されたり処分されている教師の年齢が、20代ではなく40代・50代というのも珍しくない)のであり、それが顕在化したに過ぎないのかもしれない。


我が家の新聞考

2005年02月15日 14時36分59秒 | 俺のそれ
我が家は読売新聞をとっています。理由は私が巨人ファンだったからです(過去形になりつつある・・・)。今でも内心応援しますが、前のようにビール片手に「よーし、打てー!」とかは応援できなくなってしまいました。2年前からパ・リーグに移って、日ハムを応援しています。理由は、「何となく面白いから」です。昨年は最下位から、3位まで浮上しました。好きな選手は、小笠原と横山です。ダルビッシュは開幕に間に合わない~、残念ですが高卒ルーキーなので無理せずに、長期間活躍できる体を作ってほしいと思っています。

話が逸れました。
他の新聞は、毎日や地方紙を読んでいたことがありますが、薄くて記事の分量が少ないので嫌いでした。学生時代に朝日の勧誘がうるさく、嫌いになりましたが(絶対おまえとは契約しないぞと心に誓ったのです)、友人で読んでいる人は沢山いて、時々読んでいました。社会人になってからは読売のみですね。


投資を始めたころ(今から約10年前くらいでしょうか)、日経も毎日読みたかったのですが、お金がかかるので、飲食店に置いてあるのとかを読んでいました。当時、チャートはないし、基本的データは四季報くらいしかなく、その日の株価情報もいちいち証券会社に電話して担当者が、「あー、○○ですね。いくらいくらです」と教えてもらうので、とても不便でした。情報も、日経を読んだりしないと、手に入らないような時代でした。

こうして考えると、今は本当に便利になったと思います。日経では最終面に「私の履歴書」という欄があって、これが一番好きで、次が「交遊抄」(だったかな?)でした。ここ数年は、ネットでしか日経の記事を見ていませんね。証券会社のHPがかなり充実したことも、紙の日経を読んでいない理由かもしれません。


現在、我が家での新聞の役割は、いくつかあります。

毎朝最初に新聞を読むのは、ウチの子(春から中学)です。とってきて、自分の読みたい欄を見つけて読んでいるようです。読者の投稿欄や「人生案内」という相談コーナーも人気です。特に、本の書評欄や下段の本の広告を好んでいて、面白いのを見つけると、家族の中で話題となります(時には大爆笑の広告とかがあるんですよ)。また、「編集手帳」欄、全面広告や特集記事などでも、家族の人気の傾向があり、面白い広告とかは話題に上りますね。あと、写真や本の広告欄を切り抜いたりして、保存しているようです(何に役立つのか知りませんが)。

日曜版は、やっぱり「あたしんち」が人気あります(マイナーですが、「まるで日出夫」だったかな?字が間違えているかも。これも人気。知ってる人は知ってるかな)。政治面や経済面の話題は、まずありません。因みに、私の親くらいの世代になると、毎日見てるのは「おくやみ欄」で、なるほど、とちょっと思います。


このように、ネット情報と違って、同じ情報に接することによって、そこから家族での話題が出てくることが、とても良い面であると思っています。あとは、「切り抜き」できること。ウチの子には、朝出かける前に、「夜に切り抜くからね」と予告されます。その前に読んでくれ、という意味でしょう。私も時々切り抜くんですが(何でだろ、昔からのクセかな)、家族も切り抜いていますね。主に、囲碁欄、写真、料理のレシピや本の紹介などですね。ごく稀に普通の記事も切り取ります。かなりのアナログ一家なのかもしれない(爆)。

直接探していない情報が、すぐ傍にあったりすることも、良い点かもしれない。大して必要のない、自分には興味のなさそうな記事でも、ふと目が行ってしまい読んでみると、意外に面白かったりすることもある。そういう、「無駄」なところがあることが、逆に良い面かもしれない。


最後に、古紙として、新聞独特の紙質が”使える”という面もある。水分の吸い取りがいいし。キャンプの時には必需品です。

バレンタインデーの結果発表~

2005年02月15日 00時27分07秒 | 俺のそれ
本当は「今日の妻」シリーズにしておこうかと思いましたが、やっぱり単独記事にしました。さて、戦果はいったい…
衝撃の答えは――60秒後!
(すみません。下らなすぎ・・・)



妻から一つ。ゲット。しかし、チョコではなく、何故か「カラムーチョ」(全国的に販売されていますか?)とガム2種類、ビール、でした。

職場関係は、義理義理チョコ2こ、ゲット。こんなもんですね、だいたい。さびしさはない。チョコは好きじゃないから…

戦果は以上。戦艦2隻、駆逐艦1隻。ってな具合ですか。




関係ありませんが、本日の夜のテレビは面白かった。
いつもよく見てるWBS(テレビ東京系)に、「ホリえもん」生出演。ちょっとお怒りになる。「フジテレビ側には歓迎されていないようですし、ニッポン放送の方も…」と解説者に問われ、「だいたい、そんなこと言うなら、上場すんなって。こんな人には株主になってほしくない、とか言うのおかしいでしょ。株主になってくれるなら、誰だっていいはずで、企業として金だけ出してほしいというのと一緒で、そんなのおかしいでしょ。」

確かにそうですね。うーむ。

でも、フジテレビ社長は「株で何でも買える、お金で何でも、っていうのはねえ。そういうのっていうのは、どうかなとおもうけどねえ。私はそういうのには、戦っていくという風に思ってますから」と挑発しておるようですぞ。先日も「そういうのって、あれ?アメリカ式っていうか、向こうのやり方?日本ではそういうの通用しないよねえ」みたいなあからさまな批判をしていましたしね。ホリえもんは、野球の時と同じだな、やっぱ。与える印象が一緒なんだろうかね。




一方、TBSでは、安倍ちゃんが生出演。北朝鮮問題について、一通りしゃべった後、筑紫さんに「NHKと朝日新聞問題について…」この時、WBS見てたから、あっち見たりこっち見たりで大忙し。


因みに、TBSではこのNHK問題や朝日新聞問題、そしてライブドアとフジテレビ問題と、自局とは関係ないから、精力的に報道しています。そりゃ、ライバル会社の騒ぎでニュース作れるから、一粒で2度おいしいよなー。って非難しているわけではありませんよ。報道してくれる方が嬉しいですから。


安倍ちゃんは「朝日新聞には、真実をきちんと説明してほしい、ということを言っているんです。1月12日の記事について、その真偽を明らかにしなければおかしいでしょ。」というようなことを話していた。なるほど。筑紫さんは、「そういう問題と別に、番組に対して、圧力となるような発言をしたという見方もあるわけですが、…」と問いかけた。安倍ちゃんは少し口を濁しながら、「私は偏向してるとは言っていないですよ、心の中ではそういう思いはありましたが。公平公正にという放送法の内容についてしか言えないわけですから。説明に来た人に、番組の話されて、それじゃあ公平公正に、くらいは言うでしょう。それじゃあ、政治家は何にも言えないわけですか」みたいなことを話していた。

「予算審議という権限もありますし」との問いかけには、「政治家全員がその権限を持っているわけで、NHKは私と中川議員以外にも説明しているわけですし、今更になって、2人だけを取り上げるというのは、何かあるのかな、と思いますよ」と。ちょっと正確ではないかも。でも、概ねこのような要旨であったと思う。

忙しい夜でした。

宮里はやっぱりスター!

2005年02月14日 21時52分23秒 | 経済関連
日本の女子プロゴルファーが、第一回W杯で見事優勝だったそうです。本当に凄い!



スター性のある人はやっぱり違いますね。勝負強いです。

昨年の賞金ランキング争いは、最終戦までもつれて、「期待」が盛り上がりました。通常はその前に決まってしまっていると、女王争いはなく、視聴率も悪いでしょ。でも、藍ちゃんは違いましたからね。不動に負けたとはいえ、2位ですから凄いと思いました。精神力が本当に強いんでしょうね。こんなに注目されて結果を出すのは、よっぽど強くないと・・・感心ばかりしていました。



それで、今回は何と国別対抗戦です。北田とペアで、互いを励ましあいながら乗り切り、見事優勝ですからね。北田曰く「私のせいで優勝できなかったら、日本に帰れない」と、相当のプレッシャーを感じていたようですね。前日まで北田が手堅くプレーして、宮里は結構思いきって攻めることができたんでしょう。でも、最後は北田のメンタリティの弱さが、プレーに出てしまい、日本大ピンチ・・・となりそうだったのを、藍ちゃんが救ったのかもしれない。宮里の精神的強さが、北田を随分と勇気づけたんだろう。


優勝後のインタビューを昨夜見ていたが、北田が泣きすぎてうまく話せず、藍ちゃんがきちんと答えていた。北田は「本当に藍ちゃんのお陰。助けてもらって。」とコメントしているのを見て、丁度いいペアだったんだな、と思いました。きっと、道中も、ホテルの部屋でも、割と楽しく過せていたんだろうなあ・・・と、関係ないんですが、ふとそんなことを思いました。

それにしても、スターは違う。マジで。


続・言葉の創造と理解

2005年02月14日 18時32分02秒 | 社会全般
ご質問がありましたので、少し追加したいと思います。

前の記事中に、新語については「定義付けや注釈は、使用する時にあった方が読者には親切であると言えるし、共通理解を得るのを助けるという意味はあるでしょう。」と書いています。ですから、初めて用いた言葉として、理解できなければ質問することが必ずしも不適切とは思いません。しかし、文脈中、或いは過去の文章をよく読めば既に書かれていることであり、著者の意図が判れば特別に質問することでもないように思います。


また例を出して申し訳ありませんが、「カスケード(cascade)」という言葉がありますね。これを知っておられるならば、近年用いられる「サイバー・カスケード」についても、思い至るところがあるのではないでしょうか。小倉氏も引用していたサンスティーン著の『インターネットは民主主義の敵か』で用いられる言葉です(小倉氏はこの本の中身をよく知っていたので、きっとあのような一連の記事を書いてしまったのでしょう。あくまで推測にすぎませんが)。彼はアメリカの憲法学者ですが、詳細はご自身で本をお読みになってみて下さい。「サイバー」は前の記事に書いてますから、省きますね。


この「カスケード」から「サイバー・カスケード」への言葉としての道筋を、私なりに考えてみました。「カスケード」の意味は「段々になっている滝」ですね。これに似た実験装置などで、主に化学の用語としても用いられるようになりました。その流れから、生化学に有名な「アラキドン酸カスケード」という言葉が登場しました(アイザック・アシモフは生化学者で、Ph.Dを持っていました、関係ないけど)。鎮痛剤のCMなどでも良く聞く、「プロスタグランディン」の生成などの反応が含まれます。この生成をブロックするのが「アスピリン」であることは有名ですね。

この反応過程は、段々の滝で水が次々と落ちていくさまが、似ていることから名付けられています。ある反応が次の反応を引き起こし、続いてまた次の反応がその次の反応へ・・・と反応のスタートから、最終的な生成物へと向かっていきます。このような反応形式は、血液凝固過程もよく似ています。スタートすると、途中でいくつもの反応を経ても、必ず行き着く先は「同じ」なのです。

こうして、「~~・カスケード」というのは、こうした反応形態(これと似た現象も含めて)を指して用いられるようになったと思います(あるいは、一般的に cascade effect として知られているかもしれません。英語苦手なので正確にはわからないです)。これが、ネット上での現象にも同様の過程が見てとれるので、サンスティーンは「サイバー・カスケード」と名付けたのではないでしょうか。確かに、サンスティーンの書いている内容とその現象が、ブログが「炎上」や「燃えてる」という現象に、よく似ているように思います。


正確には論評できかねますが、少なくとも「カスケード」という言葉を知っており、「サイバー・カスケード」という言葉が用いられる文脈の中から、著者の意図するところについて考えてみると、直接著者に「サイバー・カスケード」の定義付けを尋ねなくとも、自分なりの解釈は出てくるかもしれません。勿論それが、本当に著者の意図するところと一致しており、共通認識が成立しているか否かは、確かめようがないのですが。この時に、著者は必ずしも読者との共通認識について、確認する作業は義務として求められるとも思えません。また、途中から読み始めた読者について、その定義付けの根拠や解説を再び行う義務もないと思います。

単にその言葉を受け入れられない読者や異なる認識を持つ人は、別な解釈のアプローチを試みるか、その言葉を用いることなくいつか忘れるのが普通の反応ではないでしょうか。

言葉の創造と理解

2005年02月14日 13時40分17秒 | 社会全般
言葉は今までに数多くの新語が作られ、一般に認知され定着したものはその後も使われ続ける。身近な例では、漱石はたくさんの新語を生み出したはずだ。小説家は、初めから創造された言葉を用いてもよい、という読者の認識があるから、特別な注釈は必要ないのであろう。文献中に見られる言い回しや新語は、多くはその文脈中から理解されてきたものが多いと予想するのである。


また、学術的文献では、新語を登場させる時には、通常定義付けられて用いられることが多いと思う。その用語を最初に用い、その分野での認知や評価が得られれば、その後も持続的に使用されることが多いであろう。一般にも普及した用語の例として、「ターミナル・ケア」がそうであろう。元来医学的用語として登場し、日本でもガン治療の知識の集積が進んだころから使われ始めた。90年代ころからは、専門分野以外の人々によっても理解され使用されるようになってきた。今では、文学作品やテレビドラマなどでも普通に使われていますね。


『terminal 』はご存知のように、『term』の派生語である。「テクニカル・ターム」のtermですね。専門用語として、新語が使用される時に、定義付けが必要なものも当然あります。一般には理解が困難な場合です。また、小説等の文脈から特別な説明をしなくとも、十分理解できるものも当然あります。定義付けや注釈は、使用する時にあった方が読者には親切であると言えるし、共通理解を得るのを助けるという意味はあるでしょう。


よく用いられる和製英語に、「ハイテク」があります。これはよく知られているように、『high-technology』が語源ですが、どのような経緯で作られたかは、私も正確には知りません。かすかな記憶では、80年代ころに行政文書で使用され、その後そういった産業育成に政策的力点を置いていく、というようなことがスタートであったように思いますが、かなりあやふやなので、定かではありません。

いずれにしても、この用語は社会に広く認知され、定着を果たしたばかりか、その後色々な言葉をどんどん派生させていきました。「ハイテク産業」「ハイテク犯罪」「ハイテク機器」「ハイテク商品」等々たくさんあり、おまけに「ローテク」という反義語まで登場しました。これは「ハイテク」の意味を広義に理解していると、この用語の意味するところが特別な解釈がついていなくとも理解できるという言葉ですね。最初に使われた経緯はわかりませんが、他に似た例として「ファースト(ファスト)フード」「スローフード」という対比がありますね。


また、今となっては日常的に用いられる「サイバー」という言葉があります。これを用いた言葉は次々と登場して、ちょっと氾濫気味のような感じがします。「サイバーテロ」「サイバー攻撃」「サイバー法」「サイバーコイン」「サイバーショップ」などが使われています。

「サイバー」は元来『cyberspace』という言葉で使用されていました。これは、私が学生時代に読んだ、SF小説に由来しています(文庫本を買いました。今も持ってる!)。当時(80年代後半頃)、ウィリアム・ギブスンが「ニューロマンサー(Noeuromanser)」という小説の中で使用して流行し、その分野のSF小説が『cyberpunk』(サイバーパンク)というジャンルで呼ばれました(長きに渡るSF界の低迷を、このムーブメントにより脱出できたと記憶しています)。この頃から「サイバー~」という響きが世の中に定着し始め、ITの普及とともに現在のような理解が得られるようになったのです。これには、小説は勿論、アニメやゲームの影響も手伝って、一般に広まっていったと思っています。

ギブスンの立場で考えると、『cyberspace』という言葉を生み出す由来があったのではないか、とも思うのですね。そういえば、かつてSF作家、ヒューゴー・ガーンズバック(ヒューゴー賞の由来ですね)が、小説の中で未来を描写して、様々な言葉、文明の利器、発明などを生み出しましたね。

恐らく(本当に単なる推測に過ぎませんが)、「サイボーグ」が「サイバースペース」の原点であったと思うのです。サイボーグ(cyborg)は元々『cybernetic organism』という医学用語からの造語です。Wikipedia によればクラインズとクラインによって1960年に提唱されています。『cybernetic』は、人工頭脳研究から生じた造語で、Norbert Wiener によると言われ、ギリシャ語の操舵手(Kybernetes)がその語源と考えられています。これらの系譜から、接頭辞としての『cyber-』という言葉が単独で用いられるようになり、一般に認知・理解が得られたものについては、その後定着して「サイバー攻撃」などと用いられているのです。


ギブスンは現在のような言葉が生まれるとは想像もしていなかったし、また小説の中では読者に向けて特別な説明や定義付けはしていませんでした。このような過程を辿る「言葉」というのはとても不思議ですが、一般には使われる文脈の中で概ね理解が進んでいき、それが広義の解釈や新たな側面が認識されると、別な派生語も生まれるのです。最初に誰が使い始めるかは、それ程重要な問題ではないと思う。結局のところ、その他大勢の人が認知して使用するかどうかでしかなく、必要性があまり感じられない言葉は、自然と使用される頻度が少なく、廃れていくのです。


ある文章を読んで、「『サイバー攻撃』って定義は何?」と、書いた人をいくらせっついても意味がなく、その文脈から読み取るのが普通なのですね。「『サイバーパンク』は用語として存在したけど、『サイバーコイン』なんて聞いたことない(著者注:実は私も知りませんでした。こんなのが今はあるんですね)。勝手に作るなよ。」というのも、同様に意味がないことに気付くでしょう。言葉の派生とは、そういう過程を辿っていくものがある、ということですね。


次期首相候補は誰?

2005年02月13日 17時08分58秒 | 政治って?
毎日新聞の世論調査(2月12日)によると、次の結果が公表されていました。


「今最も首相にふさわしい政治家は誰か」

1位 安倍      22%
2位 小泉      17
3位 小沢       9
4位 岡田       5
5位 菅、福田     3
6位 中2階      1

『隠れ1位 この中にはいない 29% 』 なるほど! 納得です。がってん・がってん(マイナーだ・・・NHK観てますか?)


この結果を見ると、NHK番組改変騒動で安倍ちゃんの顔ばかり映しているから、露出度・知名度で逆にアップしたんじゃ?3、4位併せても小泉さん1人にも及ばないというのが、現状の民主党の支持と見ていいだろう。何やってんだか、全く。要するに大差で、自民党基盤圧勝じゃないか。しかも、安倍ちゃんに、政治家としての力量はあるかな?大したこと言わないし、やってもこなかった。幹事長時代も大敗くらっただけじゃないか。北朝鮮問題にしても、小泉さんとの2人3脚で、アメとムチの役割演じるだけしかやってこなかった。だが、知名度とテレビで見た目が支持を集めるんだろうな。

NHK番組改変問題の記事では、どちらかと言えば安倍・中川の擁護をした形になってしまったが、こんなことなら、もうちょっと厳しく追及するんだった(というのはウソですが)。


それにしても、ロボ岡田はダメなんだなー。あれ程国会質問で剛直に頑張ったり、退席作戦でアピールしてみたのに、期待値低すぎで、小沢さん以下っていうのもなー。「小沢待望論」の気持ちも解る。私も期待してるから。鳩山・仙谷・川端あたりは担いでも選挙勝てそうにないからね。むしろ、カメラ映りで決めてみたら?条件は「長身・東大卒以外(おしゃれっぽくないから、やっぱ慶応あたりか?)・素敵な笑顔、若い、イメージキャラはブレア風、英語が堪能」これで民主党内で探す。どうだろ?誰かいるだろう?

小沢さんは昔から期待してたけど、勝てたことがない将には、「負け」のジンクスがありそうで、ちょっと厳しい。あとね、時代の要求とは離れてる(見た目がコワイ)。やっぱり影のキャラなんだよね。”人形”立ててもいいから、まず「勝ち」に拘ってほしい。個人的には安倍ちゃんはどうでもいいけど、今のところ総合的な政策遂行能力では、自民党に軍配だな。好きじゃないけど。民主党頑張ってくれよ。官僚が多いんだろうが。まともな政策考えてくれー。



自民党の中から選ぶとしたら、麻生・福田は落選。大臣とか党役員として実務で頑張れ。平沼は顔がイヤだ。これでは選挙勝てないと思う。タレ顔の安倍ちゃんよりも、谷垣、高村あたりは実力や考え方を評価したい。でも、マニアな人にしか受けんだろうー。谷垣くんが笑っても、絵にならん。主婦層には人気薄な気がする。メガネ止めてコンタクトに変えるとかは?高村さんは落ち癖ついてるかもね。それに誰も担いじゃくれんだろう(多数派からは、ということです)。残念ですがね~。

こんなこと想定しても、何の意味もないんだけど、選挙もしばらくないしね。可能性は、「郵政民営化法案」が否決となり、小泉さんが一気に解散宣言(総辞職は大敗で撤退宣言だから有り得ないだろう)で、選挙突入、ってな具合だけど、あんまりなさそう。

民主党はどういう方向性・作戦なんだかねー。一枚岩になれるように、議論を尽くせよ。支持母体もね、「自らの利益」にしがみつくとよくないね。族議員とかの構図と全く同じだよ。与党を批判できないでしょ。

さっきの条件で誰か素敵な人を選んでみてね。




教育を考える4

2005年02月13日 15時36分01秒 | 教育問題
2月6日付読売新聞朝刊に、教育についてのアンケート調査の結果が報じられていた。その中のいくつかについて、少し考察してみたい。


学校教育について、概ね「満足している」と答えたのは、約20%でした。不満に思うこと・改革が必要なこととして、多い順に「教師の質」「学力低下」「道徳教育」「いじめ」「校内暴力・非行」というものでした。教育者としてふさわしくない教師が増えてきているか、という問いに対しては、「増えてきている」が約50%、「どちらかといえばそう思う」が約30%と、両者併せて8割が肯定的でした。

これは非常に重大な問題があると言えそうです。学校教育に不満が多く、その大きな原因に考えられるのは「教師の質」や「学力低下」ということのようで、その「教師の質」は益々低下しつつあると受け止められているようです。そして、教員免許の更新制については約8割が賛成しています。現状の教育改革に最も求められているのは、教師への「教育者としての教育」ということなのかもしれません。教育現場の方々にとっては、非常に厳しい意見です。主に、「わいせつ教師」とか「教え方が下手」「子供が好きではない」などが理由に挙げられています。


教育理論も大切なのですが、結局のところ教師と生徒という、人と人の関係であることに違いがなく、そういうところを根本的に作り上げていくような発想が求められているのかもしれません。また、学校と親・地域社会は「信頼関係」によって繋がっていなければならないのですが、これが壊れてしまっていると、双方に不信感や不満が大きくなりやすいかもしれません(もっと懸念されるのは、現在の社会が、あらゆる局面において「信頼関係崩壊社会」となりつつあるのでは、ということです)。

教育の方法論は、究極的には答えが出ないようなものなのかもしれませんが、「効果がある」「やり易い」などの、比較的良い評価を受けた方法について、教師間の個人差がでにくいようにトレーニングするとか、共通理解を得る努力をする、研究会などを活用していく等の、行政施策が必要でしょう。また、学校単位とか地域単位といった、現場の裁量権を確保することも必要かもしれません。マニュアル通りが必ずしもよい授業とも思わないし、そこの地域に密着した方法や実態に即した方法も必要でしょう。


アンケート結果に戻りますが、「ゆとり教育」を評価する派は約22%、評価しない派が約72%と圧倒的に差がありました(当然の結果でしたが、ネーミングにも問題があったかもしれない。「ゆとり教育」があたかも「楽にのんびり勉強」みたいな錯覚をもたらすのかな?)。また、日本の子供の学力低下には8割が不安に感じており、全員同じ教育を受けさせる(約20%)よりも、競争を取り入れ個々の能力に応じた教育を受けさせる(約60%)方がよい、という意見も目を引きました。このことは、学校教育に対しては厳密な画一性を求めているものではなく、そのことが不公平であるとは思わない人がやや多いと考えられます。これは意外な結果でした。

学習塾に賛成派は約55%と、私が思っていたより少なく、反対派が約38%もいることも予想外でした。もっと、塾の肯定派がいるのかとばかり思っていました。塾派は、「学校の授業だけだと不安」「受験に必要」「親が家庭で勉強を見られない」などが上位の理由です。どれも、もっともな意見だと思います。特に大都市部は、親も子供も大変なんだろうな、と思います。


まあ、私が子供のころには、学習塾がない地域でしたから、そろばんか習字くらいしか塾もなかったけどね。だからという訳ではありませんが、ウチの子にも学習塾に行かせたことはありません。やりたきゃ、自分でやったら?という方針で、特に必要なし。お金も無いしね(笑)。それに小学生だし、今からそんなに頑張らなくてもいいんじゃないかと。後で、大学受験前頃に頑張ってくれればいいと思います。


これらの結果を踏まえて、教育基本法や行政施策を考えて欲しいですね。


空港の価値

2005年02月11日 17時19分55秒 | 経済関連
関空の第2滑走路建設が政府予算案で認められたが、財政審でも槍玉に挙げられていたのは周知の通り。そして先日、共産党だったと思うが、計画の根拠について委員会で質問した。その影響なのか、次のような「経済効果」を試算し公表したようです。



共同通信(2月8日)より抜粋

関西経済連合会は8日、関西空港に建設している第2滑走路の利用が始まった場合、外国人観光客の消費増や運輸業者の増収分などの経済効果が、計約9530億円に上るとする試算をまとめた。試算では、関西空港を利用する外国人観光客が年間100万人増えると想定し、国内での飲食費やみやげ物の購入、宿泊費など約8000億円の経済効果を見込んだ。

また2本目の滑走路が完成し、関空が24時間利用可能になると、航空貨物の輸出入額が約3兆1000億円増加すると推定。それに伴う運輸業者の増収など、需要増加分が1530億円に上るとみている。また国、地方を合わせた税収効果は、1年間で約710億円に上ると試算した。




関空は、この通り事業が進めば申し分ないのですが。とらぬ狸の・・・という諺もありますしね。
一方、「南セントレア市」の名称に多数の反対が寄せられ再考を余儀なくされた市の、名称由来となった中部空港も正式開港間近です。関空と距離的にかなり近いですから、両者の国際空港の意味合いはどうなんでしょう。関西中部地区に、関空、伊丹、中部、名古屋と過密状態ですから、将来的には整理されるのかもしれません。投下資本が無駄にならなければよろしいのですが・・・。

国民の血税が投入されている訳ですし、十分慎重な事業計画であることが必要です。甘い計画、見通しが、今まで多くの公費をドブに捨ててきたことは確かですから、こうした”苦い経験”を生かして、商売したことがないお役人のどんぶり勘定にならようにお願いしますね。昔から、「武士(士族)の商法」と言われるくらいですから、注意が必要ですね。


中部空港は、先日のセレモニー(正確には忘れました)で、試験飛行の最初の到着便が強風のため着陸できず、名古屋に待機して5時間後くらいに着陸し直したそうです。これは、年間「0.5%くらいの確率」でしかない、と発表されたそうですが、パイロット経験者の談話では、「国際的に見て、年間一回あるかないか」というくらい珍しいことのようです。開港した後、年間に5~6回(仮に年間千便として)も強風で着陸できなければ、「非常に多い」国際空港と言えるでしょう。これが悪影響とならなければよいのですが。

愛知万博終了後、地方自治体の「お荷物」となったりしないことを祈るだけです。中部空港は、建設費が予定の1200億円も少ない費用で完成できたという、「公共事業のお手本」とまで呼ばれたようですから、全国に出来て無残に散っていった「テーマパーク」みたいにならないようにお願いします。折角ですから、「悪いお手本」とならず、関空に「良いお手本」を見せて欲しいですね。


新港が出来た当初は、国際便もいくつか就航するでしょうが、搭乗客が少なすぎると直行便がどんどん削られるしね。そうやって、消滅した成田以外の国際便は数多くあるでしょう。本当に大丈夫なんかね?サッカーW杯終了後のスタジアム運営だって、大半は赤字だらけで、プラスなのは札幌と横浜だけだったような・・・(正確ではないかも)。

大体、大金かけて建設して、あとは自治体もろとも赤字をかぶることが多いんですね。本当に大丈夫かな?