まさに「モノ言えば唇寒し」状態になっている菅義偉。
昨日の首相としての年頭記者会見が行われたのだが、またもや国の「Leader」ではなく官邸官僚が作成したメモを頼りの質疑応答振りは単なるメモ「Reader」であった。
【LIVE】菅総理 年頭記者会見 緊急事態宣言の検討を発表 (2021年1月4日)
「首都圏一都三県を対象に、限定的な『緊急事態宣言』が発出されるようだが」と題したこの御仁のブログでは会見模様をこう批判していた。
昨日(1/4)午前、菅義偉が首都圏一都三県への緊急事態宣言発出(発令)を「検討」しているとの報道に接した時、菅にしては前向きな姿勢だなとは思ったが、マスメディアの報じる「7日から」のはずが、菅が発したコメントでは「9日から」となったり(あとから「9日から」を「前倒し」するとのメディア報道が出た)、制限は限定的にすると言って飲食店をターゲットにしようとしているようだし(つい最近まで「GoToイート」をやっていたのに)、解散の時期を「言い間違え」たり、あげくの果てには東京五輪開催への意気込みを語ったりと、支離滅裂だったようだ。菅は、危機管理能力の低さにかけては、あの安倍晋三よりさらにひどいのではないかと改めて思わせた。菅は本音では「何が何でも『経済を回し』たい、緊急事態宣言なんか出したくない」ことが丸見えであり、これでは戦力の逐次投入になってしまい、緊急事態宣言の効果は首都圏で一定程度(現在の北海道や大阪府でみられている程度)みられるにとどまり(いや、変異種の感染力の強さを考慮すると、効果はそこまですら行かないかもしれない)、冬の間は良くても新規陽性者数がゆっくりゆっくり減る程度になってしまいそうだ。少なくとも昨年4月、5月の緊急事態宣言下でみられた感染の急激な減少は期待できない。死亡者のピークは遅れて出てくるから、今月下旬以降は連日100人を超えるのではないか。 |
菅首相年頭会見https://t.co/EqmhxzeWLl
— ノリオ (@norioNY) January 4, 2021
幹事社の質問(2社)、メモを見ながら答える
司会「追加質問、お控えください」
司会「できるだけ多くの方に質問していただきたいので一人一問で」幹事社以外を指名。まず読売、フリーランス江川さん、大川さん、産経、
記者の質問中、メモに眼を落とす
菅総理の会見を見ております。司会が「追加質問はお控えください」といい、幹事社のテレビ東京を制する場面がありました。
— 申知仁(仙台総局記者) (@tohichinshi) January 4, 2021
少なくとも仙台市長会見と宮城県の知事会見では、記者は何度でも、回答の分からなかった部分や更なる説明が欲しい部分の追加質問が可能ですが...
「あのっ、追加質問はお控えください」
— 尾張おっぺけぺー (@toubennbenn) January 4, 2021
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よくこんなみっともないことを言わせるよね。
安倍さんも菅さんも。
(追加じゃなくて、質問内容への回答に漏れがあるってのに)
感染拡大対策もやはり「後手後手」であった。
「感染拡大止まらず…否めぬ甘い見通し、遅い対応 緊急事態宣言に方針転換の菅首相<新型コロナ>」
【東京新聞より】
感染防止対策は科学的・合理的にやってほしい。感染拡大の主要な原因を特定して、その活動や場所を停止・閉鎖する。その停止・閉鎖に対しては、十分な補償を行う。一斉休校・一斉休園という愚策は二度とやるな。家庭内感染が多いから家庭内でマスクをしろなどというバカなことも言うな。
— 前川喜平(右傾化を深く憂慮する一市民) (@brahmslover) January 4, 2021
「時短前倒し午後8時まで」って、菅政権は飲食店を殺す気か!ラストオーダー7時って、客がみな5時に行けると思っているのか。深夜に賑わう店はどうすりゃいいんだ。いくつもの納入業者のことも考えろ。補償はたっぷりするんだろうな。これまで我慢してるのに、雀の涙で罰則だけだったら承知しねえぞ。
— 立川談四楼 (@Dgoutokuji) January 4, 2021
菅義偉政権は緊急事態宣言を出したくないというより、同時に必要となる補償をしたくないのだろう。だから、補償に重点を置いた特措法改正案を野党が提出しているのに黙殺している。自分達は政党助成金のような「公助」にドップリ浸かりながら、市民には意地でも「自助」を強要し続けたい盗賊政権。
— 異邦人 (@Narodovlastiye) January 3, 2021
会見ではこんなことも平然と言ってのけていたらしい。
「夏の東京オリンピック・パラリンピックは人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として、また、東日本大震災からの復興を世界に発信する機会としたいと思います。感染対策を万全なものとし、世界中に希望と勇気をお届けする。この大会を実現するとの決意のもと準備を進めてまいります」
世界を見渡しても「コロナに打ち勝った」状況にはまったくなく、そもそも「打ち勝つ」とはどういう状況のことを言うのかもさっぱりわからないが、それでも菅義偉は、今年の7月には東京五輪を開催する、と言うのである。
ところで、総裁・総理就任後には「あしき前例主義の打破」を標ぼうしていたのだが、残念ながら公金の使い方に関しては長年の間、「悪しき前例」に従ってきたという事実が赤旗が明らかにしていた。
「菅氏、1日307万円×2822日支出 官房機密費の“つかみ金”86億円超 総裁選中もきっちり使う」
菅義偉首相が内閣官房長官に在任した7年8カ月余(2822日)で自身に支出した内閣官房機密費(報償費)は86億8000万円超だったことが、本紙が情報公開で入手した資料で判明しました。支出した官房機密費の総額95億4200万円余の90.97%を菅氏は、自身の“つかみ金”として1日平均307万円をつかった計算になります。 昨年8月28日、安倍晋三首相(当時)の突然の辞任表明で、自民党内は総裁選一色に染まります。 菅氏が総裁選への出馬を表明したのは、9月2日のこと。その前日の1日に菅氏は、官邸内にある官房機密費1億3200万円余のうち、9020万円を菅氏自身が自由につかえる領収書不要の「政策推進費」に振り分けました。 本来、官房機密費は「内閣官房の行う事務を円滑かつ効果的に遂行するために、当面の任務と状況に応じて機動的に使用する」経費です。 官房機密費は会計検査院に対しても支出先や目的を明かす必要のない“つかみ金”です。機密費の内訳は「調査情報対策費」「活動関係費」「政策推進費」の3類型に分かれます。このうち「調査情報対策費」と「活動関係費」は、事務補助者が出納管理をします。しかし「政策推進費」は官房長官にお金が渡った時点で“支出完了”となるため、何に使ったかを知るのは官房長官のみ。官房機密費の中でもっとも闇金の要素が強い金です。 菅氏は昨年9月14日に自民党新総裁となり、同16日に首相に指名されます。16日に官房機密費の引き継ぎを行った際には、9月に入ってからの16日間で、4820万円を菅氏が使っていました。総裁選中もきっちり1日平均300万円をつかった計算です。菅氏が使い残して、年度末に国庫に返納した官房機密費は12年度~19年度分をすべてあわせても40万5000円余です。 1日平均300万円までつかうことが“既得権益”になっていなかったのか―。官房機密費のあり方とともに菅氏の姿勢が問われます。 |
【赤旗より】
今朝の新聞各紙に眼を通していちばん驚いたのは「赤旗」の矢野昌弘記者のスクープでした。菅首相が官房長官として在任した7年8か月あまり(2822日)、政策推進費として領収書なしで使える官房機密費を1日平均307万円、合計86億8000万円支出していたことが情報公開請求で入手した資料でわかりました。 pic.twitter.com/IU5YCwlcZi
— 有田芳生 (@aritayoshifu) January 4, 2021
第2次安倍内閣・菅官房長官時代の7年8か月で領収書不要の官房機密費は計86億円。1か月に約1億円、1日に307万円。安倍と菅は誰にも知られずこれだけ使い放題だった。ロクな使い道はなかっただろうがカネを出すには官房長官を通さなければならず安倍は菅に弱みを握られている。 https://t.co/H1cd0wfoFs
— 佐藤 章 (@bSM2TC2coIKWrlM) January 4, 2021
1日300万だと、1月で約1億ですよ。
— 斉藤正美 (@msmsaito) January 4, 2021
これだけの額を領収書無しで使い放題で使う人を信用しろと言われても、できないぞ。
菅氏、1日307万円×2822日支出/官房機密費の“つかみ金”86億円超/総裁選中もきっちり使う https://t.co/Ef0pmF5s9S
いろいろ御託を並べて威勢の良いことを言っていた菅義偉だったが、その内実は官房機密費というカネに物言わせて権力の座を買ったしがない政治屋だったということなのだろう、とオジサンは思う。