新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
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国内の親ロシア派の政治家は今こそ声をあげよ

2022年02月25日 11時03分44秒 | 戦争と歴史

米国主導の北大西洋条約機構(NATO)の「東方拡大」継続はロシアの脅威であり、ウクライナ国内のロシア系住民を保護する必要があると主張していたプーチンは、ウクライナがNATOに加盟しないことを条件として、米国と交渉するかのような言動をしていた。
 
日本の一部の外交評論家も知ったかぶりでそんな見方をしていた時期があった。
 
しかし、したたかなプーチンはかなり前から時間をかけて「軍事演習」と称した侵攻準備に余念がなかったようであった。
 
<解説>ロシアの侵攻、まるで第2次大戦前夜のよう 民主主義の危機で「力の外交」台頭の恐れ
 
  
         【東京新聞より】
         
東京新聞の金杉貴雄アメリカ総局長はこんな記事を発信していた。
 

プーチン氏が妄想ともいえる独自の歴史観、民族問題を振りかざして侵攻を命じる様は、まるで第2次大戦前夜のナチス・ドイツによる東欧諸国への侵攻、1990年のイラクのクウェート侵攻を想起させる。
 旧ソ連も署名した41年の大西洋憲章は、領土不拡大や国民の合意なき領土変更は認めないとの原則を確認。国連憲章は自国が攻撃を受けたり、国際社会の共通利益とならない場合の武力行使を否定した。今回のロシアの侵略行為は、いずれのルールにも違反する。
◆東アジア各地にも中国の火種
 いま世界中の人々が見ている光景は、単に欧州だけの問題ではない。力によって独自の主張を貫くことを許せば、国際社会への影響は計り知れない。東アジアでは中国が台湾統一に固執し、尖閣諸島や南シナ海を軍事力で制圧する可能性を否定しない。「核心的利益」「中国の夢」など自国の論理をごり押しすれば、次は米中の衝突につながり、日本の安全も脅かされる。
 ロシアを抑え込むことができなかったのは、分断による「民主主義の危機」に直面する米国が衰退しているとプーチン氏が判断したためとの指摘もある。中国も同じ「目線」かもしれない。専制主義(権威主義)国家と対峙たいじするには、力の行使に結束して反対するだけでなく、米欧や日本など各国が自らの民主主義の再生を追い求めていく必要がある。

 
同社の常盤伸元モスクワ支局長はこんなロシアの歴史観を解説していた。  
 
なぜプーチン氏は破滅的な決断を下したのか ウクライナ侵攻の背景にある「帝国」の歴史観
 
ロシアのプーチン政権がウクライナ侵攻に踏み切った。欧米や日本のロシア専門家や外交関係者の間では全面的な軍事侵攻には否定的見方が有力だった。公然たる「侵略国」となり国際的信用は失墜、巨大な制裁を招くことで疲弊している経済に大打撃となるからだ。合理的な判断を超えて破滅的ともみえる決断を下したプーチン大統領は、「帝国復活」の執念にとらわれているようだ。
 「ウクライナは真の国家として安定した伝統がない」。プーチン氏は22日に行った演説の半分以上を割き、ロシア革命から現在に至るウクライナの歩みを延々と批判、国家の正統性そのものに疑問を呈した。
 7月に発表した論文では「ウクライナとロシアは一つの民族」との持論を展開。「ウクライナの真の主権はロシアとのパートナーシップによってのみ可能だ」と結論づけ、ウクライナの主権を事実上否定した。
 こうした妄想というべき考えの根底にあるのは、ロシアは欧米とは異なる文明を有する偉大な「帝国」であるべきだとするプーチン氏の偏った歴史観と信念だ。
 ロシアが欧州からアジアにまたがる真の「帝国」となったのは、18世紀後半にエカテリーナ女帝がウクライナを併合して以降とされる。ウクライナに執着するプーチン氏の念頭には、このウクライナ国家を消滅させて「小ロシア」として組み込み、同化させた歴史があるとみられる。
 こうした考えが台頭する背景にはプーチン体制の権力構造の変化も影響している。政権内では2012年の民主化運動の大弾圧以降、対欧米協調を志向するやや穏健な勢力が影響力を失い、プーチン氏の盟友のパトルシェフ安全保障会議書記ら、旧KGB(ソ連国家保安委員会)出身の「チェキスト」と総称される強硬派が完全に主導権を握った。
 チェキストの思考の根底にあるのは、現在の国際秩序の基本となっている欧米を中心とするリベラルな価値観こそが、ロシアの精神的な基盤を破壊するという危機感で、その裏返しとしての攻撃性だ。欧米のリベラルな民主主義に対して「ロシアの伝統的、精神的価値観」の優位性をことあるごとに主張するイデオロギーは、昨年全面改訂されたロシアで最も重要な戦略文書「安全保障戦略」にも明記された。
 「帝国復活」の願望を具体的に支えるのが強大な軍事力だ。プーチン氏は、ソ連崩壊で疲弊したロシア軍の改革と近代化に取り組み、国力では遠く及ばないが、米国に次ぐ世界有数の軍事大国の地位を回復した。核戦力の強化に努め、極超音速ミサイルなど最新兵器では米国を凌駕りょうがする。
 米国が国内の分断などで指導力が低下した今こそ武力で国際秩序を変更する好機到来とプーチン氏はみなしたのだろう。しかし「自国民保護」や、捏造ねつぞうされた情報を口実に他国を侵略する行動様式は、ナチス・ドイツのヒトラーに酷似する。軍事的冒険主義が行き着く先は破滅だと歴史が証明している。

 
ナチス・ドイツのヒトラーに酷似する」と指摘された行動様式は当然ながら長くは続かず、ウクライナ侵攻はプーチン体制の終わりの始まりになる可能性も否定できない。 
 
多くのロシアのウクライナ侵攻に対する内外の批判ツイートがあふれていた。
 
  
 
さて、今後も悲惨なウクライナ国民の惨状のニュースが飛び込んでくるだろうが、もっと身近な国内の反応を紹介しておく。
 
昨日は何気なくこんなリツイートをした。
 

 
すでに、「在野のアナリスト」氏も「日本とウクライナ問題」と題したブログの中で似たようなことを言っていたらしい。
 
そんな露国に対して、ナゼか日本は米国の影に隠れて、遠回りしたような物言いがつづきます。日本ではウラジミール、シンゾウとファーストネームで呼び合った、安倍元首相がいる。ソチ五輪の開会式に西側からは唯一といってもいい参加をして、プーチン氏から感謝されたはずです。また、柔道の有段者であるプーチン氏と、格闘系の話題で意気投合し、露国利権に口をだしてきた森元首相もいる。プーチン氏と親しい元首相が2人もいるのですから、活用しない手はありませんし、ナゼ2人が沈黙しているのか?
もっとも、安倍氏は山口会談後にバツが悪そうに眼も合わせなくなり、そこからファーストネームで呼び合うことも止めました。北方領土の4島返還の旗を下ろし、2島返還でも…と交渉しながら袖にされた。これは維新の鈴木宗男氏の主張とも合い、鈴木氏も2島返還だ、と盛り上がっていましたが、結局は日本が交渉条件を引き下げても合意が得られない、という最悪の結末でした。森氏も東京五輪で会長の座を引き摺り下ろされ、表にでてこなくなった。何だか、2人とも息を潜めて「親露派」と呼ばれるのを避けようとしているかのようです。親露派のいるところには、治安を守るため、と称して露国が軍隊をだしてくるのですから。

 
さらに数日前には、マガジン9というサイトに「第199回:五輪、コロナ、戦争……(鈴木耕」というコラムを見つけた。
 
・・・前略・・・
海の向こうで戦争が始まる
戦争が始まりそうだ。いったいどうしたことだろう。
22日の報道によれば、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ東部のロシア系住民の多いドネツク地方とルガンスク地方の独立を承認したという。ここはすでに「ドネツク人民共和国」「ルガンスク人民共和国」を名乗る武装勢力が実効支配していた地区だ。そこにプーチン大統領がお墨付きを与えた。他国の領土に手を出して、自国の都合のいいような支配下に置く。まさに植民地争奪時代の列強がやったことと同じだ。
それにアメリカやEUが反発するのはよく分かる。
しかし、今回のアメリカの出方も、ぼくにはなんだか胡散臭く思えるのだ。本来「軍事情報」であり「秘密情報」であるはずの相手方の動きを、微に入り細にわたって、これでもかこれでもかとマスメディアにリークし続ける。当然、メディアは大々的に報じる。これでは不安を助長し、愛国心を煽る結果になるのではないか。
中間選挙を控えていながら支持率の低下に悩むバイデン大統領の究極の支持率アップの手段が戦争だとしたら、こんな不幸なことはない。強い指導者像を呆れるほどに誇ったトランプ前大統領のマネなどしないでほしいと思う。
岸田首相への提言。
 安倍晋三元首相を、プーチン大統領への使者として送り込んだらいかがか。プーチン氏との会見回数がほかのどの国の首脳よりも多いことを自慢していた安倍氏ではないか。「ウラジーミル、ともに駆けて駆けて駆けぬこうではないか」などと、恥ずかしいセリフを臆面もなく発することのできる安倍氏だった。
この際、ぜひプーチン氏と膝突き合わせて、戦争をしないように説得してほしい。ロシアに言われるがままにカネをつぎ込んできた成果を、ひとつぐらいは見せてほしいものではないか。
1962年、当時のフルシチョフ・ソ連首相がキューバへのミサイル配備を行おうとし、当時のケネディ米大統領が猛反発、核戦争の瀬戸際と言われた「キューバ危機」を髣髴とさせる現在のウクライナ情勢。
 1990年からのソ連邦崩壊により東西冷戦は幕を閉じたと思ったのに、中露対欧米という「新冷戦」の構図がまたしても浮かび上がってきている。
 ずいぶん前に、村上龍に『海の向こうで戦争が始まる』という小説があったけれど、今回は決して対岸の火事じゃない。我らのこの国へだって波及する。
 人間というものは、進歩しないものだなあ……と、庭の猫や野鳥たちを眺めながら、ぼくはしみじみ絶望の淵をのぞき込んでいる。

 
「人間というものは、進歩しないもの」なのだろうが、崩壊前の旧ソ連はおよそ12年に一度、周辺国を武力攻撃する悪癖を持っていた。
 
1956年のハンガリー、1968年のチェコスロバキア、1981年のポーランドと、悪しき伝統は生きていた。
 
そしてソ連崩壊後のロシアにも強権的な体質は残っており、エリツィンもろくでもない奴だったのだが、そしてエリツィンの後継者であるプーチンはさらに酷い元KGB高官である。
 
まともな人間であるはずがないプーチンがエリツィンの後継になった時から今に至るまで、少なくとも日本人でこの人物に好感を持った「親ロシア派」と呼ばれた政治家では、鈴木宗男や森喜朗、安倍晋三などに過ぎなかったわけあったが、今こそ彼らは口を閉ざすべきではない、とオジサンは思う。

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