オジサンの行きつけの店は、以前「お好みの時間・騒音酒場」で紹介した居酒屋であるが、先週末にも地元での会議後ひとりでその店に入った。
いつも通り「黒ホッピーセット」とつまみを注文して、「中」をお替りして最後のシメとしていつも注文するのは「ねぎま」である。
昔から、「ねぎま」は「葱間」ということから、鶏肉と鶏肉の間に葱が挟んであるものだと食べるたびに納得していた。
しかし、先週注文してテーブルに運ばれた「ねぎま」はこんな姿をしていた。
明らかに縮小しているというのか、同じ値段なのだが「具」が足りないような、間引きされていた。
ところで、ネット上で「ねぎま」を検索してみると、こんな解説があった。
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串焼きの調理法のひとつ。
野菜のネギと肉を交互に串に刺したもので、鳥葱間や豚葱間などがある。葱間串。ねぎま。
ちなみに「葱鮪?」は同じく「ねぎま」と読むが、こちらは「ネギとマグロ」の意味で、別の料理である。
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その別の料理を調べると「ねぎま(葱鮪):元来はネギ(葱)とマグロ(鮪)を使った「葱鮪鍋」の事」となっていた。
ところがその名前の由来を調べてみると、「ねぎま」はもちろん「ねぎ」と「ま」ではあるのだが、ネギとマグロ(鮪)であるという説が正しいというのである。(漢字はもちろん「葱鮪」と書くらしい)
本来はネギとマグロを交互に串に刺したものだというのである。
スタイルとしては現在の「ねぎま」と同じ。
例えばすし屋のメニューである「ねぎとろ」が「ねぎ」と「とろ」であることと同じように、「ねぎ」と「まぐろ」と考えるというのだ。
そんな串焼きなんか想像できないと思ったら、焼きマグロではなく、鍋料理とのことらしい。
醤油や酒で味付けをした鍋に「ねぎま」を入れて煮る。
もしくは、マグロのぶつ切りをネギの小口切りといっしょに醤油味の汁で煮る。
それをマグロではなく鶏肉を代用して真似たものが、焼き鳥の「ネギマ」となる。
そんな余計なことを誰かが言い出すから、ネギマ論争というやつが、焼き鳥屋などでしばしば巻き起こるらしい。
オジサンの学生時代は居酒屋に入れば必ず「焼き鳥」を注文したものであった。
焼き鳥といっても「正肉」はめったに注文しないで、「かしわ」や「皮」や「砂肝」。
「手羽先」は贅沢であり、もっぱら「ハツ」や「レバー」となっていた。
それから40数年経ち、少々懐が豊かになり最後の一番はやはり「ねぎま」である。
いつもの店は、焦げた匂いがする鶏肉にレモンをかけて食う。
個人的には塩味で焼いた「ねぎま」にレモンが最高の組み合わせだと思う。
ところが本来は「ねぎ」と「まぐろ」だと言われてもいまさら、どうすればいいのか、何だか解せないし、納得もできない、とオンジさんは思う。