新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
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2022年12月06日 12時27分57秒 | マスメディア

サッカーW杯における日本代表(世界ランキング:24位)の前評判は予選リーグの組み合わせから見ても、あまり期待感はなかった。
 
それが日本より数段格上の過去にW杯優勝経験のあるドイツとスペインに「逆転勝ち」したことにより、急速に評価と期待感が国内に高まっていた。
 
いままでのW杯では「ベスト16」という予選リーグの突破が数回あったが、すべて決勝トーナメントでは初戦で敗退し、「ベスト16」というのが大きな壁となっていたので、今回はこの壁を乗り越えるということが当初の目標であった。
 
それが格下のコスタリカに負けたにもかかわらず、格上の2チームに勝ったことから、一気に今まで超えられなかった「壁」を乗り越え、「あたらしい風景」を見せたい」という目標に代わってきた。
 
しかし負けないかぎりは勝ち点を得るという予選リーグとはことなり、点差は関係なく勝たなければそれで敗退という決勝トーナメントは容易ではないということが今回のW杯で日本代表の20代の若き選手たちは思い知ったのかもしれない。
 
単に数字の上では24位の日本が「ベスト16」に入ったということだけでも健闘を称えられることなのだが、「ベスト8」に入るためには、世界ランキング12位の、4年前の準優勝国に勝たなければならなかったのだが、やはり大舞台での経験値の低さが結果に表れてしまったのが、昨夜の試合だったのだろう。
 
海外メディアの日本の敗戦については賛否あったが、あえて厳しいメディアを紹介しておく。
 
『お粗末な日本』クロアチアに敗れて8強入りならず。森保Jに海外メディアは酷評も「なんと不公平だ」【W杯】
 

現地時間12月5日、カタール・ワールドカップ(W杯)で日本代表は、初のベスト8入りをかけクロアチア代表と激突。43分に前田大然がこぼれ球を押し込み先制するも、55分にイバン・ベリシッチのヘディングで振り出しに戻され、延長戦の末にPK戦へ持ち込まれた。
迎えた最終局面では、南野拓実、三笘薫が立て続けに失敗し、後がなくなった日本。浅野拓磨が落ち着いて決め、さらにGKの権田修一が相手の3人目を止めて僅かな望みを繋いだ。だが、4人目のキッカーを務めた吉田麻也が蹴ったボールは相手GKドミニク・リバコビッチに阻まれて力尽きた。
グループステージではドイツ代表、スペイン代表という格上を相手に白星を挙げ、首位通過を果たすなど、中東初のワールドカップを大いに盛り上げた。それだけに大会から姿を消す森保ジャパンを名残惜しく感じる人は世界各国にいるようだ。
そのひとりである伊専門局『SportItalia』のタンクレディ・パルメリ記者は、「日本にとってはとても不公平なことだ」と無念さを訴えたうえで、「彼らは勝ち進むべきだが、サッカーではベスト8の存在には値しなかった。前の試合のように賢く速く美しい試合だったけど、タイトル奪取はできなかった」と嘆いている。
またナイジェリアTV局のフランク・エド氏は、「日本はクロアチア戦で非常に良いプレーをしていた。だけどPK戦はかなり劣勢だった」と評し、「敗戦はともかく、かなり大きなインパクトを残したと思う!!」と話した。
また米メディア『SB Nation』は公式ツイッターで「お粗末な日本」と酷評した一方で、「しかし、なんていう走りだったのだろうか。多くの人に衝撃を与えた」と大会を通した快進撃は称えた。
史上初の2大会連続での決勝トーナメント進出を果たしながらベスト16で涙をのんだ日本。彼らの前に立ちはだかった壁は、やはり高く険しいものだったようだ。

 
日本に「ドーハの1.8mm」で敗れたスペインのメディアは「スペインメディアはPK戦で敗退日本に『ラウンド16の呪縛に打ち勝てず』『両チームとも低調な試合内容』」と酷評していたが、最後のPK戦では疲労と緊張感からなのか力を発揮できなかった日本代表に対して、こんな評価もあった。
 
森保ジャパンは『PK練習していないよう』元イングランド代表FWシアラー氏が酷評
 
国内のサッカー関連メディアでは、解説者として、歯に衣着せぬ物言いで日本サッカーを鋭く斬るセルジオ越後がこんな見方をしていたのが印象的であった。
 
日本代表の目標は何だったのか…よく頑張ったと慰めるのは、勝つための評論じゃない
 
日本代表はカタール・ワールドカップの決勝トーナメント1回戦でクロアチアと対戦し、延長戦でも勝敗がつかず、PK戦までもつれたけど敗れた。
前半にセットプレーからゴールを奪ったけど、そこで2点目を獲りに行かず引いてしまった。後半に同点に追いつかれた後も、勝たなきゃグループステージを突破できないかもしれないスペイン戦と状況が違ったから、無理をして攻めなかった
その点では鎌田も伊東も良くなかった。三笘にしても、相手のゴールを脅かすシュートは打ったけど、もう4戦目だから相手に研究されていた
PK戦は相手も疲れているのは同じ状況だから、慣れと経験の差が出た。クロアチアはモドリッチをはじめ、ワールドカップだけでなくチャンピオンズリーグといった大舞台でのPK戦を経験している選手が日本より多い。日本も海外に所属する選手こそ増えたけど、慣れと経験の差が縮まらないからベスト16までが精いっぱいなんだ。
あと、ドイツとスペインに勝った時、選手もそうだし、日本国内でもあれだけ騒いだから仕方ないのかもしれないけど、ちょっとポジティブになり過ぎた。強豪国のメディアやサポーターは決してグループステージを通過したくらいでは、よく頑張ったなんて言わないよ。それが代表チームを弱くすることを知っているからね。文化の違いはあるけど、勝っても負けても、よく頑張ったと慰めるのは日本だけで、勝つための評論じゃないよ。
森保監督の続投に関するニュースもちょっと早かったし、ベスト8に行けると思い過ぎたところが、落とし穴だったんじゃないかな。
結局、日本の目標はベスト8に進んで歴史を変えることであって、ドイツやスペインといった強豪に勝つことではない。目標は何だったのかを謙虚に考えないといけない。
今回で日本代表の何人かは代表から引退するだろうし、次の世代は誰が出てくるだろうか。僕は4年後には80歳を超えているから、生きているうちにベスト8へ行くところを見たいよ。

 
さすがに「核心をついている」コメントであった。
 
あえて。「もし?」といった「タレレバ」論的な発想をすれば、クロアチアに勝っていれば次の対戦相手は「ブラジルvs韓国」の勝者と戦うことになるはずだったが、そうなればブラジル、韓国から前半だけで4得点…茫然とした表情の韓国サポーターも」という破壊力抜群のブラジルと対戦したら見るも無残な結果となったかもしれない。
 
少なくともW杯でブラジルと戦うにはまだまだ長い修行が必要な日本代表であろう。
 
これで、今後はカタールW杯の放送権を購入したはNHK、フジテレビ、テレビ朝日の画面からはしばらくはサッカーW杯の日本代表選手関連のニュースは消えるかもしれない。
 
さて、国内で善良な老若男女がサッカーに夢中になっている間に、今後の日本の行く末に大きくかかわることが行われていた。
 
防衛費総額43兆円、23年度から5年間 首相が財務・防衛相指示
 
岸田文雄首相は5日、浜田靖一防衛相と鈴木俊一財務相と首相官邸で会談し、月内に決定する中期防衛力整備計画(中期防)で示す2023~27年度の5年間の防衛費の総額を「43兆円規模」とするよう指示した。首相は23~27年度の防衛費と27年度以降の防衛力維持のための経費の財源確保に向け、歳出改革や剰余金・税外収入の活用、税制措置を例示し「歳出・歳入両面の具体的措置について、年末に一体的に決定すべく調整を進める」と述べた。税制措置については自民、公明両党で引き続き検討する。
 現行の中期防(19~23年度)の防衛費の総額は「27兆4700億円程度」となっており、約1.57倍の大幅な増額となる。
 浜田氏は首相との面会後、記者団に対し、43兆円程度の総額について「防衛省、自衛隊として役割をしっかり果たすことができる水準」とし、「財源確保のために税制措置を含め検討してもらえるのは大変ありがたく、身の引き締まる思いだ」と述べた。
 首相は浜田、鈴木両氏との会談に先立ち、公明党の山口那津男代表と会談し、防衛力強化の財源確保策について、与党の税制調査会での議論の前に両党幹部による「与党協議会」で話し合うことで一致した。安全保障に関する与党協議会は自民の麻生太郎副総裁、公明の北側一雄副代表らがメンバーを務める。山口氏は会談後、記者団に防衛費の財源について「最終的には与党と協議を進めて政治決着を図ることとなっている。今後、具体的な進め方を決めていくことになる」と指摘し「国民の理解を得ながら財源措置について責任ある方針を示すべきだ」と述べた。

 
 
 
この防衛費は日本の防衛のための費用ではなく明らかに軍事予算であり、戦争がいつでもできる国へのステップなのであろう。
 
当然ながら日本独自では軍事大国の中国とは争えず、また台湾有事の場合も日本独自の行動はとれず、すべて米国の指揮下に自衛隊が入り、日本国内の米軍基地が前線となることが予想されている。
 
したがってこの防衛費は米国の要請であることは今更いうに及ばずなのだが、それをカモフラージュするためなのか、理論づけのためにあるのが「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」という怪しげな有識者会議が存在する。
 
以下にメンバーを晒しておく。
 
国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議 構成員 (五十音順)
 
上山隆大 (総合科学技術・イノベーション会議議員)
翁百合  (株式会社日本総合研究所理事長 )
喜多恒雄 (株式会社日本経済新聞社顧問)
國部毅  (株式会社三井住友フィナンシャルグループ取締役会長)
黒江哲郎 (三井住友海上火災保険株式会社顧問 )
佐々江賢一郎 (公益財団法人 日本国際問題研究所理事長)
中西寛  (国立大学法人 京都大学大学院法学研究科 教授)
橋本和仁 (国立研究開発法人 科学技術振興機構 理事長)
船橋洋一 (公益財団法人 国際文化会館 グローバル・カウンシル チェアマン )
山口寿一 (株式会社読売新聞グループ本社 代表取締役社長)

 
 
メディア代表として日本経済新聞、讀賣新聞だけかと思えば、朝日新聞の元主筆であった船橋洋一も構成員の一人なので朝日、読売、日経が軍拡政府会議に関係者を送り込んでいたということになる。
 
そして国を守る予算と言いながら国民に対しては、「物価高で家計負担は年間9万6000円増、来年度さらに4万円増の予想 それでも防衛費のために増税の不安」ということが待っており、このまま岸田文雄を放置しておけばますます国民の生活は圧迫されてくる、とオジサンは思う。  
  
 

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