新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

群雄割拠ならぬ有象無象の総裁選

2021年09月04日 11時14分13秒 | 総裁選

もはや晩節を汚す総裁選には出ないほうがいいですよ、菅義偉総理」とつぶやいたのが8月29日だった。
 
そして3日後には、菅義偉を担ぐ「安倍晋三・麻生太郎・二階俊博」らをまとめて、「自民党の長老たちの「個利個略」は許さない」とつぶやき、翌日の9月2日には、「どうやら総裁選は岸田VS菅の不人気投票になりそうである」と早とちりしてしまった。
 
昨日は、当ブログ作成中に菅義偉の「総裁選には出馬しない」とのニュースが飛びこみ、コロナとワクチン関連内容にもかかわらず急遽、「孤立無援の菅義偉は自民党から見放された」と、内容とは全くことなるタイトルになってしまった。
 
一夜明けて、メディアは自民党総裁選一色になり、自民党のメディアジャックが始まった。
 
このまま「新総裁・新首相」でコロナ関連予算を赤字国債により大盤振る舞いすれば、総選挙は大方の予想を覆す可能性も出てきた。
 
しかし、国民は冷静な目でみており、菅義偉が退陣したところで所詮は同じ穴のムジナ連中に代わるだけで、今のコロナ禍が一気に解消されないことは知っている。


  
大手メディアには書かれていなかったこんないくつかの記事が注目されている。
 
菅義偉『限界だった』投げ出し退陣の深層と自民党の危険な兆候・総裁選のドタバタに紛れて大切なことを見失ってはいけない
 
菅義偉首相は3日、自民党臨時役員会で総裁選不出馬を表明した。昨年9月16日に発足した菅政権はわずか1年で幕を閉じることになった。
新総裁が決まるまでの間「新型コロナ対策に専念する」ことになる。
前日の2日、夕方4時過ぎに党本部を訪れた菅首相は二階俊博幹事長と会談した。このとき、自身の総裁選不出馬を申し出ていたのだ。
この会談、各メディアには逆に「出馬表明」とリークされていた。
二階から次期衆院選挙での求心力低下が指摘され、菅はついに辞任を受け入れたという。自民党幹部が言う。
「総選挙の議席予測で、この春ごろは『自民党は負けても30議席前後』といわれていた。その後、新型コロナが拡大し第5波となってからは、予測負け幅は『50~70議席』へと拡大。内閣支持率はぐんぐん下がり、下げ止まる要素が見当たらない。夏には菅首相の人相が変わってしまった。疲労度が増していった。限界でした」
「断ってくれ。出たくない」
菅首相の極度の疲労は、広島、長崎原爆慰霊祭での失態でも明らかになった。総裁選が差し迫るなか、総理周辺はテレビ出演などメディアへの露出を促したが…
「断ってくれ。出たくない」
心身の異変は誰の目にも明らかな状態であった。
二階派の議員たちは2日の夜、奔走した。菅首相不支持を表明した有志が各方面に駆け回り、総裁選に独自候補擁立を模索する議員、また岸田票拡大を要請する議員など、様々な思惑が錯綜していたのである。
総裁候補たちは…
総裁選に立候補を表明している岸田文雄はこう言う。
「驚いた。この1年のたいへんなご労苦に敬意を申し上げる。菅首相の不出馬表明は政治家の判断として重く受け止めなければならない」
一方、有力な候補として期待される石破茂は
「政治では、思いがけないことが起きることがあります。今はなにも言い切れることなどありません」
と言って、言葉をのみこんだ。
菅退陣の報を受け、河野太郎はいち早く反応。出馬の意向を示した。しかし党内には「河野だけは勘弁」の声も少なくない。
菅政権とは、なんだったのか
世論の大きなうねり、党内の「菅では選挙を戦えない」という声のなか、菅は退陣を決意した。
新型コロナの対策では、私権制限を極力避け、ワクチンの早期輸入に尽力した菅首相だったが、対策の不手際というよりむしろ、発信力の弱さによって、国民の信頼を得ることができなかった。
菅首相の不出馬、総理辞任という急転に、永田町は虚を突かれた。今、後味の悪い静寂と声なき声による喧噪で、極めて居心地の悪い空気が漂っている。
国民から批判を浴び続けた菅は去ることになった。しかし、新型コロナによる国民の不安、困窮はまだ続くのだ。総裁選は、あくまでも自民党内のできごとに過ぎない。
「騒動に気を取られ、これで、なにかが解決したように感じるのは危険です。これでなにも解決していないし、前進したわけでもありませんから」(自民ベテラン議員)
この国のこれからの政治がどこに向かうのか、我々は、しっかり見極めなければならない。【FRIDAY】

 
上記の記事では、菅義偉は9月2日、夕方4時過ぎには二階俊博幹事長に総裁選不出馬を申し出ていたという。
 
そうならば、同日の夜、「菅義偉首相は、自民党役員人事の一任を取り付けるため、麻生太郎副総理兼財務相と接触した。」ことは少々不自然に思われるのだが、起死回生をはかったのか。  
 
 
『お前と一緒に沈められねえだろ』退陣表明前夜、“2A"から首相に三くだり半
 
2日夜。菅義偉首相は、自民党役員人事の一任を取り付けるため、麻生太郎副総理兼財務相と接触した。
 同じ神奈川県選出で信頼する麻生派の河野太郎行政改革担当相を要職に起用できないか―。だが、麻生氏は声を荒らげた。「おまえと一緒に、河野の将来まで沈めるわけにいかねえだろ」
 首相は説得を試みたが、麻生氏は最後まで首を縦に振らなかった。
 もう1人、首相の後ろ盾である安倍晋三前首相にも党人事への協力を求めたが“三くだり半"を突き付けられた。首相が「孤立」した瞬間だった。
 一夜明けた3日午前11時半、自民党本部8階。居並ぶ党幹部を前にした首相は静かに目を閉じた。事務方が用意した「党役員人事は6日に行う」という書類には目を落とさず、こう言葉を絞り出した。
 「1年間、コロナ対策に全力を尽くしてきた。総裁選を戦うには相当のエネルギーを要する。総裁選は不出馬とし、コロナ対策を全うしたい」
   ■    ■
 3日午前11時20分ごろ、菅義偉首相は自民党役員会に出席するために訪れた党本部で、二階俊博幹事長に辞意を伝えた。
 前日には総裁選出馬の意向を示していた菅氏の突然の変心。驚いた二階氏は留意したが、首相は無言だった。
 首相はこれに先立ち、官邸で麻生太郎副総理兼財務相にも面会。「しんどいです」。首相の気力はすでに失われていた。
 新型コロナウイルス対策では「後手」批判を浴び続け、東京五輪の政権浮揚効果も不発。8月にあった地元の横浜市長選でも支援候補が「大敗」した。
 党内には「首相のもとでは選挙は戦えない」という声が日増しに高まる。支持を期待する麻生氏も周囲に「このままだと、選挙は厳しいな」と漏らすようになった。
 追い打ちを掛けたのが、9月の自民党総裁選で対抗馬になる岸田文雄前政調会長の「二階切り」を含む人事改革案。党内の中堅、若手から歓迎する声が上がり、総裁選の流れは岸田氏に傾き始めた。
   ■    ■
 焦りを募らせた首相や側近議員たちは、総裁選の先送りを模索。そこで浮上したのが、総裁選前に衆院解散し、与党勝利をもって党総裁選を乗り切る「9月中旬解散説」だ。
 東京・赤坂の衆院議員宿舎で8月31日、首相は二階氏に既定路線とされた任期満了選挙に加え、9月中旬解散が選択肢にあることを伝達。二階氏は首相の判断に委ねると返答した。
 だが、31日夜にこの話は漏れ伝わり、党内から「道連れ解散だ」「無理心中するつもりか」との批判が一気に広がった。麻生氏から9月解散説を知らされた安倍晋三前首相は、首相に電話で「総裁選はしっかりやるべきだ」と忠告。首相が重用している小泉進次郎環境相も「総裁選を先送りしたら首相も党も終わりです」と進言した。
 翌1日朝、首相は官邸で「解散できる状況ではない」と表明。首相は「解散カード」を封じられた上、党内の信頼も同時に失った。
 首相が、岸田氏の「二階切り」への対抗策として打ち出した人事刷新案もこの解散騒動で行き詰まる。
 首相は安倍、麻生両氏と折り合いが悪い二階氏を幹事長から外すことで歓心を買い、さらに知名度の高い河野太郎行政改革担当相や小泉氏らを要職に起用することで刷新感を演出するはずだった。
 だが、総裁任期まで1カ月を切る中での異例の人事案は「保身のためという狙いが透けて見える」(中堅議員)など、遠心力を招くばかり。麻生氏は河野氏に人事要請を受けないよう求め、安倍氏の出身派閥の細田派も距離を置き始めていた。
 総裁選で菅氏が敗れることを想定すれば、菅氏の人事案に乗ることはリスクが高い。「誰も引き受け手はいない」(首相周辺)。無派閥で党内基盤のもろい首相に残された手は、もう残っていなかった。
   ■    ■
 二階氏は首相と面会した2日夜、派閥議員たちに「菅さんはやる気満々だ」との印象を伝えた。菅政権を支えてきた森山裕国対委員長も、菅氏が辞意表明する3日朝まで総裁選戦略や人事案などについて思案していた。
 首相は3日、官邸で辞意の理由について「コロナ対策と総裁選は両立できない」と語った。だが、人事が見込みも立たず、孤立無援の末に1人で辞任を決めざる得なかったのが実情だ。
 首相側近はテレビで首相の辞意を知り、こう嘆いた。「人事権も解散権も封じ込まれた総理総裁なんて見たことがない。最後は裸の王様だったよ」【西日本新聞】

 
 
さて、こうなれば雨後の筍のように権力志向の強い連中が頭をもたげてくる。
 
メディは面白おかしく扱えるので喜んでいるが、しかしこんな連中には冷静な見方が必要である。

 
群雄割拠ならば国民もワクワクするのだが、自民党のコップの中でのほとんど賞味期限切れの有象無象連中の争いならば、この国は少しも変わらないのかもしれない、とオジサンは思う。 
 
   

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