新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

盛夏の国の成果なき「聖火リレー」の行方は?

2021年03月27日 12時09分46秒 | 東京五輪疑惑

「これからはリバウンド防止期間、このようにどうぞみなさんと意識を共有していく。リバウンドをいかに防ぐか。その期間であるということを認識していただきたい」と1週間ほど前に小池百合子は言っていたが、残念ながら気温の上昇と桜の開花に伴い、確実に首都圏の感染者数は増加しており、さらに地方の各県でも今までの感染者数を上回るという由々しき状態となっている。
 
それは緊急事態宣言中に政府は効果的な実効性のある対策を一切せずに、国民の自粛に委ねた結果であり、無策ぶりが現実的な結果となった。
 
そのいい例が大阪の状況であろう。


昨年の3月25日には五輪の1年間の延期が決まったわけだが、当時からこんな批判があった。

一年前には、 「アベファーストの五輪1年延期と 新型コロナ対策で“人体実験"が行われる日本」とつぶやいたが、五輪を強行開催するためには1年前の陽性者数が現在では1日で10倍に増えているにもかかわらず、どうやら感染者数の増加には麻痺しているようである。
 
 
【ノーカット】新型コロナで小池知事が緊急会見「週末は不要不急の外出控えて」(2020年3月25日) 
  
それから1年後の3月25日から「聖火リレー」が始まり、メディアは一斉に五輪モードの高揚に協力し始めたにも変わらず、早速コンナトラブルが発生していた。
 
聖火が消えた…関係者絶句 「絶対消えないトーチ」は看板倒れ?
 
『パプリカ』ひゅうがさん登場 また火消える 聖火リレー2日目」   
     
こんな「聖火リレー」に対して海外から批判が上がっていた。

 原文は 「Amid Covid fears, Tokyo Olympic Games' torch relay kicks off. It should be extinguished.」で、簡単に訳せば、「コビッドの恐怖の中で、東京オリンピックのトーチリレーが始まります。消す必要があります。」となり、さらに副題の The spectacle risks sacrificing public health on the altar of an Olympic tradition — one established by the Nazis, no less..に至っては、
 「この光景は、ナチスによって確立されたオリンピックの伝統の祭壇で公衆衛生を犠牲にする危険性があります。」とかなり厳しい批判である。
  
 国内では、政府広報紙の讀賣新聞でさえ、こんな過激なタイトルをつけていた。
  
 「『聖火リレーの火を消すべきだ」…五輪放映権持つ米NBC寄稿「偽善・危険性・ばかばかしさ浮き彫り」 
     
政権擁護紙の産経新聞ですら、タイトルこそ 「NBC「聖火リレーは廃止すべき」寄稿文で主張 五輪に影響力」と抑制的だが、内容はほぼ原文に近い。
 
 「巨額放映料払う米NBCは『聖火リレーは廃止せよ!』…海外メディアは東京五輪聖火リレーのスタートをどう報じたか?
巨額な放映料をIOC(国際オリンピック委員会)に支払い、多大な影響力を持つ米NBCは「新型コロナウイルスの恐怖がある中、東京五輪大会の聖火リレーが始まる。これは廃止されるべき」という厳しい意見記事を掲載した。
 記事はスタート地点を福島県とした聖火リレーについて触れ、「東京2020五輪(新型コロナウイルスのため1年延期となった)は、福島の復興を示すように元々は『復興五輪』とされた。だが、この地域の多くの人々は、資材が五輪を準備する東京へと流れ、それにより福島の復興が遅くなったことで東京五輪を非難している」と、現状を指摘。
「大きな問題は、聖火リレーで始まった夏季五輪が、実はパンデミックの状況を悪化させるかもしれないということだ。日本のワクチン導入は、まだ始まったばかりで、五輪が始まる時にもすべての人々が完全にワクチン接種を終えていないだろう。五輪組織委員会は、海外からの観客を認めないと発表したが、何千もの選手、コーチ、報道関係者がワクチン接種を要求されない中で入国することが考えられる。日本の世論は、当然のことながら神経質になっている」と問題提起した。IOCは、先日、海外から日本へいく選手団へのワクチンを中国が提供する考えがある方針を示したばかりだった。
 そして記事は、「(新型コロナウイルスの)パンデミックのまっただ中で始まった東京の聖火リレーは、ずばりナチスによって始められた五輪の伝統儀式だ。(今回も)公衆衛生を犠牲にするリスクを冒している。特にナチスの宣伝活動に由来するような伝統のいくつかは廃止されるべきだ」と聖火リレーの廃止を主張した。
劇場のような聖火リレーというショーをなくすべき別の理由がある。(聖火リレーは)五輪聖火を通じて彼らの信条を広げる手段として、1936年の夏季五輪でナチスによって考案されたものだからだ」と、1936年のベルリン五輪で始まった聖火リレーが、当時、ドイツ政権を担っていたナチスの政治的なプロパガンダとして利用されたという経緯があったことを紹介。
「現代では、聖火リレーを(政治的な)プロパガンダとして使うことは少しばかり困難な道のりにはなってきた」としながらも「2008年の北京夏季五輪での聖火リレーは、『調和の旅』と組織委員会によって名付けられていたが、チベットを支援する人権活動家たちは、自分たちの主張を表現する機会として利用し、街々で、小競り合いが起きていた」という事象があったことを伝えた。その上で、「今回も、福島の活動家たち、そして日本中の人々が、聖火リレーが始まる前に、リレーを止めるように呼び掛けていた。我々は(その声に)耳を傾ける時だ」と否定的な意見で締めくくった。
経済誌であるフォーブス誌は、「東京2020五輪の聖火リレーが1年延期の後、新型コロナウイルスのパンデミックが続く中で、開催に強い反対があるにもかかわらず、大会開催へ向けた日本の決意を示すためについに始まった」と批判的な論調で報じた。
 記事は「聖火リレーは2011年に津波や原発事故の引き金となった2011年の強烈な地震があった福島県から始まり、この後、4カ月間、続いて数千人の走者が参加する」、「日本では大勢がパンデミックを考慮して大会に反対し、世論調査で半数以上が延期か中止を望んでいる」といった現状を紹介。
また「海外からの観衆が訪れることが禁止されることを受けて多くのファンは2020五輪を遠くから楽しむことになる。大会関係者たちは、日本で広がっている、五輪大会の開催が新型コロナウイルスのさらなる感染拡大を引き起こすのではないかという懸念が、この措置によって緩和されることを期待している」とも記した。
米ヤフースポーツは、「五輪の聖火がまた再び動き出した。新型コロナウイルスのパンデミックによって1年延期された五輪聖火リレーの灯が木曜日に日本を巡り始めた。聖火リレーは、2011年に何千もの命を奪った地震と津波によって原子力発電所のメルトダウンが起きた福島県から始まった」と、淡々と事実関係を伝えた。
 記事は、聖火リレーの今後の予定などに触れつつ、「1年延期となったこの聖火リレーのツアーは、予想とははるかに異なる状況で始まった」と、五輪開催への反対意見が根強い日本の世論を紹介。「報道によると(五輪)延期の後にも、聖火リレーを中止する話し合いがあったようだが、コカ・コーラやトヨタといった大会のスポンサーがそれを救ったとされている」と、一部メディアの報道を引用して、新型コロナウイルスの感染拡大が収束していない状況で聖火リレーが強行された理由についても触れた。 

 
聖火リレーが通過する市町村では、村おこし、町おこしのためかなりの時間をかけ準備していたことであろう。
 
カネも人手も自腹で行っていたのであろうが、それはパンデミックなんかが起きていなかった平和の時であり、残念ながら現在は非常時なのである。
 
こんな「感染拡大リレー」をやっても「人類がウィルスに打ち勝った証」にはまったくならないはずである。 
   
「盛夏」の日本で開催される五輪のために、世界中の人々からも歓迎されていない「成果」なき「聖火リレー」となる前にやめたほうが良いのでは、とオジサンは思う。
   
 

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