新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

世界一受けたい授業よりも「しくじり先生 俺みたいになるな!!」が似合う岸田文雄

2023年05月10日 12時01分05秒 | 岸田文雄

恒例の大型連休が終わり税金で外遊を楽しんだ閣僚たちも全員無事に戻り、国会ではあたかも「残務整理」のごとく重要法案がすべて「自民、公明、日本維新の会、国民民主」という与党・ゆ党・与党もどき党によって衆議院を通過してしまった。
 
防衛産業強化法案が衆院通過 与党と立民、維新など賛成 「究極の軍事企業支援策」と共産、れいわも反対
 
入管法改正案、衆院を通過 送還停止制限に批判強く

 
とりわけ入管法改正案については、ローカルメディア記事が鋭く詳細に報道していた。
 
『人権国家』返上の入管法改悪 無期限拘束や問答無用の強制送還を可能に 外国人労働者受け入れ拡大しながら “非人道的"と国連も勧告
 

 
 
唯一の救いは参議院での超党派の動きである。
 

 
当法案は衆議院の法務委員会で多数決で採決されるので、その時点で衆院本会議で可決されることは止められないのだが、その以前に法務委員会の与党筆頭理事がトンデモない暴論というのか無教養丸出しの発言をしていたとは驚くばかりである。
 
ネット騒然、自民・宮崎議員がTBS番組で難民への偏見発言―東京新聞・望月記者も「不勉強すぎる」と批判」  
 

こうした批判に対して、宮崎政久議員は必死に弁解と弁明に余念がなかった。
 


 
さて、今から7年前、安倍晋三がフジテレビのあるバラエティー番組に出たことがあった。
 
松本人志、安倍首相との焼肉会食の内幕を告白 政界進出は否定『汚職も不倫もできへん』
 
それ以来、オジサンは「松本人志・東野幸治・指原莉乃・社会学者の古市憲寿」などが出演するん番組は蔑視していた。

当時もまともなメディアはこう批判していた。(2017年12月25日(月)
 
安倍首相との焼肉会食を松本人志が被害者ヅラで言い訳! 武田鉄矢も『権力批判はカッコつけ』と松本擁護 
 

「雑談で、他愛もない話して、割り勘で帰っただけなんですけどね。最初で最後でしょうしねえ。なんかそういうふうに(批判的に)言われてしまうんですね」
 松本人志御一行と安倍首相との会食が発覚して初めての収録にあたる24日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ)。本サイトは松本人志がいつもの開き直りトークを全開するだろうと予測していたが、結果は予想以上のひどい内容となった。
 番組ではまず、いっしょに焼肉にいったレギュラー出演者・古市憲寿の〈単純に安倍さん出演回の番組出演者で打ち上げに行きましょうという話が、今月まで延び延びになっていただけ、というだけ〉というツイートが紹介され、これにやはり焼肉に同行した松本の子分でMCの東野幸司が「安倍総理も(番組に)いらっしゃって、食事の約束もしてまあ実現したという形なんですけど」とコメントして、安倍首相との会食は"単なる番組共演の打ち上げだった"と強調する。
 すると、これを受けて、松本が冒頭のように「なんかそういうふうに(批判的に)言われてしまうんですね」と被害者ヅラのコメントを発したのだった。いったいこの芸人はなぜ、自分たちが批判されているのかわかっているのだろうか。
 そもそも、ジャーナリストや情報番組のMC、コメンテーターが取材でもないのに、政治権力者と仲良く会食するということじたい、倫理的にありえない話だが、さらに問題なのは『ワイドナショー』がこの間、選挙期間中に安倍首相を番組に呼んだり、安倍政権のPRに積極的に協力してきたことだ。松本自身も安保法制に大賛成し、共謀罪に対する批判の声を「冤罪があっても仕方ない」と打ち消したり、閣僚スキャンダルに対して全力で擁護してきた。
 安倍首相はこうした報道姿勢への感謝の意味で食事に誘ったのであり、そんな誘いにホイホイ乗っかるというのは、自ら「応援団」であることを宣言するようなものではないか。
 いや、連中だってそのことはとっくにわかっているのだ。古市は「打ち上げ」と言い訳していたが、この「打ち上げ」というのは、ひとつのプロジェクトを一緒にやりとげた仲間内の慰労会のことだ。ようするに、あの安倍出演の時点で、『ワイドナショー』と安倍首相はともに安倍PRをやりとげた"仲間"だったのである。
 しかし、松本は「政治家転身」というどうでもいい話題をもちだし「全然ない」などと否定するだけで、こうした癒着問題への批判については巧妙にネグって、答えようとしなかった。
●安倍首相から「ヨッ!」といわれたことを自慢げに語る松本人志
 もっとも、ここまでならまだ予想の範囲内。問題はその後だった。松本はなんと、この日、安倍首相と晴れて"お友だち"になったことを自慢し始めたのだった。
松本「これが偶然に今日、楽屋が隣、安倍首相だったのよ、俺の。ちょうどまた安倍さんと会うって。安倍さんすごい(感じが良くて)『ヨッ!』と(挨拶された)」(右手をあげるジェスチャー)
スタジオ「おー(笑)」
松本「するとまたねえ、『蜜月関係』みたいに言われたら嫌なんですけど。いや、ホントたまたまなんですけど。またここで会うかっていう」
東野「(安倍首相は)『ヨッ』っていう感じですか?」
松本「『ヨッ!』っていう感じですね」(右手をあげるジェスチャー)
東野「(松本さんは)どうしたんですか!?」
松本「『ヨッ!』っていう感じで」(右手をあげるジェスチャー)
 スタジオは爆笑だったが、いやはや、微塵も笑える話ではない。実際、『ワイドナショー』の24日放送分を収録した22日、安倍首相はフジに別番組の収録のために訪れていたのだが、ようするに松本は安倍首相から「ヨッ」と挨拶されたのがよほど嬉しかったのだろう。政治権力とベッタリであることを恥じもせず、むしろ"アベ友"になったことを誇る。まったく頭が痛くなってくる。
 実際、番組ではその後、先日の『THE MANZAI 2017』で政治を批判する漫才を披露したウーマンラッシュアワーの話題に移ったのだが、やはり松本は安倍政権側丸出しで発言。上から目線で「いや、僕もすごくよかったと思うんですよ、うん、よくできてたし」と一応評価しながらも、続けてこうウーマンに苦言を呈したのだ。
「あればっかりになっちゃうとね、また彼らが狭くなっていくからね。あと、あの後、出てくるコンビがちょっとやりづらいかなーみたいな。調和みたいな部分では、あのー、少しね、どうなんやろ?って部分はあるんですけど」
 つまるところ、安倍首相を大好きな松本が言う「調和」とは、政治批判のネタを封印することなのだろう。そのお笑い界での地位を考えれば、ほとんどファシズム的発想としか言いようがない。
 だが、最悪なのは、こうした態度の松本を番組が一丸となって擁護していたことだ。なかでも下劣だったのがゲストの武田鉄矢。松本らの安倍首相との会食について「そんなんいいんじゃねえの? それも割り勘なんだから。妙な食事会じゃないわけですから」と徹底的にかばったかと思えば、逆に、世間の批判の声に対してこんなふうに攻撃すらしたのである。
「なんか、みんなやたら反権力とか、政治を批判したり、首相にむかってバカと言ったりなんかすると、ちょっとカッコよがるっていう。なんかそういう風潮ありますよね」
「相手が殴り返してこないことを見てて、『かかってこい』って言う人いますよね。それはズルいと思うんだよね。だから、誰とでも飯を食うっていうのは、とても大事な人間の部分じゃないかなって」
●武田鉄矢が松本擁護、権力批判を「カッコよがっているだけ」と
 いやはや、最近の武田鉄矢が"頑固オヤジキャラ"を通り越してほとんどネトウヨになっているのは知っていたつもりだが、これはあまりにもトンチンカンすぎるだろう。ようするに武田は「カッコつけて権力批判する人は、相手が殴ってこないとわかって言っているだけの卑怯者」という風に批判したいのだろうが、実際には、安倍政権は批判的言論に対してえげつない報復攻撃をやりまくっている
 とりわけ報道機関に対する圧力は凄まじく、昨年には国谷裕子、岸井成格、古舘伊知郎など気骨のあるニュースキャスターたちが同時に降板に追い込まれた。今年も、加計学園問題をめぐって前川喜平・前文科事務次官が批判的な証言の動きを見せると、御用新聞を使ってスキャンダルを見舞った。他にも森友学園の籠池泰典前理事長の不当長期勾留や、沖縄の米軍基地反対運動に対する不当逮捕、少女像設置に対する政権の対応を批判したといわれる釜山総領事の更迭などなど、枚挙にいとまがない。
 圧力だけでない。政権批判をすれば、テレビから干され、仕事がなくなり、安倍応援団やネトウヨだけでなく、"冷笑系"や"中立厨"からの攻撃も飛んでくる。それでも、この民主主義の危機をなんとか食い止めたいと考えている心ある数少ないジャーナリストや官僚、メディアが、自分の中にある恐怖心と戦いながら、安倍政権を批判しているのである。
 これのどこが「卑怯者」だというのか。「卑怯者」というのは、自分の既得権益を守ってもらいたいと最高権力者にしっぽをふり、仕事ほしさに政治的主張を右転回させ、ネトウヨからの喝采を浴びたいがためにヘイトを連発している安倍応援団のジャーナリストや評論家のほうだろう。そして、松本や武田はこの「卑怯者」の代表選手ではないか。
 しかし、残念ながら、この国のテレビは「卑怯者」が幅をきかす仕組みになっているらしい。おそらく、これから先、松本は何の反省もなく安倍首相と親交を深めながら、『ワイドナショー』で安倍タイコモチをどんどんエスカレートさせていくだろうし、武田鉄矢も今回の擁護発言が松本に評価されて『ワイドナショー』の出演回数を増やしていくだろう。

 
こんな昔のことを彷彿させてくれたのが、銃殺された安倍晋三の「負の遺産」整理ができず、むしろ自民党内の右派にすり寄り、来年の総裁選のことしか頭にない岸田文雄の最近の「安倍化」言動であろう。
 
岸田首相「世界一受けたい授業」出演めぐり放送前から大炎上!バラエティー番組登場の狙い」 
 
はやくも炎上している。
 岸田首相が、13日に放送されるバラエティー番組「世界一受けたい授業」(土曜午後7時56分)に出演すると日本テレビが発表した。すでに収録を終えているという。
 岸田首相がバラエティー番組に出演するのは初めてだ。現役首相がバラエティー番組に出演するのは、2016年にフジテレビで放送された「ワイドナショー」に出演した安倍元首相以来。
 岸田首相は「先生役」として番組に登場し、「総理の仕事」と、19日に開幕する「G7広島サミット」について特別授業を開講するという。
 番組出演は、日テレ側から持ちかけたらしい。
「番組スタッフのなかで『誰かサミットについて話してくれる人はいないかな』『岸田総理に出てもらったら』というやりとりがあり、首相官邸に打診したら、OKが出たようです」(日テレ事情通)
 岸田首相は、地元広島で開かれる「G7サミット」に並々ならぬ思いをもっている。番組出演は、広島サミットを宣伝する格好の場になると飛びついたのだろう。バラエティー番組ならば厳しく質問されることもなく、共演する芸能人も忖度し、都合よく編集してもらえると計算したに違いない。
 しかし、ネットでは放送前から批判が殺到している。
《そんなことをやってる場合か》《テレビに出演して、人気取りをやってる暇があるなら、経済対策を真剣に検討して欲しいものです》《安倍晋三の猿真似ばかり》《何が総理の仕事だよ。笑笑 笑わすな。なーんにもしないでドラ息子連れて海外に外遊ばかりして 国民から集めた税金をばら撒いて》《炎上不可避》
 そもそも、岸田首相は、「政界でも一、二を争う、つまらない男」というのが定説である。テレビに出演して好感度が上がるのだろうか。
「最近“とにかく明るい岸田首相"と揶揄されるほど、岸田さんは機嫌がいい。浮かれています。なにしろ、いまや完全なる“岸田1強体制"ですからね。ポスト岸田を狙うライバルは見当たらず、菅前首相、二階元幹事長といった大物も力を失いはじめている。支持率も上昇し、衆参5補選も勝利した。テレビから声がかかり“そうか、そうか"と喜んで出演を承諾したのでしょう」(官邸事情通)
 国民生活は少しもよくなっていないのに、なぜ「とにかく明るく」いられるのか。はたして、いつまで浮かれていられることか。

 

 
多くの識者やジャーナリストたちの岸田文雄に対する一定の評価は、「聞く力を看板に総裁選を勝ち抜くも、政権の長となるや国民の声などには聞く耳も持たずアメリカの言いなりとなり、ひたすら軍事化路線をひた走る岸田首相。」ということに尽きるのだろう。
 
このようなことをはるか前から予言していた人がいたという。
 
田中角栄の予言が的中。日本を狂わせた“安倍政権の犬"が作る『戦争国家」ニッポン』
   
■現実となる田中角栄の危惧。日本を軍事国家にする戦争を知らない議員
5月3日は憲法記念日でしたが、日本は今、国の形を大きく変えつつあります。しかし、果たしてどれだけの人がそのことに切実な危機意識を感じて向き合っているのかと思うと、やや心もとない気がします。政治腐敗を物語る具体事例は数多くありますので、今後もおいおい取り上げて行きたいと思いますが、今最も深刻なのは、戦後80年近く積み上げてきた「平和国家日本」という大切なアイデンティティを、日本政府が憲法を無視し、国民との明確な合意なしに捨て去りつつあることです。まず今号では、特にそのことにフォーカスして論じます。
私が日本の政治に強い違和感を覚え始めたのは、第二次安倍政権下で安保法制が強行採決された2015年頃、正確には、その前年の2014年4月1日の閣議決定で武器輸出三原則が防衛装備移転三原則に置き換えられた頃からです。戦争を放棄し平和を誓った国が、にわかに変節し始めたような恐怖感を覚えました。それまでは、もともと政治にさして関心があるわけではありませんでしたし、日本の戦後政治はそのほとんどを自民党政権が担ってきたこともありますので、一経済人の立場からも、自民党政治にそこまで大きな違和感を抱くことはありませんでした。
ただ、大学生の時、当時の田中角栄首相の金権政治をジャーナリストの立花隆さんが糾弾していた時代に、田中角栄の金権体質を批判する小論文を書いて文藝春秋に投稿し、月刊文藝春秋に掲載されたことがあります。理系の学生でありながら、何故そんな投稿をしたのかはよく覚えていません(笑)。今から思えば、若い正義感をひけらかしたようなつたない内容でお恥ずかしい限りなのですが、同時に掲載されていた他の投稿を読むと、田中角栄と一度でも面識のある人の投稿には、その人間力に魅了されたような内容の投稿が多かったのが印象的でした。
豪快な政治家として数々のエピソードを残す田中角栄は、金権政治で「巨悪」と指弾されながらも、多くの政治家たちから「オヤジ」と慕われ、ロッキード事件で有罪が確定してからも、地元を始め多くの支持者に慕われ続けました。
後年、その田中角栄が通産大臣時代や首相時代に秘書官として仕えた元通産省事務次官で、「日本列島改造論」を実質的に取りまとめた小長啓一さんとご縁ができ、田中角栄の思い出話を直接伺う機会がありました。小長さんによると、田中角栄のリーダーとしての資質は抜群で、彼の「構想力」「決断力」「実行力」「交渉力」「説得力」「人間力」は群を抜いて圧倒的であったと回想されていました。
その田中角栄が残したといわれる言葉の中に、以下のようなものがあります。
戦争を知っている奴が世の中の中心である限り日本は安全だ。しかし戦争を知らない奴が出てきて日本の中核になったときは怖い。
将来、憲法改定があったとしても9条だけには触ってはならない、とも断言していたそうです。
■戦争を知らない政治家」安倍晋三の大暴走
おそらくそれは、田中角栄自身が二等兵として満州の戦場に赴むき、砲弾や銃弾が飛び交う戦地の体験があり、戦争の悲惨さや虚しさを誰よりも痛感していたからでしょう。1970年代に、米国から泥沼化するベトナム戦争への自衛隊派遣の圧力をかけられたときにも、憲法9条を盾に断固拒否したと言われています。
先人たちが、戦争の反省の上に二度と同じ過ちを繰り返さない、との強い思いで忍耐強く築き上げてきた平和国家日本ですが、今、残念ながら田中角栄の予言通りになりつつあるようです。そして、先頭に立って別の新たな道を歩もうとした「戦争を知らない政治家」の代表格が、昨年7月に銃撃で亡くなった安倍晋三元首相であり、日本の政治腐敗を一気に加速させた張本人もこの安倍さんに他なりません。そう断じると、 安倍さんや安倍さんの路線を支持する人たちからは猛反発を受けるかもしれませんが、戦後世代の政治家として長期政権を築いた安倍さんがたどった道筋を冷静に検証することは、これからの日本の行く末を考える上でも避けて通ることはできません。そして安倍さんは、亡くなった今もなお、岸田政権や日本社会にその影響力を色濃く残しています。
安倍政権下では、前述した防衛装備移転三原則で実質的な武器輸出が解禁され、その後の安保法制の強行採決によって、結局憲法を改定することなく、俗に言う解釈改憲で9条違反にもあたる「集団的自衛権」があっさり容認されてしまいました。しかも、解釈を180度転換させるために、法の番人ともされる内閣法制局長官の首をすげ替えています。安倍さんや菅義偉さんが得意とした禁じ手的な手法ですね。この一連の流れについては、日本弁護士連合会(日弁連)も「我が国の歴史に大きな汚点を残すもの」と抗議をしています。
安保法は立憲主義に反し憲法違反です(日弁連ホームページ)
安倍さんは、首相を引退してからも亡くなる直前まで、声高に防衛費倍増を訴えて岸田政権に圧力をかけていましたが、さらに岸田政権では、敵基地攻撃能力だの、GDP比2%の防衛費倍増だの、防衛3文書の策定だのと、完全に歯止めが外れてしまいました。いつの間にか、国会でのまともな議論や国民への詳しい説明もないままに、国是とされてきた「戦争放棄」と「専守防衛」は実質的に破棄されたのも同然となり、我が国は、軽武装・経済優先の国から、重武装・軍事優先の国へと、国の形を大きく変えつつあります。武器輸出については、殺傷能力のある武器にまでその適用範囲が拡大されようとしています。
これらのシナリオは米国が強く望むものであり、米国防総省のFMS(Foreign Military Sales、対外有償軍事援助)という仕組みによる、言い値での米国製武器の浪費的爆買いにも繋がっています。これも大問題ですが、最も恐ろしいのは、集団的自衛権の容認により、米国の戦争に日本が巻き込まれることになるリスクが高まった、という点にあります。政府は、集団的自衛権の行使には、国家の存亡に関わる場合などの厳しい制約条件が付くとしているものの、今の弱腰な対米追従路線を続ける限り、米国からの支援要請を断れるとはとても思えません。そうなると、実質的には自衛隊が米軍の指揮命令系統に入って他国のために戦わねばならなくなる恐れもあります。
イラク戦争でも証明された通り、米国は戦争を起こすためなら同盟国にも平気でウソをつく国です。さらに言えば、世界で唯一人類に対して核攻撃を仕掛けた国は北朝鮮でもロシアでもなく米国です。そしてその標的となったのは日本です。米国は、私自身も若い時から大変お世話になっている国ですし、友人もたくさんいる国ですが、日本人が何故いとも簡単に米国に対しての警戒感を解いてしまうのかについてはかねてからの謎でもあります。
■「ゼレンスキーは英雄でプーチンは極悪人」という短絡
第二次安倍政権以降、対米追従を旨とする政府は、中国を必要以上に敵視して、ことあるごとに「台湾有事は日本有事」とか、「日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増す一方」という表現を好んで使います。ロシアのウクライナ侵攻が始まってからは「今日のウクライナは明日の東アジア」という表現も加わりました。しかし、これら国民の不安を煽るスローガンのような表現には十分な注意が必要です。
もちろん断言することはできないものの、現実論として、ロシア、中国、北朝鮮が、この先一方的に他国に侵攻する脅威がそれほど高いとは到底思えません。ウクライナで手一杯のロシアには、もはやそんな余力は残っていませんし、中国の習近平体制や北朝鮮の金正恩体制も、彼らが外向きにアピールしているほど盤石ではありません。中国の台湾有事や北朝鮮のミサイルにしても、ひとたび戦争を引き起こせば、戦争被害のみならず各国からの経済制裁など、とてつもない代償を支払わされることになりますが、それは彼等もよくわかっています。まあ、だからこそ戦争は軍事ビジネスとしてだけでなく、戦後復興ビジネスとしても儲かるのだよ、という一部の人たちがいるのは事実で、常に戦争を望み煽るのは、むしろ米英側の武器商人たちである、ということもよく言われるところです。実際、米英の軍需産業が政治に対して大きな力を持っていることは言うまでもありません。
われわれ日本人が特に注意しなければならないのは、どんなことにも必ず両面ある、という当たり前のことです。しかし、西側の価値観や正義感に染まっている日本人や日本のメディアは、西側からの一面的な色眼鏡で物事を単純に捉えがちです。ウクライナへのロシアの侵攻一つとっても、ゼレンスキーは英雄でプーチンは極悪人だと決めつけるのは、あまりにも短絡的過ぎます。ゼレンスキーは外交に失敗して他国の軍事侵攻を許した大統領です。また、ウクライナ政府ではもともと汚職が横行してきたことも広く知られています。
昨年3月にゼレンスキーが日本の国会議員たちにもオンラインで演説しましたが、その時に、れいわ新選組を除く与野党議員全員がスタンディングオベーションで彼を讃えました。ウクライナカラーに身を包んだ山東昭子参議院議長(当時)が「閣下が先頭に立ち、貴国の人々が命をも顧みず、祖国のために戦っている姿を拝見し、勇気に感動している」と答礼した姿には、テレビドラマなどで目にする、戦前の国防婦人会の婦人たちが出征兵士を送り出す姿が重なり、何とも言えない後味の悪さが残りました。
ピュリッツァー賞の受賞歴もある米国の有名ジャーナリスト シーモア・ハーシュ氏は、「昨年9月のバルト海でのノルド・ストリーム爆破事件は、バイデン政権によるものであった」と今年2月にスクープしてバイデン大統領を慌てさせました。その彼が、先月発行した Trading with the Enemy という独自取材に基づく記事で、「ゼレンスキーは、米国から援助された資金で、ロシアからディーゼル燃料を格安で仕入れ、差額を着服している」という驚くべき話を新たにスクープしています。詳細は省きますが、ウクライナ軍がロシアと戦うために必要なディーゼル燃料をロシアから仕入れている、という笑えない話で、しかも多額の援助資金をゼレンスキーと取り巻きが着服している、というのです。別のソースからの情報でも、ゼレンスキーは大統領に就任してからの2年間で、8億5000万ドルもの蓄財をなし、戦争が始まってからは、毎月1億ドルずつ個人資産を増やしているとも言われています。ゼレンスキーは個人資産の開示要求に応じていません。
■日本国民に足りない「対米追従型の政治家達」への警戒心
プーチンを正当化することは一切できないものの、プーチンだけを一方的に悪者扱いすれば済むような単純な話ではないのです。プーチンにはプーチンの言い分もあるでしょう。岸田首相はキーウを訪問してゼレンスキーに会うのであれば、同時にモスクワも訪問してプーチンにも会わねばなりません。いわゆるグローバルサウスの国々が力をつけて大きく変わりゆく国際情勢の中、いつまでもG7や西側一辺倒の視点に偏っていると針路を大きく見誤ってしまいます。
日本にとって大切なことは、絶対に戦争をしない国、戦争に加担したり巻き込まれたりしない国、としての立場を堅持し続けること以外にありません。いたずらに不安を煽ってやみくもに軍拡に走る前に、日々変わりゆく複雑な国際情勢の中で、現実論として日本が有事に巻き込まれるようなケースは具体的にどのようなケースなのか、そしてそれが起きる時期はいつ頃か、その確率はどの程度なのか、などを詳細に分析し、 そのようなことが起きないように先回りして外交努力を仕掛けていくのが本筋でしょう。選挙に勝ったとはいえ、米国の一方的な圧力に屈した対米追従型の政治家達による、憲法を無視し、国会を軽視した国の方向転換については、どんなに警戒してもし過ぎることはありません。後になって、しまった!と思っても遅いのです。

 
「戦争を知っている奴が世の中の中心である限り日本は安全だ。しかし戦争を知らない奴が出てきて日本の中核になったときは怖い。という予言はまさに着々と現実化している。
 
安倍晋三はすでにいなくなったが、同じ道を歩もうとしている岸田文雄も、そのうちに行き詰まり二進も三進もいかなくなる日がやってくる。
 
そうなれば同じようなバラエティー番組でも「しくじり先生 俺みたいになるな!!」にゲスト講師として出演すれば最適であろう、とオジサンは思う。 
   

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